時間に対する恐怖
「時間の遣い方」は本当に重要です。
自分は、起業直後に時間がありすぎるという錯覚で「恐怖心」を抱いたことがありました。
会社員時代の後半は、多い時で40人ぐらいのチームの管理職をしていたのですが、おおかた朝9:00~10:00ごろに出社して21:00~22:00ごろに退社するという感じの日々、ざっくりと体感で1日の半分近くが会議だったのではないかと記憶しています。
ただ「この会議って本当に必要?」とか「社内政治ってほんまに面倒やでな」という感覚があったのも事実。まあ、この手の話はツキナミであり、どの会社でもある事なのでしょうが、人が増えるたびにそれらの相互関係が複雑・面倒になり、そのための仕事が増えていくのは必然でしょうか?
「各人の意識を共有するための会議が必要だ」とか言われるとちょっと引いてしまったのを記憶しています。
また、6月と12月のボーナス及び4月の定期昇給が近づいてくると、いわゆる「査定」のための 個人面談を行います。この時期は各期の予算に関する業務もカブりますので、その間隙を縫い1人あたり1~2時間程度 の面談を実施、気づけばもう夜という状況が2~3週間ぐらい続きます。
ただ、先ほどの会議とは別で、この面談に対して「面倒だ」という感覚はなく、1人ひとり じっくりと話ができるので結構楽しかったのを記憶しています。さらに海外を含めた出張等が絡まり、会社における時間がほぼ埋まってしまうという感じでした。
で、前職を退社し会社を設立。
「ん?やることが無くなった!」
思いっきり時間が出来てしまいました。
幸いにも会社設立直後にお客様より仕事を頂け、それはそれでこなしていたものの、お客様との打合せもそれほど頻繁にある訳ではなく、また、社内においては前述の会議や面談も無く、その他、邪魔されることも無いので、黙々と集中できはかどるわハカルドワ。
1日の行動パターンとして、朝3:00-4:00に起床。 基本的に自宅で仕事をするので、そこから仕事を始めると早い時にはだいたい昼前には当日の仕事が終わってしまうという感じでした。
他の仕事の営業活動も行ってはいましたが、こればかりはお客様の予算が決まる前というような時期やその他のタイミングが重要で、ノベツマクナシという感じでもありません。
空いた時間で今まで溜めまくっていた本を読んだり「儲かるビジネスないけ?」とネットで情報収集をしてみたり、お店に行き「何が売れているのか」を調べてみたり。
昼間からプラプラと。
春先はポカポカと暖かく気持ちが良いのでふらふらと散歩に行くと、公園で子供が遊んでいたりなんかして。桜が綺麗なのでベンチに腰かけて新しいビジネスのことを考えたりボーッとしていると時間が経ってしまったり。
当然、スーツは着ていないので、自分の住んでいるマンションの管理人さんは「なんだ、コイツ?資産を沢山持っているようにも見えないし・・・」と思ったことでしょう。
ある時、「あれ?こんな時間を過ごしていて良いのだろうか?」とある種の恐怖心に包まれる事がありました。
今思えば、その時はまだまだサラリーマン感覚が残っていたのだと思われます。 独立するとはそういうことで、膨大なる自由な時間が手に入り、何をしようと勝手で、結果に対する責任を全て自分が負えばよいだけです。
外見が良い訳でも背が高いわけでもなく、神様が唯一平等に与えてくれた「時間」。
もっと先のことを考え、有効に遣わなくてはならないと感じており、まだまだ模索している最中です。