Japanese Hardware Startup Night 2019に参加してきました。
こんばんは。
Japanese Hardware Startup Night 2019に参加してきました。
ここ最近、またIoTに興味が湧いてきて立て続けにHardwareや深センに関係するイベントに参加しています。
Jenasisの藤岡さん、shiftallの岩佐さん、mamorioの増木さん、ミラの松井さん、ハチタマの堀さんという深センや日本のハードウェアスタートアップを代表する人達によるプレゼンテーションとパネルディスカッションという内容でした。
司会は、スイッチサイエンスの高須さんでした。
深センのエコシステムやハードウェアスタートアップの苦労話、課題とそれらの解決方向に向けて必要な考え方等、非常に参考になるイベントでした。
以下、印象に残っているところです。
・プロダクト開発の工程には5段階のプロセスがあり、
2つの量産の壁がある。プロトタイプと量産の2つの壁と
様々な課題がある
・例えば、どのようなものを作るか、どのように作るか、どうやって作るか
・量産の壁とは
→試作と量産では使用されるBOMも異なり、量産される工場や量産で調達される材料により量産設計が全くことなる為に、どこをどう量産したらよいか分からない(量産設計の壁)
・量産委託先として、どういった企業に委託するのか、メリット・デメリットがあるのか(製造先の壁)
・金型、ハードウェア、OS及び周辺のファームウェア等、量産に関わる
初期費用は、全てスクラッチで起こしていては、
資金がいくらあっても足りない(資金の壁)
・深センローカルサプライチェーンの活用
→その時々で旬はカテゴリーに関しては、その基幹部品が容易に
調達でき、更にBOMに対し無数の部品メーカが互換品を作り合い
ボトムアップ型のエコシステムを形成している
→スマホ、タブレット端末、ネットワークカメラ、ドローン、
ドライブレコーダ、POS、スマートスピーカーなどのカテゴリー
→SoC系であれば、PCBAごとアリモノとして販売してくれるデザインハウスが多数あり。彼らは、量産設計まで済んだPCBAを販売してくれるので、開発費や設計期間を殆どゼロにする事が可能で且つ小ロットから購買可能 ※デザインハウスがキー
→電子部品・モジュール、金型、整形、PCBA、設計会社(ソフト/ハード/メカ)、量産など
・クラウド型を中心にしたサービスで携帯電話のようなものでデータを上げてサービスを構成するようなものは、デザインハウスのありもので以外と出来てしまうことがある
・デザインハウスからパーツリスト(差したら直ぐにつながるようなもの)を貰える(参考価格)こういったものを活用して、量産が例えば1,000台から出来たりする
・こういったサプライチェーンを活用することで、ハードウェアでもソフトウェア的な考え方で、アジャイル量産が出来る
→これが深センのスピード感
・また、初期費用やロット数の壁は低くなることがある。
・「コト」に対して大きくブレずに「モノ」の量産へのスムースに移行することが可能
・量産を意識しない試作品は、量産設計時に大きく部品変更を余儀なくされる場合があるため、量産の候補先を見据えた上で試作を行うとあとで楽
・深センアジャイル量産エコシステムは魅力だが、中国特有のバラついた材料による信頼性低下や思わぬトラブルに柔軟に対応する大きな心構えが必要
・IoTデバイス・サービスの開発に特化したワンストップ設計量産サービスを開始した。
・量産を受けるか否かは売上や利益よりは、人柄、サービス性、深刻度合いを重視している
→スタートアップの場合、利益は期待していない
・日本の大企業はここ15年、20年はでカッティングエッジの製品が出ていない、また、小ロットで早いスピードでの製品開発もできなくなっている
→2つのロストテクノロジー
・カッティングエッジなものを作る
・分納で色が変わってしまうとか、白でドットとかの品質で捨てないといけないこともある
・15年間品質は上がっていない。ボリュームがあるところを見ている。
・品質が上がっていないから、選別業代行も必要とされ伸びている。
品質を上げてくれない恩恵
・コーヒーが昔はめっちゃまずかった。泥水の味
・ソフトウェアクラウド系の人がものすごく増えている
・テッククランチ深センがだんだん盛り上がってきている
・いまだに中国のことを認めたくない人が日本にはいる、これから溶け込めない懸念がある。
・日本の大企業は更に悪化しているがここ2,3年くらいで下げ止まった
・リスクをとって勝負したもの領域は中国強い。ドローン自動運転。
他、試行錯誤系。中国人のレベルもあがってきている。
・シェアリング自転車、つぶれまくってて、デポジット帰ってこないが
なんか許せるという社会の寛容性も良いのかもしれない
→日本ではそう許されるものではないような気もする
・CCC(CASH CONVERSION CYCLE)が長い
→資金繰りの問題、製品を現金化するまでに要する日数。そこを気にする。作る前から入金があるような状態が望ましい。
・新しいガジェットが日本では以外と売れていない
・流行れば流行るほど、熾烈な競争になり、ハードウェアそのものの価値
がなくなっていく
・ハードウェアそのものではなく、ハードウェア価値以外の要素を強化してそこで勝てるような戦略を考えていかなくてはならない
例えばネットワーク価値など
・例えハードウェアがゴミになったとしても成り立つ価値やビジネスモデルをもっていないと、ハードウェアは持続可能なものにはならない
・市場参入の4パターン
①既存市場に参入する
②ニッチプレイヤー再セグメント化
③低コスト参入再セグメント化
④全く新しい市場を創造する
・誰と作るかが重要、パートナー探しのポイント
①開発経験があるか
②技術的な知見が深いか
③引き出しの数
④量産まで付き合ってくれるか
⑤製品に対してどう思っているか
・パートナー探しの方法
①イベントコミュニティでの出会い
②その筋の人からの紹介
③政府・自治体のマッチング
④現地に行く
・ハードウェア醍醐味。動いた瞬間、出た時。
ソフトで泣くことはあまりないかもしれないが、ハードは目に見える分
感動する
・市場エコシステムを作ること、どんどん購入して、市場を育てることも重要。スタートアップの製品を使って、お金を回していく。大人の事情を開放して、ちゃんと回していくことが重要。
以上