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冥王星を抱くということ
私と「その人」の間には
遠い昔から二人だけの秘密があった。
それは25年の長きに渡り
私たちの間で育まれてきたものであり
それは社会に反するものでも
倫理に抵触するものでも
後ろめたいものでもないけれど
ただただ自然のうちに
二人だけの秘めたる真実となっていったものだった。
何故ならそれは我々にとって
誰にも侵されざるべき「聖なる秘密」であったから。
時間という熟成の時と
「秘密」という「聖櫃」に守られ
それは濃厚に練りあがり
やがては魔力をも持つようにさえ感じられるようになった。
もはやお互いの間には
言葉も肉体も時間も距離さえもいらなくなるほどに。
「秘密」は冥王星の管轄である。
「秘密」の使い方を誤ればきっと
破壊神たる冥王星の鉄槌が下るのだろう。
しかし 「神聖なる秘密」を恭しく守り抜くならば 冥王星より極限の力が注ぎ込まれてくるのだと今は思う。
生まれくる「想い」をすぐに口に出して自分の元から手放すことは、
水星の働きに任されている。
1年もたたずに公転を終えてしまう水星のように
熟成されない言葉は一瞬の花火のように飛び散って、
「想い」の軌跡はすぐに薄れてしまう。
しかし 冥王星に守られた秘密はきっと時を超え、 輪廻の輪をも泳ぎ渡り 生まれ変わりの再会を果たしたその時まで輝きを放っているに違いない。
自分の中に冥王星を抱えて生きるというのは そんなことなのではないのかと思う。
数ある「秘密の教え」も「密儀」も
秘するからこそ込められる力がそこにはあるのではあるまいか。
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