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子どもの礼拝『イエス様とサマリアの女性』(2023年8月13日)

1さて、イエスがヨハネよりも多くの弟子をつくり、洗礼を授けておられるということが、ファリサイ派の人々の耳に入った。イエスはそれを知ると、
2――洗礼を授けていたのは、イエス御自身ではなく、弟子たちである――
3ユダヤを去り、再びガリラヤへ行かれた。
4しかし、サマリアを通らねばならなかった。
5それで、ヤコブがその子ヨセフに与えた土地の近くにある、シカルというサマリアの町に来られた。
6そこにはヤコブの井戸があった。イエスは旅に疲れて、そのまま井戸のそばに座っておられた。正午ごろのことである。

7サマリアの女が水をくみに来た。イエスは、「水を飲ませてください」と言われた。
8弟子たちは食べ物を買うために町に行っていた。
9すると、サマリアの女は、「ユダヤ人のあなたがサマリアの女のわたしに、どうして水を飲ませてほしいと頼むのですか」と言った。ユダヤ人はサマリア人とは交際しないからである。
10イエスは答えて言われた。「もしあなたが、神の賜物を知っており、また、『水を飲ませてください』と言ったのがだれであるか知っていたならば、あなたの方からその人に頼み、その人はあなたに生きた水を与えたことであろう。」
11女は言った。「主よ、あなたはくむ物をお持ちでないし、井戸は深いのです。どこからその生きた水を手にお入れになるのですか。
12あなたは、わたしたちの父ヤコブよりも偉いのですか。ヤコブがこの井戸をわたしたちに与え、彼自身も、その子供や家畜も、この井戸から水を飲んだのです。」
13イエスは答えて言われた。「この水を飲む者はだれでもまた渇く。
14しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」
15女は言った。「主よ、渇くことがないように、また、ここにくみに来なくてもいいように、その水をください。」

16イエスが、「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われると、
17女は答えて、「わたしには夫はいません」と言った。イエスは言われた。「『夫はいません』とは、まさにそのとおりだ。
18あなたには五人の夫がいたが、今連れ添っているのは夫ではない。あなたは、ありのままを言ったわけだ。」
19女は言った。「主よ、あなたは預言者だとお見受けします。
20わたしどもの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」
21イエスは言われた。「婦人よ、わたしを信じなさい。あなたがたが、この山でもエルサレムでもない所で、父を礼拝する時が来る。
22あなたがたは知らないものを礼拝しているが、わたしたちは知っているものを礼拝している。救いはユダヤ人から来るからだ。
23しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。
24神は霊である。だから、神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない。」
25女が言った。「わたしは、キリストと呼ばれるメシアが来られることは知っています。その方が来られるとき、わたしたちに一切のことを知らせてくださいます。」
26イエスは言われた。「それは、あなたと話をしているこのわたしである。」

ヨハネによる福音書 4章1節〜26節

【お祈り】
神様、私たちはこれから聖書のみことばを学びます。
あなたは私たちの目には見えませんが、
聖書を通して、私たちに話しかけてくださいます。
どうか、あなたが私たちに話しかけてくださる言葉を、
みんなで聞くことが出来ますように。
主イエス・キリストのお名前によって、お祈りします。
アーメン

【おはなし『イエス様とサマリアの女性』】
舞台はエルサレムの南にあるサマリアの町。
町の外れにある井戸に、一人の女の人がやってきました。
するとそこには、1人の男の人が居ました。
誰でしょう?そう、イエス様ですね。
でも、女の人はイエス様のことを知りません。

さてここで、ちょっと想像してみてください。
今と同じお昼12時、暑い時間に1人で水を汲んで運ばないといけない。
早く水を汲んで家に帰りたいのに、見ず知らずの人、
それも普段自分たちと仲の悪いユダヤ人が話しかけてきた。
しかもその人は、最初は「水を飲ませてください」と言ってきたのに、
その後に「私が持っている水を飲めば、決して乾きません」と言ってくる。
どっちやねん。
ですから女の人は、多分こんな感じでイエス様に言いました。
「そんなに良い水があるなら私にくださいよ!
そしたらこんな暑い中、1人で水を運ばなくて済むんだから!」

ではここで、聖書のみことばを一緒に読んでみましょう。
ヨハネによる福音書 4:16-‬18です。‬‬‬‬‬‬
イエスが、「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われると、 女は答えて、「わたしには夫はいません」と言った。イエスは言われた。「『夫はいません』とは、まさにそのとおりだ。 あなたには五人の夫がいたが、今連れ添っているのは夫ではない。あなたは、ありのままを言ったわけだ。」

実は女の人は、今までに五回結婚をして、その度に別れていました。
どんな理由があって別れたのかは分かりませんが、
「この人と一緒に、仲良く幸せに暮らそう」
そう思って結婚した人と別れてしまうのは、とても悲しいことでした。
それだけではなく、
「せっかく結婚した相手と仲良く出来ずに何度も別れるなんて、ダメな奴だ」
と、町の人からも悪く思われていました。
誰も外に出ない暑い時間に、一人で水を汲みに行っていたのは、そんな理由があったからなんです。

そのことはこの女の人にとって、自分でも思い出したくないし、人にも言いたくないほど辛い思い出でしたが、イエス様は神様ですからこの女の人のこともよくご存知だったので、
「あなたが今つらいのは『水がなくて喉が渇いているから』だけですか?
誰とも仲良く出来ないから、独りぼっちだから、心が渇いているから、
つらいんじゃないですか?」
と、その女の人の苦しさを分かってくれたんです。

すると女の人は
「この人は神様みたいに私のことを何でも知っている。
もしかしてこの人は、水じゃなくて神様のことを話しているんじゃないかしら」
と気付いたんです。

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