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エンジニアに潜む危機! ~エンジニアが知るべきエコノミー症候群~

はじめに: エンジニアに起こりうる死の恐怖

「エコノミー症候群」という言葉を耳にしたことがありますか?多くの方は、飛行機での長時間フライト時に起こるリスクとして知っているかもしれません。ですが、実はこれ、私たちエンジニアにも関係がある、とても恐ろしい現実なのです。特に、1日10時間以上もPCに向かい、ひたすら作業を続けるあなたにとって、この問題は他人事ではありません。

私の話を聞いてください。これは笑い事ではなく、皆さんの身にも起こりうることなのです。56歳のエンジニアとして、私はまさか自分がそんな目に遭うなんて思いもしませんでした。けれども、ある日突然、体に異変が現れ、事態は急展開しました。この記事を通して、私の経験を皆さんにお伝えし、同じ過ちを繰り返さないための方法を一緒に考えたいと思います。

エコノミー症候群とは何か?

まず、エコノミー症候群とは何なのかを簡単に説明しましょう。この症候群は、長時間同じ姿勢を続けることで血流が悪くなり、血栓(血の塊)ができてしまう状態を指します。この血栓が血管を通って肺に詰まると、致命的な肺塞栓症を引き起こす可能性があります。聞くだけでもゾッとしますよね?

私たちエンジニアは、常にPCと向き合い、集中して仕事をすることが求められます。しかも、「集中している時間は何よりも生産的だ」と信じているので、トイレに行く時間すら惜しんで、何時間も座りっぱなしになってしまうことが多いのです。でも、その「集中」が命を縮める原因になっているかもしれないと考えたことはありますか?

コーヒーやアルコールが大好きな方、コーヒーやアルコール自体が悪いわけでは全くありません。飲み過ぎ、これが問題です。コーヒーの利尿作用やアルコールの脱水効果が、血液を濃くし、血栓ができやすい状態を作り出してしまうのです。それが、あの恐ろしいエコノミー症候群につながることになるのです。さあ、あなたも心の中で「これはヤバい」と感じているのではありませんか?

ボクのケーススタディ: 発症の経緯と症状

では、ここでボク自身の経験をお話ししましょう。これを聞いたら、きっとあなたも自分の生活を見直すきっかけになるはずです。


平日は本業と副業でデザインやコーディングに没頭し、休日には10時間以上も作業を続ける生活を送っていました。朝起きて、コーヒーを淹れて、PCの前に座る。それが毎日のルーティンで、もう長い間変わらない生活でした。コーヒーを7杯以上飲むのも日常茶飯事。もちろん、お酒もたしなみ、食事はいつもPCの前で済ませていました。こうして毎日、文字通りPCに張り付いていたのです。

そんな生活を続けていたある日、左脚に違和感を覚えました。最初は「なんだろうな、この感覚?」と思った程度でした。軽いしびれが続くような、ちょっと嫌な感じでしたが、痛みというほどではなかったんです。なので、「まあ、そのうち治るだろう」と高をくくっていました。

でも、その後のジョギング中に異変が起きました。いつもなら軽々と走れるはずなのに、妙に息が上がる。「歳のせいか?それとも、昨日の酒がまだ残っているのか?、あるいはこの暑さのせいか」と自分に言い聞かせ、ペースを落として走り続けましたが、どうにも調子が悪い。それでも、「自分に負けたくない!」という強い思いから、無理やり10キロを走り切りました。でも、走り終わった後の体調は最悪で、「これは何かおかしいぞ」と感じざるを得ませんでした。



一週間が過ぎ、ジョギングを再開しましたが、今度は明らかにおかしい。最初から体が重く、いつものペースで走れない。途中でめまいがする。けれども、ここで止めたら「自分に負けた」と思ってしまう自分がいて、無理して走り続けたんです。でも翌朝、通勤時に少し小走りをしただけで息が上がってしまい、これはさすがに普通じゃないと気づきました。

私の職場は大病院の医療機器部門で、幸運なことに検査器具は豊富に揃っています。そこで、パルスオキシメーターを使って階段を登ってみたんです。すると、信じられないことに酸素飽和度が84%まで下がっているじゃありませんか!これにはボクも驚愕しました。ちなみに、正常範囲は96%以上でコロナ禍で90%まで下がる患者さんは入院を勧められることが多かったのではないでしょうか。


発症の原因: 長時間の座り仕事と生活習慣の影響

長時間の座位作業と不健康な生活習慣が、私をここまで追い詰めていたんです。

  1. 長時間の座り仕事: 長時間同じ姿勢で座り続けることは、血流を阻害し、血栓ができやすくなる原因になります。特にボクは片足を座面に乗せて膝をくの字に曲げて座りながら脚を組む姿勢を続けていたため、左脚の血流がさらに悪化していました。見た目には些細な習慣が、実は命に関わる問題につながっていたのです。

  2. 過度のカフェイン摂取: 作業中にコーヒーを7杯以上飲む習慣がありました。カフェインは利尿作用があり、体内の水分を排出しやすくするので、結果として脱水症状を引き起こしやすくなります。脱水は血液を濃くし、血栓ができやすくなるため、エコノミー症候群のリスクが高まります。

  3. 運動習慣: ボクは週に2回、7〜10キロのジョギングを行う運動習慣がありましたが、日常的な座りっぱなしの時間が長すぎたため、運動不足と同様の影響が出ていたのです。長時間座り続けた後の運動は、急激な血流変化を引き起こし、血栓のリスクを高めることがあります。


なぜボクが危険に気づかなかったのか?

