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miku-labo ハナレ改装記 その2(1月)
2025年となりました。
年末年始のため休止していた工事も再開。
その2にして2025年のみくラボハナレ改修工事記録を記します。
2025.01.31
電気の幹線を伸ばして、ブレーカーを移設しました。
もともと、家屋の北東角のメーター裏の壁を貫通させて幹線を引き込み、すぐ分電盤がありました。
分電盤を玄関壁に移設するため、天井裏に幹線を引き込むことになりました。
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天井裏には、このあと断熱材を敷きます。
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ネズミ、かじるなよ。
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もともと分電盤のあった場所は、改修後に客室内になります。
操作性を考えて、玄関壁に移設。
アンペア数も上げることになるので、古い分電盤は交換に。
それまで、工事中は最後のお仕事です。
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家中に露出配線されていた電気のケーブルをすっかり取り払うと、すごくスッキリした気分。
全島停電のときも、すごくスッキリしたし、南郷山荘(電気が通っていない)に行くとスッキリする。
ただの気分というより、頭から胸にかけて風通しがよくなった、感じがする。
電線から出ている何か(たぶん音)を無意識に感じているのか?
できるだけ、電気のない生活をしたいけど。むずかしいな。
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1月の作業も無事終了。
明日から2月です。
本日もありがとうございました、お疲れ様です。
2025.01.30
昨日に引き続き、水道関係を
今日は、水道とお湯の配管をおこないました。
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床下への通気口下のモルタルをちょっと欠いて、管を引き込みます。ビームサーベルっぽい色の断熱材の方がお湯ライン、黒い塩ビパイプが水ライン。
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作業穴に上半身を突っ込んで、ゴジゴジごじごじ管を押し込んだり、引っこ抜いたり。
せっかく床下を覗けるので、台所下の地面にも防湿シートを貼って、調湿剤のゼオライトを撒きました。
上半身を押し込んで上下逆さま体勢のまま、シートを押し込んで敷いて、投げ撒き。無理な体勢でしたが、痛めてる腰が少々改善した気がします。
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もともとキッチンにはキッチンに、洗面所には洗面所前の外壁から別々に給水されていました。今回、それを1箇所にまとめたのですが、ブロック基礎を1つ抜いてあったので、さくっと配管できました。
点検用?配管用?
冷静に考えると、たぶん通気性のためですね。
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恥ずかしながら、私はこれまで洗面所でお湯の出るお家に住んだことがありません。家の全部の蛇口からお湯も出せるって、どういうことだろう?と思っていましたが、仕組みがわかるとなるほど、と思えました。ついでに、
最初のほうは冷たい水がでることも、なるほど、と思えました。
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水関係の配管はだいたい完了。
明日は屋根裏部分に電気の幹線をとおして、ブレーカーの位置を付け替えます。つくづく、作業順は効率に直結するなぁ、と再認識。
本日もありがとうざいます、お疲れ様でした!
2025.01.29
今日から3日間は島内の電気屋さんMくんが水道と電気関係の工事をすることになりました。
下の写真の障子むこうのアルミサッシュは潰して壁にしたあと、その前のスペースにミニキッチンを設置するので、こちらに水道管と排水管を新設します。
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当初、家の裏(外)に配管するという案もありましたが、床下を通せることになったので、そっちの方が良いだろう、とのこと。
昼過ぎに現場へ行くと、すでに排水管はすっかり通っていました。
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基本素泊まり宿にする予定なので、また、藻類の研究者が自室で海藻押し花を作るのにも便利なように、客室にミニキッチンを設置します。
次に台所です。
水平を取ったあと、仮貼りされていた台所の合板をめくると、もとの床板。
水回りの配管をするために、一部抜き取ります。
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シンクは元あった場所から500mmほど移動するので、排水管も付け替えます。
上の写真左下あたりに手洗い用シンクを置くので、水道管と排水管を新設。
そのための作業穴もあいてます↓。
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落書きも50年経つとそれなりに価値がでるんだな
西風がものすごく吹いて、寒い1日でした。
屋根が飛ぶかと思った。
今日もありがとうございました、お疲れ様でした。
2025.01.28
昨日まで10日間も船が就航しました。
