闘病日記#10|CTとPET-MRIの結果と経過(比較写真あり)、今後の方針 2024.9.14
全部で9回(9週間)の抗がん剤治療、
あっという間に8週目に突入。
6週目にCT、7週目にPET-MRI検査を受けて、
今後の治療方針が、決まりました!
CTとPET-MRI検査(比較写真あり)
6週目の9月5日にCTを受けました。
ここで、
まずは転移がないことを、確認できました!
私の癌は、
ドーンと1つ塊がある癌ではなく
パラパラと散在して広がるような癌だったので
(初期から医師達がシリアスに捉えている理由の1つ)
転移がないことが分かってまずは安心。
そして7週目の9月13日に、さらにPET-MRI検査。
1度、MRIの造影剤でアナフィラキシーをしてから
検査が怖くて、ドキドキしながら受付。
急遽、抗アレルギーの点滴をしてから、
検査を始めることができました!
点滴したからといって
100%防げるものではないけど、
それでもやっぱりやった方が安心。
余談ですが、今思えば、
人生初の検査、今年(9ヶ月間)だけで、
CT 3回
PET 2回
MRI 2回
PET-CT 1回
PET-MRI 1回
受けている。笑
がん患者ってこんなに検査祭りなのかな?!笑
私はここまで2度の再発転移が
非常に短いスパンだったのもあるし
(それも医師がシリアスに捉えている理由の1つ)
検査は多い方なのかな〜。
いつも検査の時は気分落ち込み気味。
CT検査の後はメソメソしたくらい...
PET- MRIは体が固定されて
約1時間そのままで、1番イヤだったなぁ...
MRI特有の隔離部屋みたいな雰囲気と
体おかしくなるんじゃというくらいの爆音の中
身動きできず閉所に閉じ込められるのは
精神的に無理な人も多いと思うよ...
MRIの造影剤を入れる直前に、
主治医の先生が来てくれて、
手にぎってポンポンしてくれて
大丈夫ですからね〜ついてますからね〜
と言ってくれて、心底ホッとしました。
結果的に、アレルギー反応を起こすことなく
無事に検査を終えることができました。
余談が長くなりましたが、
大事な検査結果は、こんな感じでした!!!!
PET検査は、
癌が糖分を吸収する性質を利用していて
その糖分に反応して赤く光るから、
素人の目でみても図が見やすい。
病理レポートでは
"残腫瘍とは言い難い"と書かれていて、
もはや残ってない可能性も...
(ただの、癌の死骸???)
主治医の先生からは、
「あらゆる想定パターンがありましたが
その中で1番いいシナリオ」
と言っていただけました。
まずはとにかく、
アービタックスの治療方針を考えてくれて
手厚くサポートしてくれた医師達に感謝、
支えてくれた家族や周囲の全てに感謝、
ここまで頑張ってくれた自分の細胞たちに拍手!
今、こうやって、ベストな結果が出て、
弱音なんて吐く気すらなくなるなと、思います。
キードラッグになった"アービタックス"
パクリタキセル、カルボプラチン、アービタックス
投与したこの3種類のなかで
"アービタックス"(セツキシマブ)が
私にとって、キードラッグでした。
古典的な抗がん剤である
パクリタキセルやカルボプラチンは
敵も味方も動いたもの全てを
マシンガンで撃ち殺すような軍で、
アービタックスは分子標的薬とも言って、
標的となる敵を見定めて、
ピンポイントで消してくれる軍。
司令室に行って電源オフにしてくれるような知能軍。
らしいです!
(これ、先生の説明。わかりやす!)
アービタックスは、
"EGFR"というものを標的にしていて
この"EGFR"の活性化が原因で
がん細胞が増殖されている場合には
ドンピシャで良く効いてくれるみたいです。
生まれ持った遺伝子や
タバコや酒を要因にする癌ではなく、
後天的にEGFRの活性化スイッチが入ってしまい
遺伝子変容が起きてしまうことが要因らしい。
私はアービタックスが本当に良く効いたので
このパターンに当てはまっていた可能性が高い
ということだそうです。
パクリタキセルとカルボプラチンでは
ここまで良く効いたことに説明が出来ないと。
特に若い女性の頭頸部癌にも
起きていることだと先生からお聞きしました。
私は元々
体温も高く、骨髄も丈夫で、血圧も安定して、
良く食べる標準体型だし、風邪もほぼ引かず、
不規則な生活になる仕事でも皆勤が続いて
堅固な身体のほうでした。
コロナの後遺症を最初のキッカケにして、
きっと私の体の中の歯車が狂って、
重要なネジが外れたり、
本来は関わらないはずの
遺伝子変容のスイッチが入ってしまったのかな?
と想像すると、なんとなく納得したり。
これからは、
自分の免疫細胞をしっかり回復させて
自分の力で病気を根治させて
元気満々に生きていこう!生きていける!
そう自信を湧かせてくれる結果でした。
アービタックスに出会えて良かった。
見た目の変化(比較写真あり)
見た目も、大きく変わりました!
特に顎下に大きく腫れていた部分が
2週目で一気に小さくなり、
今ではフェイスラインがかなりスッキリ!
これは写真を見比べると全然違う。
フェイスラインは
気になっていたところだったので
わかりやすく小顔になると、やっぱり嬉しい!
