自著紹介 『かおばな憑依帖』
これから7日間、自著を紹介させていただこうと思います。まず1日目は『かおばな憑依帖』(三國青葉 新潮社 2012年 装画:加藤木麻莉さん 装幀:新潮社装幀室)です。
この本は、2012年第24回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作で、私、三國青葉はこの小説で作家としてのスタートを切りました。
『かおばな』というのは朝顔のことでありまして、
お江戸の町がバイオテロで襲撃された! 怨霊との壮絶なバトルが今、始まる――。
八代将軍の治世。将軍位を巡る争いに破れ、死してなお吉宗を恨み続ける尾張藩の怨霊が、江戸の町に朝顔の毒をばらまいた。その目的は将軍位の簒奪。無辜の民を守るため、決戦に選ばれしは、美貌のマザコン剣士、その母親の生き霊、怨霊となった吉宗の亡母、隠密、それにゾ、象!? 人智を超えたスーパー破天荒な時代小説誕生(新潮社のサイトより)。
というお話です。
応募時に、「ごく普通の時代小説を、ファンノベに送ってもよいものだろうか…」と、かなり悩んだのですが、どうやら「いったいこれのどこが普通なんだっ!」と、正座で3時間お説教をくらうようなシロモノだったようで、かなりぶっ飛んだ作品になっております。
また、主人公の母親である茅野と吉宗の母浄円院が大暴れしていて、誰にも止めることができません。「強い女性なら、もうすでに周りにいっぱいいる」とお嘆きの貴兄、本作をお読みになったら、「うちのヨメ(彼女、母、姉、妹、友だち、クラスの女子、同僚、上司、部下etc.)のほうがずっとまし」と、思いなおすことができるかもしれません。一方女性の方は、「いいぞ! もっとやれ!」と、ストレス解消になること請け合いです。
余談になりますが、「この時代小説がすごい!2014年版」(宝島社)の『単行本時代小説BEST20』の16位に『かおばな憑依帖』がランクインし、作家別得票数でも17位にランクインしたのは大変うれしいできごとでした(^^)
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