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心が楽に、行動できるようになる分人主義とは。

・はじめに
埼玉の看護系大学に通う奥山拓郎と申します。

「私とは何か “個人”から“分人”へ」を紹介します。著者は第120回芥川賞を受賞した「日蝕」や、「ドーン」などの作品を書いた平野啓一郎さんです。

目次
1、個人主義とは
2、分人主義とは
3、私とは何か

1、個人主義とは
 個人は、英語でin-dividualといわれるようにこれ以上分けられないことを指します。個人という考えでは、俺は俺といったようにコミュニケーションをとることになるのでコミュニケーションは、成立しないと述べています。また、常に個人では「俺はダメなんだ」と自分自身を全て否定することになってしまうと述べています。

2、分人主義とは
 人間関係を見直すと、親の前の自分、友達の前の自分、学校の自分、会社の自分といった相手次第で自然に、自分とは、無意識に変化しています。その1人1人がすべて「本当の自分」であり、相手、環境によって変わると述べています。これを著者は分人と名付けています。分人には、大きな比率の分人と小さな比率の分人といったように比率があり、優先順位がつけられると述べています。例えば、大学生でデビューのように「あいつ変わったな」といわれることがありますが、それは大学の分人の比率が大きくなり、高校の比率が小さくなることによって生じるといった感じです。
 
 この分人は、相互に影響し合うとも述べています。分人は、織り交ざる部分があったり、なかったり、相互に影響し合い、個性を形成しています。また、分人という考えは、コミュニティにも関係があり、1人1人の分人がいくつかのコミュニティに参加することでコミュニティ同士が織り交ざり、融合することができるのではないかと述べています。

3、私とはなにか
 自分の経験を振り返ると、友人によって、話す話題を変えたり、中学の自分はあまり話さず、本を結構読んでいたりと異なっていると思いました。その1つ1つが嫌かと言われれば、全部自分自身であり、要因はわかりませんが、そうしている方が楽に感じていました。分人という考え方は、自分というものが様々な分人でできており、1人の分人がものすごくストレスでも他の分人がストレスではないのですごく心が楽になります。

 自分の分人を考えたところ、国試の勉強をする、筋トレをするの2つの分人の比率が大きかったです。新しいことを始めることは、新たな分人を作ることになるので、恐怖を抱かず、新しい分人が自分に合わなかったと考え、いろいろなことに挑戦したいと思いました。国試の勉強も落ち着いてきたのでこれからは、メディアアートの分人を増やしたいと思います。