あとは、
触ると小さいリンパのしこりみたいなのが、
首の後ろ側に複数見当たっていて、
ずっと小さな不安の種だったのだけど、
内科医の先生にも、
有名な外科医の先生3人にも、
"そこは転移するような流れの位置ではない"
"リンパはいろんな理由ですぐ腫れる"
"この程度の大きさは全く心配ない"
と言われて、ようやく安心できた私です。
今後の治療方針が決定!
結論から言うと、
放射線治療+アービタックス
の治療でトドメを刺す方針になりました!
放射線は、計35回(計70グレイ)、
平日ほぼ毎日通院で照射し、
その間、週一でアービタックス投与。
間髪入れずに始める必要があるので、
10月上旬にはスタートです🏃
方針が決まるまではスムーズでしたが、
CT、PET- MRIの検査結果を受けて、
内科医(主治医)、外科医、放射線技師
全ての方と、家族でしっかり、お話をしました。
今回の抗がん剤9週間の治療は
あくまでメイン治療の前の治療。
どんなに検査で消えているように見えても
癌がゼロになったと証明できる検査方法はなく、
"抗がん剤のみで根治させることはできない、
そのため、トドメ(根治のための)治療が必要である"
ということが前提のお話。
その中で、トドメの標準治療として
①手術からの放射線
②放射線
の選択が今の私にはありました。
そもそも私の癌に関しては、
はじめに書いたように、
パラパラと散在している広がり方であり、
再発転移のスパンが短かったことが
医師たちにとっては厄介だと感じる状況で、
総力戦で全てやっても治せないかもしれない
とも言われていました。
(今思うとシリアスに捉えていなかったな...)
抗がん剤治療前は、
そもそも散在しているから、
手術では勝ち目がない
という判断をされていました。
でもここまで抗がん剤が効いてくれたからこそ、
手術+放射線で取りこぼしを殲滅する
という選択肢もある、と。
そして逆に、
ここまで抗がん剤が効いてくれたからこそ、
手術は避けて放射線だけでも根治を目指せる
という希望があることも、
1番始めに主治医から教えていただきました。
そして外科医の先生からは、
手術する場合は、
舌を全摘しなければならず、
会話ができなくなること、
食事の飲み込みができなくなること、
顔が変わってしまうこと、などを
説明されました。
失うものが大きいということです。
"舌癌"で怖いことって、きっとコレ。
色々な患者さんのお話を聞いて、
手術を選択せねばならない方もいると、
心が痛くなるようなお話もありました。
手術+放射線の方がシンプルに、
やれること全部やるため、強力だけど、
私のような散在している場合は特に
手術による根治の確率は少し上がるくらいで、
もちろん遠隔転移などはどうしようもないし、
失うもの(デメリット)が大きすぎるため、
外科医の先生としても、病院全体でも、
手術は避けて、放射線治療へ舵を切っており、
無理に手術はおすすめしないとのこと。
私も100%納得で、
手術はせずに、
放射線治療+アービタックスで
根治する!
と決めました。
本当に丁寧に時間をかけて説明をしてくれて
分かりやすく、納得して治療開始できる、
良き先生に出会えて本当に良かったです。
とはいえ、とはいえ!
放射線治療は、私が1番怖かった治療!
首と舌がヤケド状態になるわけだから
説明された副作用としては、
口の乾燥、口内炎、咽頭炎、味覚障害、
倦怠感や吐き気、
ご飯を食べられなくなることを想定して胃ろうも作る。
なによりも、晩期障害として
虫歯になりやすいとか歯が抜けやすいとか
全員には起こらないけど怖いこともたくさん。
しかもアービタックスを併用すると
皮膚や粘膜症状は掛け算で悪化する傾向らしい。
皮膚関連のツラいことは
アトピーで慣れてるけど...
歯とか顎とか舌とか口内の障害は、ゾッとする。
口の中の状態が悪くなりやすいこと、
そうして晩期障害が起きると治りにくいこと、
だからこそ、口腔ケアが大事なことを
説明していただきました。
これからさきの人生、
口腔ケアをめちゃくちゃする!
そんな人生が、決まりました。笑
未来の私はいつでもどこでも歯磨きセットとか
保湿スプレーとか持って行ってるかも。笑
怖いなぁと思う自分は本当だけど、
歯科で保湿ジェルとか粘膜保護スプレーもらったり
親知らずを治療前に抜いておいたり
(放射線後の抜歯は壊死のリスクがあるため)
毎日口腔ケアをしっかりやるとか、
『自分で打てる手がちゃんとある』
ということが分かり、
自分の中で気持ちが整理できています。
不安を不安のまま、運を運のまま、
なにもせずに放置するんじゃなくて
自分の手で、自分の力で、なにか行動できれば、
私の場合は、強力な精神的安心材料になります。
ということで、
10月上旬から最終局面、本陣の出動です!
気合いを十分に入れていきます!
神頼みも言霊もご先祖様への声掛けだって
おまじないだってなんだってするよね。
とりあえず、
しばらく好きなものを食べれないかもなので
束の間の帰省で地元の美味しいものを
たくさん食べる前夜祭をしようと企み中。
これからも、
真正面から現実に向き合う勇気と
根拠のない自信を掲げまくって、頑張ります!