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先週の話題まとめ:雇用統計、Fed要人発言、各銀行の米株シナリオ

徒然なるままに。先週の話題まとめ。

雇用統計:
強い。やはり米国強し。先日のパウエル発言で楽観的だった市場には寝耳に水だったかもしれない。特に注目だった平均時給は年率5.1% と予想よりかなり強い結果。13日のインフレ率データにさらに注目が集まることになる。
それにしても350ベーシスすでに利上げしている中での26.3万人増、平均時給上昇はかなりすごい。ちなみにパウエルの頭ん中では10万人増程度まで落ちてほしいとのこと。
労働参加率は62.1%と前月比低下。労働供給不足でインフレ高止まりの懸念はまだある。
一方で今回は2002年以来のサーベイ回答率とのことで、その統計の質には疑問も残る。そしてこの調子だと今後のデータのボラティリティも高そう。

US Job Data Were Robust Though Business Response Rate Was Poor

雇用統計の回答率が20年ぶりの低水準

Fed:
先週のパウエルの発言受け、市場が織り込む政策金利のピークが5%を下回ってきた。

米シカゴ連銀のエバンス総裁:
この人は来年投票権あり、ハト派の人。「フェデラルファンド(FF)金利の引き上げペースは減速する可能性が高いが、ピークの金利水準は恐らく若干高めになりそうだ」
12月FOMCは50bs利上げがほぼ確実視、今後の注目は来年以降の利上げの道筋。まずは来週のPPI(先行指数),13日のCPIが重要。現状CFTCによると来年3月以降は市場の半数が利上げ”停止”を織り込んでいる。

かのラリーサマーズ先生は一貫してインフレには慎重かつ厳しい姿勢を貫いている。市場が思っている以上に利上げをする必要性があると。

GSの株式市場予想と5つのポイント:

1) 投資家はポートフォリオを金利上昇に耐性のあるディフェンシブ銘柄に傾斜配分すべき
2)コスティンはインフレが沈静化に向かいつつも高止まりを続けている状況でアウトパフォームする銘柄を推奨、サブセクターとしては、医療機器、半導体、消費者サービス、ソフトウェアなどにそうした銘柄が集中する。
3) 収益性の低い長期保有株(ハイテクセクターのグロース株がその典型)は回避すべきとコスティンは指摘する。
4) 厳しい経済状況にもかかわらず利益率を伸ばしている銘柄:航空機リース大手エア・リース(2023年の予想利益増加率は4.29%)、移動体通信大手TモバイルUS(同3.75%)、製薬大手イーライ・リリー(同3.68%)。
5) 近年の利益率の増加が、売上高の伸びに伴うものではなく、経費の減少による結果と見られる銘柄は回避すべき

米株市場の底打ちが「2023年下半期」と見る予想:

元アリアンツのアナリストの見方。
1920年代以降、景気後退と絡んで弱気相場入りした局面で下落期間がどれくらい続いたか。

  • 1929年9月:33カ月

  • 1932年9月:5カ月

  • 1937年3月:12カ月

  • 1948年6月:12ヵ月

  • 1956年8月:14カ月

  • 1968年12月:17カ月

  • 1973年1月:21カ月

  • 1980年11月:22カ月

  • 1990年7月:3カ月

  • 2000年3月:31カ月

  • 2007年10月:17カ月

  • 2020年2月:1カ月

現在の弱気相場が史上最高水準の割高状態で始まったことを踏まえ、今回は下落期間が17カ月以上続くと予測

景気後退入りを確実視する理由:

  • イールドカーブの逆転.

  • 企業の資金需要

  • 銀行の融資基準

  • 景気先行指数

最後にバンカメコメント:

BofA Says Sell Equities Rally Before 2023 Unemployment Shock
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-12-02/bofa-says-sell-equities-rally-ahead-of-2023-unemployment-shock

「2023年の失業が2022年のインフレと同様にメインストリートの消費者心理に衝撃を与えると懸念している」
世界の株式ファンドが過去3カ月で最大の週間資金流出となった
「ここからはラリーで売る」と述べ、2023年前半は株式より債券を選好する考え

来週以降のイベント:
12月5日:米ISM非製造業景況指数、製造業受注
6日:RBA(市場予想25bps利上げ)
7日:BOC(予想50bps利上げ)、米消費者信用残高
8日:失業保険申請件数
9日:米11月PPI、米ミシガン消費者物価信頼感指数
13日:米11月CPI
14日:FOMC

個人投資家としては、、きちんと商品の分散投資しつつ(特に今は債券運用)、通貨分散しつつ、景気後退期には株インデックスをコツコツ下で買い増して放置、という王道で行くのがベストとわかってはいるものの色々ちゃんとできてない。ドル円もう少し下がったらドル資産買いたい。


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