それでも、ボクが危険に気づかなかったのには理由があります。まず、運動習慣があったため、体調管理には気を遣っていたつもりでした。毎週ジョギングをしていたこともあり、「自分は健康だ」と思い込んでいたんです。だから、まさか自分がエコノミー症候群にかかるはずがないと信じていました。

また、自分がエコノミー症候群に対して、十分な対策を取っていると思い込んでいました。作業中も意識的に脚を動かしたり、ジョギングで体を動かしたりしていたので、完全に油断していたんですね。

でも、実際は違いました。日常的に座りっぱなしの時間が長すぎたため、運動が健康に寄与しているという安心感が、逆にリスクを見逃す原因になっていたんです。

そんな中、私の職場にパルスオキシメーターがあったことが唯一の救いでした。酸素飽和度が通常よりも低い値(84%)まで下がっていることを発見し、知り合いの循環器ドクターに相談したことで、早期に肺塞栓症を発見できました。

エコノミー症候群を防ぐための対策

この経験を通じて、エコノミー症候群を防ぐための対策がいかに重要かを痛感しました。長時間の座り仕事を続けるエンジニアにとって、以下の対策を実践することが不可欠です。


1. 定期的な休憩とストレッチ

長時間同じ姿勢で座り続けないよう、1時間に1回は立ち上がってストレッチを行う習慣をつけましょう。足首を回したり、簡単な足の運動をするだけでも効果があります。また、背中や首を伸ばすストレッチも取り入れて、血流を促進させることが大切です。これが、血栓を防ぐ第一歩となります。


2. 水分補給とカフェイン摂取のバランス

脱水を防ぐためには、水をこまめに飲む習慣が大切です。カフェインの摂取は控えめにし、コーヒーを飲む際には水も一緒に摂取するように心がけましょう。ボクも以前は、作業中にコーヒーをガブガブと飲んでいましたが、今ではカフェインの摂取量を減らし、水を多めに摂るようにしています


3. 座り姿勢の見直し

脚を組む癖や、同じ姿勢で長時間座る習慣は、血流を悪化させる原因となります。座り方を見直し、正しい姿勢で座ることを心がけましょう。例えば、足を床につけて、背筋を伸ばした状態で座ることが理想です。また、クッションや座布団を使って腰の負担を軽減することも、快適な作業環境を作るために重要です。


4. 日常的な運動習慣の推奨

座りっぱなしの生活を改善するためには、日常的に体を動かすことが必要です。運動の頻度を増やし、座り仕事と運動をバランスよく取り入れるようにしましょう。ボクも今では、定期的にウォーキングやジョギングを行うだけでなく、日中にも軽い運動を取り入れるようにしています。小さな積み重ねが、大きな健康効果を生むのです。



エンジニアへの警鐘: 自分を守るための習慣づくり

エンジニアとして、仕事に没頭することは大切ですが、それ以上に大切なのは自分の健康を守ることです。エコノミー症候群は、長時間の座り仕事や不健康な生活習慣が引き金となり、命を脅かす危険があります。今すぐ、次のアクションを取り入れましょう

  • 定期的に立ち上がってストレッチをする

  • 水分補給をこまめに行い、カフェインの摂取を控える

  • 座り姿勢を正し、長時間の同じ姿勢を避ける

  • 日常的に運動を取り入れ、血流を促進する

自分の体は一つしかありません。大事にしましょう。健康であることは、何よりも大切な資産です。そして、それを守るのはあなた自身です。「自分の健康を守ること」それは、あなた自身のためであり、大切な人たちのためでもあるのです。


まとめ

エンジニアとして、日々の作業に集中することはもちろん重要です。しかし、健康を犠牲にしてはいけません。エコノミー症候群は、長時間の座り仕事や不健康な生活習慣が原因で、あなたの命を脅かす可能性があります。今すぐ、自分の作業習慣を見直し、健康を守るための行動を始めましょう。健康であることは、効率的な作業と質の高い成果を生むための基盤です。


仕事は重要ですが、健康が何よりも大切です。どうか、この機会に自分の生活を見直し、健康を守るための習慣を身につけてください。これが、あなたの未来を明るく保つための最良の方法です。さあ、今からでも遅くありません。あなたの健康を守るための一歩を踏み出しましょう

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