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推しメンがアイドルじゃなくなってもわたしは死なない

推しメンが妊娠報告をした。
厳密に言うと、"元"推しメンが妊娠報告をした。

記憶が正しければ、推しメンが所属していたアイドルグループを2013年から数年間追っかけていた。

当時高校生のわたしは、ファミリーマートで稼いだわずかなバイト代を推しメンにすべてつぎ込んでいた。

当時のことを思うと、愚かだなあと思う反面、心の底から楽しかったなあと思う。少なくとも今よりはずっとずっと充実していただろう。


つまり、簡単な言葉で言うと、「青春をすべて捧げた」推しメンが妊娠報告をした。

正直、今はSNSの投稿を見たりイイネするくらいなのでここでは"元"推しメンとしよう。

元推しメンの妊娠報告は正直なところ驚いた。妊娠をしたことよりも、誰よりも生きづらそうしている彼女が、その事実をSNS上で報告したことに。


以前は、元推しメンが弱音を吐くたびに、無理しなくていいのに...心配...と思っていたけれど、自分も年齢を重ねるにつれて、「またか」と思うようになってしまった。

これは、決して元推しメンを否定しているわけでもないし、嫌いになってしまったわけでもない。

仮に精神的な病気を抱えてしたとして、それを非難するわけでもないが、なんとなくそのように感じることが増えてしまった。

おそらく、立場は違えど、元推しメンと同じようなことを考える日が自分にも訪れたからだろう。生きづらい世の中に気づいてしまったからかもしれない。


元推しメンは突然アイドルを辞めた。いつか辞めると思っていたから、悲しい気持ちと同時にやっと解放されたねと心の中で思った。

アイドルが大好きだったわたしには、彼女以外にも何人か推しメンがいた。当時はみんな活動していたから、色んな現場に行くので忙しかった。

でも今は、その全員がアイドルを辞めた。祝福されて辞めた推しメン、突然脱退報告をした推しメン、辞め方は様々だった。

会社員になった推しメンもいれば、コンカフェで働く推しメンもいる。その後の人生も様々だ。


推しメンがアイドルを辞めることは悲しい。わたしは、キラキラと輝く、「アイドル」が好きだから。

でも、アイドルには終わりがある。とくに女性アイドルの場合は「終わり」が早いかもしれない。

その儚さが愛おしく、美しく見えていた、のかもしれない。


書きなぐった文章ですが、元推しメン、妊娠おめでとう。

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