力まず 軽く参りましょう
毎日暑いですね。冷たいお酒の美味しい季節ではありますが、さっき名誉顧問(編者注:みこと心理臨床処のHPのマスコットキャラクターでもあるハスキー犬のこと)と散歩に出たら、風に微かに秋の気配が混じっていました。ここまで様々な災害がありましたが、過酷な夏が終わったら穏やかな秋が来ると思いたい。
ところで話が変わりますが。個性もキャリアも性格傾向も違うみことの三人ですが、この間のコラムを読んで共通点を見つけました。
仕事が立て込んで折り重なるとみんな黙りがちになるということ。
普段ちょこちょことやり取りするLINEや、何ならこのコラムも、三人の仕事が立て込むと急に静かになりますね。で、誰かにとって気合いが必要な時や困難な案件が出てきた時にやり取りが再開されるわけですが。私最近個人的に、この傾向をちょっと見直してみようかと思っているのです。
というのも。どうも私、仕事や家事について気合を入れなきゃいけないとか、エネルギー貯めなきゃいけないと思うほど取り掛かりが大変遅くなることがわかりまして。気合を入れれば入れるほど、やらねばと力めば力むほど、スタートが遅くなるのです。
その代わり、仕事に全く関係ないスマホゲームへのハードルは大変低いというか、ハードルは多分ない。お二人はどうでしょうか。
別に仕事や家事をスマホゲーム並みに軽く考えるということではなくて、我々の担うそれらの一部は作業であると割り切ることで、始めることへの負荷を減らせるものだな、と思っているわけです。
事実、このコラムを書いている今も、いざ書き始めたら意外と筆が進んでいます。私にとって、ものを書くことは作業的に進められるものであるようです。こんな感じで、一つ一つの仕事の重さを考えていくと、意外と作業的な仕事は多くないでしょうか。
家事で言ったら、ついためがちな皿洗いとか。ついサボりがちな掃除とか。いつか出さねばと思っている(だけの)粗大ゴミとか。みことの仕事で言ったら今後の研修計画のあれこれを練ることとか。一気に、かつ短時間で片付けねばならないし、と思っているとそれがまた億劫でなかなか体が動かないってこと、ありませんか。でもその縛りを緩めて、何となくデスクに座るとか、皿を一枚洗ってみるとかそういうふうに軽く始めてみると、意外と作業が進む。
最近よく「ゾーンに入る」という表現を聞きますが、別にそんなもの待たなくても、手を動かせば意外と頭はついてくるような気がしています。
ただしこれは多分、人が直接の相手ではない仕事であることが条件です。私にとってカウンセリングはむしろ、程よい気合が必要で、程よく力める数少ない仕事の一つだと言えるかもしれません。力み過ぎてはクライエントがリラックスできませんし、こちらがリラックスしすぎるとそれはそれでよろしくないですし、調整が難しい。でもやっぱりそれも含めても、カウンセリングを心の底から(これが味噌だと思いますが)億劫だと思ったことはあまりないなあと。
そう考えると、カウンセリングという仕事が私は好きなのだなあとしみじみ思うのです。
日常生活の力み具合、お二人はいかがですか。たまには力抜きません?軽くおしゃべりしましょうよ。
(C.N)