Let’s Have a Break
「いいから、ちょっと休みなよ」
というのは、私が家人によく言われる台詞である。休みなよと言われても、
「まだやらなきゃいけないことがたくさんあるのに、休めないよ」
というのが、大抵の場合の私の返答である。
そして、頑張っても、だいたいやりきれないのが私の日常である。なぜか部屋は片付かないし、洗濯物もすぐに溜まってしまう。読みたい本はいつまでも積読だし、おかずの作り置きも滅多にできない。
ああ、明日はせめてあれとこれと・・・と思いながら、眠りにつくというより寝落ちする日々を過ごしている私にとって、「ちょっと休みなよ」は、ちょっぴりプレッシャーを感じる言葉なのだ。私が休んでも代わりにやってくれる人はいないので、休むとその分遅くなってしまう、と思って手が止められないのだ。(まあ、私に「休みなよ」と言うとき、家人はていてい、自分がのんびりしていて、私が動き回っていると後ろめたい気持ちになるのだ、ということを私も分かってはいる。)
忙しく動き回る人に対して、「休んだら?」とか「のんびりしたら?」というのは優しさかもしれない。あるいは、疲れていると効率がよくないので、一度休んでリセットしてから取り掛かったほうが良いという、理性的なアドバイスかもしれない。
「もう少し手を抜いてもいいんじゃない? そんなにやったら倒れちゃうよ。」
と、頑張り過ぎているように見える人に向けて、声をかけることは私もある。それもまた「休みなよ」と似たようなアドバイスである。
でも、そういう優しさだったり、冷静な判断だったりに基づくアドバイスも、動き回っている当人からしたら、「自分がやらなかったら誰かが困る」とか「自分には出来ないと思われているんだな」と、思えてしまうことがある。なので、「頑張りすぎないで」や「休んだほうがいいよ」というのは、なかなかに伝えるのが難しいメッセージだ、と私は思う。
じゃあ、どうすればいいの?!と、頑張り過ぎ、忙し過ぎ、のあの人を気遣うあなたは思うだろう。
頑張りすぎているあの人に、ちょっと休んでほしいなと思ったら
「休んだほうがいいよ」、「休んで」
ではなくて、
「一緒にちょっと休もう」
と声をかけてみるのはどうだろうか。
「一緒にお茶を一杯飲もうよ。それで、その間、座っておしゃべりをしよう。あなたの頑張っている話を聞くからさ。私の話も聞いてよ。」
というふうに。
ひとりで休むことが苦手な人でも、友人からのお茶の誘いに乗って、一息つくことは出来るのではないだろうか。そして、一息ついたらまた、それぞれに、頑張ったら良いのだと思う。あなたも私も、毎日頑張って生きているよね。今週もなんとかのりきるために、Let’s have a break.