チャールズ・スポルジョン『朝ごとに』2024年3月3日

[9] わたしは、わたしの名のために怒りを抑え わたしの栄誉のために耐えて お前を滅ぼさないようにした。
[10] 見よ、わたしは火をもってお前を練るが 銀としてではない。 わたしは苦しみの炉でお前を試みる。
[11] わたし自身のために、わたし自身のために わたしは事を起こす。 わたしの栄光が汚されてよいであろうか。 わたしはそれをほかの者には与えない。

『イザヤ書』48章9-11節

"I have chosen thee in the furnace of affliction."Isaiah 48:10
「わたしはあなたを苦しみの炉の中で選び出した。」イザヤ書 48:10


Comfort thyself, tried believer, with this thought:
God saith, "I have chosen thee in the furnace of affliction."
試練に満ちた信仰者よ、こう考えて自分を慰めなさい: 神は言われる、「わたしは苦難の炉であなたを選び出した」。

Does not the word come like a soft shower, assuaging the fury of the flame?
御言葉が、炎の怒りを和らげる柔らかなシャワーのようにやって来るではないか?

Yea, is it not an asbestos armour, against which the heat hath no power?
そう、それはまさに、どんな熱も通さない石綿の鎧ではないか?

Let affliction come—God has chosen me.
苦難よ、来るがよいー神は私を選び出されたのだ。

Poverty, thou mayst stride in at my door, but God is in the house already, and he has chosen me.
貧しさよ、お前は我が家の玄関を闊歩するかもしれないが、神はすでにこの家におられ、私を選ばれたのだ。

Sickness, thou mayst intrude, but I have a balsam ready—God has chosen me.
病よ、汝が邪魔をしようとも、私にはバルサム(※)が用意されているー
神が私を選んだのだ。
※訳註…バルサムはギレアドに自生していた木。その樹脂は傷薬・防腐剤・香料として用いられた。英語圏では松脂など薬効のある樹脂全般もバルサムと呼ぶ。

Whatever befalls me in this vale of tears, I know that he has "chosen" me.
この涙の谷で私に何が起ころうとも、彼が私を "選んだ "ことを、私は知っている。

If, believer, thou requirest still greater comfort, remember that you have the Son of Man with you in the furnace.
信者よ、もしあなたがさらに大きな慰めを求めるなら、炉の中に投げ込まれたあなたと共に、人の子がおられることを思い起こしなさい。(ダニエル3:25)

In that silent chamber of yours, there sitteth by your side One whom thou hast not seen, but whom thou lovest;
and ofttimes when thou knowest it not, he makes all thy bed in thy affliction, and smooths thy pillow for thee.
あなたの静かな寝室には、あなたが見たこともないが、あなたが愛しておられる方が、あなたのそばに座っておられる;
そして、あなたが知らない時に、その方は、あなたの苦しみの中で、あなたの寝床をすべて作り、あなたのために枕を心地良いものに整えてくださる。

Thou art in poverty;
but in that lovely house of thine the Lord of life and glory is a frequent visitor.
あなたは貧しい;
しかし、あなたのその愛おしい家には、いのちと栄光の主がよくおいでになる。


He loves to come into these desolate places, that he may visit thee.
彼はあなたを訪ねるために、こうした荒れ果てた場所に来るのを好まれる。

Thy friend sticks closely to thee.
あなたの友人は、あなたにぴったりくっついている。

Thou canst not see him, but thou mayst feel the pressure of his hands.
あなたは彼を見ることはできないが、彼の手の力を感じられるだろう。

Dost thou not hear his voice?
あなたはその声が聞こえないのか?

Even in the valley of the shadow of death he says,
"Fear not, I am with thee; be not dismayed, for I am thy God."
死の陰の谷においても、主は仰せられる。
「恐れるな、私はあなたと共にいる。
わたしはあなたの神なのだから。」


Remember that noble speech of Caesar:
"Fear not, thou carriest Caesar and all his fortune."
カエサルの高貴な演説を思い出してほしい:
「恐れることはない、汝はカエサルとその全財産を運ぶのだ」。

Fear not, Christian; Jesus is with thee.
恐れるな、クリスチャン諸君。
イエスはあなたと共におられる。


In all thy fiery trials, his presence is both thy comfort and safety.
汝のすべての激しい試練において、彼の存在は汝の慰め・避けどころである。

He will never leave one whom he has chosen for his own.
主は、ご自分のために選び出した人を、決して見捨てられない。

"Fear not, for I am with thee," is his sure word of promise to his chosen ones in the "furnace of affliction."
「恐れるな、わたしはあなたとともにいる」
これは、"苦難の炉 "の中にいる選ばれた者たちに対する、主の確かな約束の言葉である。

Wilt thou not, then, take fast hold of Christ, and say—
"Through floods and flames, if Jesus lead, I'll follow where he goes."
それなら、キリストをしっかりと抱きしめて、こう言おうではないか。
「洪水や炎の中でも、イエスが導いてくださるなら、私は彼の行くところに従います」。





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