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漂流(プロローグ)

プロローグ

横殴りの風雪は視界を全て真っ白に変える。
向かっていた駅も、既にどちらの方向か分からなくなってしまった。この地域に住み、この季節を何度も過ごせば慣れてしまう、と言うよりは諦めるしかない。別に急いでいる訳ではないので構わないのだが、一歩間違えれば遭難という危険は伴う。真っ白な視界の先に、時折訪れる見覚えのある景色を頼りにゆっくりと足を進める。ふと懐かしい記憶が甦った。あの時もこんな吹雪だったな……。


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