1月にしては、ありえない凪続きでしたが、本日より冬再開。
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客間となるべき部屋の押入れの化粧板が貼られました。
シナ合板そのものだと少し明るすぎるので、あとで柱に合わせた暗色に塗装しましょうね。
押入れの襖は再利用せず(御蔵では襖の維持が大変)、ロールカーテン等で使い方に幅をもたせたい。
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「角にどうしてもできる少々の隙間を埋める目的」とネットに書いてあった。まぁ、板貼った角には隙間できますよね。
でも、これも寸法図って少しずつ調整してピッタリはめるのには、結構な細工と時間を要します。
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風呂場の壁とドアを外して見たら、下の材木は腐っていました。
やはり水の影響をたくさん受ける箇所です。
とっぱらって、新たな材木に入れ替えてくださいました。
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新たに入れた材木にも、もちろん九三七一を塗布。
くさりませんように(祈る)
これをみると、お風呂上がりは風呂場で体を拭いて、脱衣場に雫を落とさないようにしよう。とあらためて思えます。
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外の倉庫の型枠も進んできました。
来月早々には基礎を打てそう、とのことです。
出来上がる倉庫の面積を超えて欲しいものがありすぎます。
型枠職人さんも、寒い中、お外でありがとうございます。
本日もありがとうございます、お疲れ様でした。
2025.01.27
24日25日は所用のため、ほとんど現場を覗けませんでした。
2日開けると、すっかり進んでいます。
壊し中は、廃材をまとめたり釘を折ったり、ゴミ拾ったりお手伝いができましたが、造作に入ってしまうとシロートの出る幕はありません。
お邪魔かなぁ、と思いつつも大工さんたちの動きや段取りを感心しながら見させてもらっています。すごく楽しい。
さて、本日は床板張りが始まっていました。
部屋の奥から一枚一枚はめ込んでいきます。
とはいうものの、部屋は完全な正方形や正長方形ではありません。(当然)
微妙に台形だったり、柱が立っていたり、土間があったり、床板自体の幅に誤差があったり、事前の緻密な計算あってこそぴちっと敷き詰めることができるのだなぁ、と。
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床板を購入するとき、サイズ「15×120×乱尺1800」とありました。
乱尺?と思っていましたが、つまりバラバラのことでした。
とはいうものの、箱ごとに全てバラバラというわけでなく、一定の(?)法則でバラバラ。長いの6枚、中くらいの2枚、短いの4枚、すごく短いの1枚、、、で1箱!みたいな感じです。
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長さや柄を組み合わせて仮置き。
スペーサーで適度な間隔をとっています。
1㎡ほどに10枚くらい仮置きして、様子を見てから場所を決めて、マスキングテープを貼って番号を記入、本設置の時は番号を見ながら順番通りに並べられていました。
柱も正方形でないため、かなり細かい調整をして形をピッタリ合わせられていました。
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床材貼りだけではなく、奥の部屋の押し入れの化粧直しも進んでいました。
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右:間柱、胴縁、壁板(その外はもうトタンの外壁)
左:石膏ボードをはめ込んで、上からシナ合板
押し入れもぜんぜん正長方形じゃないので、角度と寸法を測って、
丸ノコや鉋で加工。ピッタリ収まるようになっていました。
垂直面の寸法や角度を平面にコピーして収める技術って、すごいなぁ。
コピペじゃないってすごいなぁ。
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前後の部屋を分ける壁にも取り掛かりました。
間柱を立てています。マバシラっていうんですね。
構造集成材というものも、初めて知りました。
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玄関から台所にかけての天井の造作も始まりました。
ここは増築部分で、もともとは石膏ボードの平貼天井でした。
ちょっと味気ない。
吊り天井の構造や名称も、私には初めて。
大工さんの提案により、
低かった天井を少しでも高くすべく、梁が少し出た形の天井になります。
この記事を書くために調べてみると、天井ひとつとっても色々な種類があるんですねぇ。
たしかに、旅館などでは玄関と居室の天井が、少し違ったりするのを思い出しました。
まさに、見れども見えず。
地衣類調査に引き続き、改修工事でも、
興味や意識次第で、同じ景色ががらっと変わるんだなぁ。と再認識。
ありがとうございます、本日もお疲れ様でした。
2025.01.23
改修工事十何日目
2日間の不在を経て現場に行くと、すでに床っぽくなっていた。
一部、かろうじて床下が見えていたものの、開始20分ですべて閉じました。
間に合ってよかった。
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手前左にかろうじて開講があったので、床下の写真が撮れました。次に床下に光が差し込むのは、、、数十年後?
