今年のドル円変動要因について考えてみる。
前回は日米金利差からざっくりドル円の方向感を考察したが、今回は考え得る今年の変動可能性のあるイベントについて。やっぱり変数が多すぎて激ムズ相場継続に変わりはなさそうだが、現状の金利市場の織り込みはなんとなく違和感があるので、ドルと円のそれぞれの変数の整理をしておきたい。
現状130円程度のドル円を起点に、上下に動く要因はこんな感じか。
もちろんこういった要因は複雑にかつ複合的に発生しうるため、タイミング的にも需給的にも拮抗して動かない場面もあり得るので、それぞれのイベントのタイミングにふらされる=ボラティリティが高止まりしそう。
ちなみに現在の市場の利上げ織り込みは、まず2月、3月は25bps、その後は半数以上が利上げ停止を見込み、11月ごろから3割程度が利下げを織り込んでいる状態。明らかにFRB要人の発言をガン無視。このギャップがどう出るか。
色々な問題(インフレ動向、米国景気動向など)などが顕在化するのは今年の半ば以降か。特に半数以上が利上げ停止のタイミングとして見ている5月あたりはまた荒れそう。ということで、2〜4月ぐらいまではドル円↓、4月末には新総裁初の日銀決定会合、その後は指標次第で市場がFRBとのギャップを埋めにいく巻き戻しか(金利上昇、ドル高)それとも逆に年内に利下げに踏み切るか(ドル安)、日銀がはっきりと政策正常化する(円高)か。
3月のFOMC会合以降は、要人発言で織り込ませにくるだろうから、誰がどういう立場で発言しているのかも引き続き要注意。
FXトレーダーとしては引き続きテクニカル的にはドル円下目線だが、この高ボラ相場ではかなりふらされるのが精神的に辛いのと、ショートだとフォワードで毎日ジリジリやられていくので、我慢強く待っているのもいつも以上に辛い。
そうなると、かなり短期(1~2日)でガチャガチャやるしかなくて、それでも平気で1〜2円動くので、それはそれで疲れるという悩ましい状況。調整の上昇フェーズか、135円あたり(厳密には上値134.70付近)を上抜けると目線転換なのでロングでやりやすそうかなという感じ。今年はエントリー回数は減るかも。
以上。