ある照明さんがインプロフェスを主催することになるまで
こんにちは。平野みくてぃです。
先日4日に重大発表をしました。
7/20(土)、21(日)に主催インプロフェス
「FIND!GO!FORWARD!」を
開催します!!
舞台の照明をやっていこうと、自分の生き方を変えたのが約6年前。
照明さんなのになぜ主催企画?
しかも、インプロのフェス?
自分でもこんな未来は想像していませんでした。
ということで、やろうと思った経緯について
この記事に書いていきます。
*この記事でのインプロという言葉は「即興芝居」のことを指します。
〇橋渡しをしたい
今回、出演する6団体さんに出演のオファーをするにあたり企画書を作ったのですが
まずその企画書のはじめの部分をそのまま載せます。
文章ではこう書いたのですが、加えて各団体さんに直接企画書の説明をした際に「それぞれのチームのお客様に、普段はあまり、または全く見たことのないチームのインプロを観る機会を提供したい、それを通じて各チームのお客様を増やしたい」という話をさせていただきました。
スタッフという仕事柄ゆえだなと思うのですが、ありがたいことにこれまで脚本インプロ関わらず、さまざまなご縁をいただくことができました。
さらに実際にインプロのショーで照明をやる以外にも、観に行くことだったり周りの方の話やSNSを通じて知ったりと、多くのインプロを中心に活動する人たちを知ることができました。
しかしその中で、段々とインプロの公演・ショーの客席が特定の人たちの周辺の小さい集まりごとになっていると感じるようになりました。
「この人たち・この人が出ているから観に行く、それ以外のところは名前は知っているけど足を運ぶのはちょっと気持ちが向きにくい」となっているのではないかと、思うようになったのです。
インプロのショーの文化が現在どういう立ち位置にあるのか考えたときに、
私は演劇業界があって、その中の小劇場文化、さらにその中にインプロの文化があり
そのとても小さいくくりの中にインプロを中心に活動する人たちの集まり(インプロ専門の劇団やチーム、はたまたショーの企画をする人とその周辺)が多く存在すると考えています。
しかもこの小さい集まりは、遠い場合でもそこまで距離があるわけじゃなさそうなのです。
そういう現状を目にすることが増えていくにつれ、この集まりごとになってしまっている現状が界隈にとってとてももったいない、どうにかその橋渡しができないかと思うようになりました。
(脚本芝居でも似た課題はあると思いますが、こちらのほうがうんと小さい世界なのでどうにかできないかなあと思っています。)
*誤解してほしくないので言うのですが、足を運ぶのに気持ちが向きにくいというのは、人間として自然な感情、心の動きだと思います。
初めての場所に行くのってエネルギーを使うし、そもそも1日は24時間だし、使えるお金にもそれぞれ限界があるし、ぐぬぬ限界め・・・(笑)
0.000000000000001ミリもそれがよくないとは思っていません。
こう思うようになったのは・・・1年前には思っていたんじゃないかな、いや、全然記憶ないです・・・(笑)
とにかくわりと長い期間、う~んなんかいいアイデアないかな・・・と思っていたのです。
そんな中ある日突然、1ステージでいくつかの団体さんが見れたらいいんだ・・・!時間はこのくらいなら、現実的かな・・・!と構想が降りてきて
じゃあちゃんと企画をして実現しよう!となりました。
これが、去年の11月4日、さんぶんのいちさんの「みちがさく」という即興芝居の公演の千秋楽を翌日に控えた日の深夜の出来事です(笑
(今調べたらそのときのリアタイでつぶやいてて爆笑)
(日付変わって1:25だそうです)
〇インプロにこだわる理由
なぜ照明という裏方の一人である私が
こんなにインプロとそこに関わる人に入れ込んでフェスを主催するほどになったのか、もう少し話させてください。
約6年前、このままでは自分らしく生きたいと思っていてもそれは叶わないと思い当時勤めていた会社を辞め(今の仕事とは関係ない業界です)
舞台照明という自分がやりたいことをやっていく人生を選びました。