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当然、基礎なんてものはないのです。玉石束工法とでもいいますか。
地面に防湿シート(極厚)を敷き、その上に調湿材を撒きました。
気持ち・・・です。
追記
大工さんが床の捨て板を貼る前の様子を撮影してくださっていました。
作業の合間に、お手数おかけしました。すみません。
いただいた写真で4コマ風に紹介します。
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2.さらに調湿剤ゼオライトを撒きます。
3.木材防腐剤「九三七一」くさんない。
4.土台や大引、根太に塗布します。
ゼオライトはなんとなく計算して買ったのですが、もうちょっとたくさん買っておいたらよかったかもしれません。
なにはともあれ、極めて水平な床ができました。そして、、、
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どうしても置きたかった
緯度33度だけど
10度下回る日なんて2−3日だけど
むっちゃ狭いけど
薪ストーブ
土間をつくりました。
もっと大きくしたかったけど、部屋が狭いのでこれが限界。
玄関タタキとつなごうにも、柱が2本立っていて邪魔。
掘りごたつのように使えると良いなぁ。
土間前に置いてあるのが床材。
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古民家に合う床・・・もともとの床板は、それはそれは良い雰囲気なのですが、流石にそのまま使えません。(土間の枠板として再利用しました)
いろいろ床材を探していたところ、Base の代官山ショールームにて波打った床材を発見。
経年変化したようにも見えることから、一目で気に入りました。
それと同じものかどうか?わかりませんが、ネット検索しまくって見つけたのが北海道のヤマチコーポレーションで売られていたバーチハンドスクレイプ。
無垢のバーチ材に手作業による波状の凹凸をつけた床材です。
普通の4本足の椅子は、たぶん、がたがたします。
天井が低いので、できるだけ低く、足がスクエア型
居室が狭いので、できるだけ小さく、足がスクエア型
かつ、快適な椅子。
という、すごく床しばりな椅子。探すのが大変そうです。
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客室と店空間を壁でわけ、店側に天井までの本棚を設置します。
上記のバーチ床は店側のみになるので、床材を敷く前に本棚位置をしっかり墨していました。
床材の貼り出し始点から終点の間にある柱や土間をどう処理するのか?
土間の切れ目で材がずれると加工の必要も出てくるし、なにより格好わるいかも。。。
これらを、どう計算してクリアしていくのか?イマイチ、イメージ湧いてません。
職人さんのお仕事を見させてもらいたいと思います。
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裏に片屋根の倉庫兼洗濯干しスペースを作ってもらいます。
こちらは、コンクリートで基礎をつくります。
当初、昨年中に外部倉庫を作ってから、内装改修に取り掛かる予定でしたが、「全く船が着かず砂利がないからコンクリ売れない」とプラントの方から言われてしまったとのこと。
ただでさえ、他の工事でコンクリ使いまくっているので、大ごとです。
来月には基礎打ちできる目処が立ったとのことで、はじまりました。
ありがとうございます。本日もお疲れ様でした。
2025.01.20
改修工事1X日目
年末に出島した後も、大工さんは残って作業くださっていため
何日目かわからなくなりました。
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玉石をつか石にして束(つか)を乗せて、土台?的な木材の上に大引がのっていました。古い構造のところに根太は入っておらず、大引に床板を乗せている構造。
窓際の増築部分は、根太が見えます。
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7〜80年動いてないんだろうから、このまま大丈夫でしょう。とのこと。
でも一応くさびうって気持ち結束強めていました。気持ち・・・かな。
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年代を感じる釘やビス、ピカピカのステンレスビス、がいたるところに打たれている床材。長年の試練と数回の床改装に耐えてきたのがわかります。
「こういう現場は、良い道具(ノコやノミ)は持ってこれないですね」と大工さんがおっしゃっていました。
どこに釘が埋まっているかわからないので、当たると一発で欠けちゃう。
なるほど。
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とても良い材料を持ってきてくださいました。この先、何年になるかわかりませんが、縁の下を支えてもらいます。
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補強金具と影山木材株式会社
土台の古い材に新たな大引をつけていきました。
金具は筋交い用のものを流用しています。
使っているネジはその名も「根太ロック 角穴」。
大引のヒノキ材、いい名前の会社です。
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根太組み
手前が新しく入れた大引、真ん中に昔からの材料。
見えにくいですが、写真上部(奥)は従来からの土台材木を残しています。
当然ですが、すごく慎重に水平をとって根太組みされていました。
今はレーザーがあるので、誤差数ミリでしょうが、昔は「五分ごめん」(五分までのズレは許してね)という言葉もあったそうです。
また「床は凸でなく、気持ち凹に貼る。」というのも印象に残りました。
床に四角い長ものを置いた時にガタガタしにくい、という理由だそうです。
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本日もお疲れ様でした。
いよいよ床下養生からの床貼りです、、、が
明日より東京都レッドデータブック調査に同行するため、2日間工事を見ることができません。
次の行程は、床下の防湿シート貼りとゼオライトの敷き詰め、捨て板貼りになるとのことです。