修行ネコ★ ⑩怯え続ける猫を前に私に起きた出来事・プロセスワークを通じたロール占有理論
さて、前回は私の心の闇が出てきた試練の回でした。私自身も引く内容だったので、いいねを付けてくれた人、あざます。あなたはほんとにいい人です。
ああ、もしかしたら、今回も黒い内容になるかもです。でもまあ世間にはネコさまが可愛くてたまりませんという読み物はたくさんありますから、書かせてください。これが多様性です。
いつまでも続く『私は被害者!』というノリ
さて、我が家に迎え入れた成猫保護猫のハルですが、かなり時間がたってから突然夜鳴きに入り、それがしつこくしつこ~くいつまでも続くものですから、睡眠不足で参ってしまった私も夜中にギャンギャンと怒鳴るようにもなってしまい、ハルのことも大っ嫌いになってしまいました。
又慌ててベッドの脚を付け直し、隠れるところを又作っては見たものの、やはり天井に近い方が良いようで、天井側の棚からほとんど降りてこなくなっていました。
又、いつもながら私の姿を見るたびにお尻を向け、毛を尖らせて耳を伏せ、怖い怖い、という被害者意識満載の態度に
イライラして、ムカついて、
とうとう、
どんだけ怖がってんのかしらんけど、ほんまにコイツ、
どついてやりたい、
という気持ちになりました。
どつきませんでしたが。
所詮野生のすばやさには勝てませんし、一応大人なのでそんなことを実行する気にはなりませんでしたが、
ほんまにマジでどつきたい、
と思ったのは事実です。
そして毎晩の夜鳴きは
『ああ~、だれか助けて~~~~、本当にここは耐えられない~~~
さみしいよ~~~~、私はどんな目にあわされるのぉ~~~~~
帰りたくってたまらないのよ~~~~~
私ってほんとうにかわいそう~~~~~~~
にぃや~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん』
という翻訳がされ、更に私はムカついていきました。
そして一番ムカつきモードでコイツコロス!という気持ちになった時に、
はたと、
本当に突然に、
ポロリとそのマインドが私から外れたのを感じました。
そこで完全に加害者ロール(役割)に嵌っていたことに気づいたんです。
ロール占有理論について
ずうううっとポジティブなことだけを言い続ける人と一緒に時間を過ごしていると、ちょっと水差したくなりませんか?ちょっとネガティブなこと言いたくなりません?
それは実はプロセスワーク(プロセス指向心理学)では関係性におけるロール占有理論といいます。(さらに詳しく知りたい人は外ブログのロール占有理論をお読みください)
ギャン泣きしてる幼児の前で大人が同じようにギャン泣きしてみせると幼児は泣き止みます。それはギャン泣きロールを大人に取られたせいでロールからはじき出されたからなのですね。
例えばハルでいうと、超絶のビビリ猫なため、周囲の環境関係なく『被害者ロール』をとる傾向があります。(人それぞれが特有の場を持つ、という風に見るのも良いですね。なのでハルは被害者-加害者の対の場を持っているとも言えます)
そのため、ハルが『被害者ロール』をあまりに強固にとり続けることで、同居人である私が、気がつけば残っている『加害者ロール』を取らされてしまう、ということが起こり得るのです。
一般的なカップル(二者間)の関係性でいうと、フォロワー&リーダーの対や内向&外向の対もあったりします。
話を戻しますが、
ああ、ロールだったんだ、とそこで気づけたことで、意識的にそこから抜け出すことができ、私の『コイツを傷つけてやりたい』という気持ちは無くなりました。
でもその感覚(加害者の気持ち)は覚えているので、ああ、これに嵌ったら怖いし、ハルが持ってる場が怖い、ほんとにこの子は(恐らく前世で)色々あった可哀そうな子なのね~~~と同情することが出来たのです。
ああ良かった。
と、少し冷静になれたのは良かったのですが、
それなりのイライラはまだ持ち続けてたので、
又セラピストらしくワークしてみることにしました。
私は究極なにを恐れているのか?をみてみる
ハルの夜鳴きで究極、何を私は恐れているのか?なんでそんなにイライラするのか?
なにが起こりそうでイヤなのか?
を自問自答してみました。
寝不足でイライラする、というストレスも確かにあるのですが、ハルは24時間鳴き続けているわけではないので、眠る時間を工夫することはできたわけです。面倒ですけれども。
私がハルの夜鳴きにイライラする、というのを掘り下げていくと、
一戸建てに私が住んでいたらそんなにストレスじゃないかも、と気づいたのですね。
見つけた思考は、
『マンション住まいなため、隣や下の部屋の人から苦情が出たら困る』
だったので、そして最悪どうなりそう?と自問自答を続けます。
↓(すると)
『最悪マンションから出て行ってくださいと言われたら、大変!』
という思考があることに気づきました。
それに気づき、
最悪の事態が実際起こったことを想像してみます。
イメージの最悪の事態を冷静に検討する
そして、確かに面倒で大変になるかもしれないけど、
それはそれで、しょうがないか、と覚悟を決め、
命まで取られるわけでもない、と受け入れたのです。
そうすると、まあなんとか、少し冷静に日々を過ごすことが出来るようになったのでした。
そして、夜鳴きで心がざわつくたびに、
最悪のことになったとしても、まあ、しょうがない、努力次第で最悪のことも起こらないかもしれないし、大丈夫、と自分に言い聞かせ続けたのですね。
そして、
その後想像した最悪のことも一切起こらず、
やっと!
静かな夜がやってきたのです。
やったー。(試練その1クリア!)
修行ネコさまの物語、心の狭い私に修行させてくれてはります。
次回(maybe)は、びっくりするくらい突然にやってきた貴重アメエピソードも書きたいと思います。