たくさんのご縁に恵まれたおかげで、この選択をしてよかったと思え
そして、自分のまわりの人だけでなく世の中の人みんなやりたい人生を実現していってほしいと思うようになりました。
だからお芝居を作りたい、届けたい、インプロをやりたい、など
たくさんのやりたいを実現している人と関われるこの仕事が私は好きで
こういう人たちのことを、私は応援したいのです。
ここまではインプロも脚本もその他も関係なく、私が思っていることです。
そのうえでインプロとここに関わる人をより応援したいと思っている理由は大きく2つあります。
1つはインプロにはパフォーマンスとしてもまだまだたくさんの可能性があると思っているから。
今回のフェスだけでも6団体、それぞれカラーがあって
わかりやすいところではプラフォさんのコンセプトインプロ、未解決のゲシュタルトさんの演技法からのアプローチ、セカサーは少ないアイデアから60分の物語を作ることと
さまざまな団体・チームがそれぞれの”インプロでこういうことをしたら面白いんじゃないか”というのを追及している。
そして何よりもそんなインプロに出会ったことのない人がまだまだたくさんいるということ。
こんなに可能性にあふれたインプロとそこに関わる人を、私は応援したい。
もう1つは端的に言うと恩返しです。
インプロに関わるようになって私は行動しないと人生という物語は大きく変化しないということを学びました。
会社に所属したりどなたかの元に弟子入りしたりといったことをしないでいきなり全部を一人でやるフリーランスになった私がこの仕事を続けることができているのは、この学びのおかげです。
運もよかったとは思いますが、自分が行動したからこそ掴めたものも多いという認識をようやくこの1年半くらいでできるようになりました。
そういわけで、ここで生きていく道筋を示してくれたインプロに私は感謝していて、そして自分がやれそうなことでこの業界に尽くしていきたいと思っているのです。
(そもそも会社辞めて生き方を変えている時点で相当大きな行動はしているのですが(小声)(笑))
これらが今私がインプロにこだわっている理由です。
〇形のある応援
具体的に今回のフェスでは
見てくださった方にこのフェスで初めてパフォーマンスを見た団体さんの、次のそれぞれ単独のショー・公演・ライブに行ってもらいたい
と思っています。
すてきな人がいると知ってもらっての、その先。
前述のとおり新しい一歩を踏み出すには大きなエネルギーが必要です。
でもその新しい一歩を踏み出すことに、とても意味があるということを
私はこのフェスに向けての期間、当日まで
伝えていこうと思っています。
フェスのタイトルの由来は
・一歩を踏み出す、前に進む、前進させる「Go Forward」
・知らない団体を発見する、応援している団体やインプロの良さを再発見する「Find」
これらを並べてFIND!GO!FORWARD!としました。
まずは手の届く範囲からだけど、このフェスを通してインプロそのものとここに関わる人がいい方向に進むことができますように。
そんな願いを込めました。
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手元にある数少ないご縁を頼りに好きなことをやってみよう、それで疲れ切る寸前の自分の心をゆっくり回復させつつこれからの生き方を見つけていこうと思った6年前。
今出演者さんとお客様を集めて何かをしようとしてるなんて、当時の自分に伝えたらきっとびっくりするでしょう。
私はまだまだ知られていない、けれどきっと人の心を揺さぶることができる
このインプロという文化を広めたい。
この気持ちを胸にあと4か月少し、頑張っていきます。
めっちゃ長く書きましたが!!
既に出演される団体さんのファンという方には、推しが見れるついでに他団体さんも見れるんだラッキー!くらいの気持ちで、気楽に来ていただければ~と思っています。
でも頭の隅で構わないので、この私の思いをちょっと留めておいてもらえると、うれしいなあと思います。
以上です!!
ここまでお読みいただきありがとうございました!!