【推薦】筑波大学社会工学類推薦入試合格記【社工】

こんにちは。筑波大理工学群社会工学類一年の宇治と申します。
筑波大の社会工学類の2023年度の推薦入試に合格しました。

そろそろ筑波推薦を受験予定の人たちが動き出す頃だと思うので、参考になればと思い推薦入試の受験記を書こうと思います。

志望校決定まで(~高3春)

この項は筑波大受験には関係ないので読み飛ばしてもらって大丈夫です。

一年、二年の頃の私は東北大学の建築社会環境工学科を志望していました。これは、私が宮城県の仙台出身で、周りが皆東北大を志望していたためであり、特に理由はありません。地理や都市計画に関心があり、東北大の学科の中で最も魅力的なのが社会環境工でした。
筑波は当時から第二志望ではありました。
成績は中の上といったところで、東北大はBからC判定を行ったり来たりしていました。

三年の頭に東北大から筑波大へ志望校を変更します。これには複数の理由がありますが、まずは単純に成績が怪しかったことが挙げられます。三年に近づくにつれて東北大の判定がCに落ち着いてきてしまい、どうしても浪人したくなかった私としては、判定がAからB取れている筑波大に絞りたかったという点がありました。どうしてこんなに早く判断したのかというと、筑波大社工は二次が数英だけである他、共通テストでも理科一教科(もしくは理科基礎二教科)であったため、絞るのならばなるべく早く理科を捨てた方が有利だったからです。そのため私は高三の六月以降化学を全く勉強しなくてよくなりました。理系の友人たちにはボコボコにされました。
他には筑波大の社工の方が自分の興味に近かったことや若いうちに首都圏に住むことが必要だと思った(筑波が首都圏??)からなどの複数の理由があります。

かくして私は筑波大を志望することを決めました。

受験当日まで

化学を捨てて勢いが増した私はその後しばらくは一般対策のみを行っていました。
六月に塾で行われた三者面談で初めて筑波大推薦入試の存在を知ります。
東北地方の我々にとって推薦入試とはすなわち東北大AOのことであり、かなりの優等生でないと突破できないものというイメージがありました。しかし話を聞いてみると筑波大の推薦は評定4.3さえあれば受験資格があり、しかも社工は志望理由書もないとのことだったのでなんとなく視野に入れ始めました。
夏休みの担任との面談で筑波の推薦を目指すことを伝え、そこで受験することが確定しました。ただ、推薦はあくまで保険であり、本命は一般のつもりで勉強は続けました。
同じ学校で筑波の推薦を受ける人が数人しかおらず、基本的に情報収集は自分でやらざるを得なかったのが個人的にはかなりきつかったです。
(あとこれはかなり重要なことですが、ホテルは早めに予約しましょう。つくば市はホテルがかなり少ないです。駅前の一等地をとるなら夏では遅いです。私は駅まで徒歩30分かかるカスの立地のホテルに泊まることになりました。オーキャンはホテルが取れず夜行バスでゼロ泊三日の強行軍になりました。)

対策について

社工の推薦は小論文と推薦で構成されています。

①小論文について
小論文といってもがっつり作文というわけではなく、社会問題についての計算を交えた文章問題で、社会の記述と数学の問題を合わせたようなものです。

小論文の対策は九月から始めました。多分遅いです。
筑波の推薦は一応赤本が出ているのですが二年分とやや心もとなく、その上著作権等で少なくない部分の問題が解けません。筑波大のホームページでも確か三年分の問題が掲載されているのですが、同様に著作権によってグラフなどが閲覧できず使い物になりませんでした。
私は高校の進路相談室の先生に相談し、なんとか問題を入手することができました。確か河合塾のデータベースから引っ張ってきたみたいなことを言っていた気がします。受ける方は学校の先生に相談してみてください。

問題の形式としては、大問3問構成で、それぞれ小問が2,3あるといった感じです。各問に表やグラフ、式等が示されそこから読み取れることの50~300字程度の記述や図中の数値を扱った計算問題、さらに計算結果からわかることの記述などの問題が出ます。
また、「この問題の解決策を考えなさい」「どのような問題が生じるか考えなさい」のような自由記述の問題が例年一題は出題されており、多少は社会問題に対する知識が要求されます。
計算問題は手計算が面倒なものが多い印象です。5桁の筆算が必要な年もあり、ひっくり返ります。知識としては数2B(特に数列)まで理解できていれば全くわからないことはないと思います。

小論文は90分の試験時間です。私はそれに倣い過去問演習を五年分行いましたが、結構ギリギリの時間設定です。解ききれない人もいると思います。
採点は学校の地理と数学の先生に協力していただきました。配点などは公表されていないので、何となくで点数をつけてもらいました。

②面接について
面接は志望理由に加え、志望理由の掘り下げが少しと数学と英語の口答試問が行われます。
英語は英文を渡されそれを口頭で訳するだけの問題です。文章はA4用紙に2行ほどの短文でそこまで難しくないものが例年出題されています。
数学は3次関数の作図が例年出されている模様です。

面接練習も学校の先生に協力してもらい10月頃から5回ほど行わせていただきました。面接は慣れがかなり必要なので、これまで面接の入試を受けたことがない人は特に志望理由をすらすら喋れるように、それに加え質問を想定してすぐに答えられるように訓練することが必要だと思います。
私は志望理由の原稿を書き、それをみて質問されそうなところを羅列してその答えをメモってそれを本番直前まで見ていました。先生にも監修していただきました。
ただ、暗記だけになると本番で詰まったときにどうしようもなくなるので、どういう論運びかだけ何となく覚えるようにしましょう。

直前に対策しすぎると意味が分からなくなるので面接練習は一週間前には終え、なんとなく面接で言われたことを思い出す程度にしていました。

当日

一日目

前日にホテル入りして当日は余裕をもってホテルを出ましたが、つくばセンターはバスに乗る受験生とその保護者でごった返していました。バスはかなり混むので自分が思っているより30分前につくばセンターバス停につくくらいの感覚でよいと思います。実際に私の年はバスの遅延で試験時間が遅れました。
私が気がかりだったのは倍率でした。例年は2倍台に収まる倍率で、今年もそれくらいだと助かるなあと思っていました。
筑波の推薦は一日目の試験室に入ったときにようやく受験人数が分かるアホのシステムなのですが、戦々恐々としながら試験室に入るとそこには例年よりも明らかに多い数の席が。
なぜか今年だけ3.9倍まで跳ね上がっており私は卒倒しかけました。普通に無理だったのでスマホの電源を切れと言われるまでTwitter見てました。諦めてたので。

小論文の解答用紙は横書きの原稿用紙で、私の年は解答用紙が五枚に加え同じ様式の下書き用紙が五枚配られました。マス目がありましたが、数学の問題はそれを無視しても大丈夫だと思います。私は受かりました。(一応行はマス目に揃えましたが、数字は一マス一文字ではなくて大丈夫です)
用紙は問題ごとに区切られておらず自分で「第一問」などと書き、そこから記述し始め、文字数も自分で数える感じなので、問題を飛ばすときなどは注意してください。

過去問を解く人もいると思うので、内容には言及しませんが、例年通り三問構成で、確か小問数が3→4→2じゃなかったかなと思います。やはり表の数値を絡めた問題が問一、続く問二では値を定義する式が与えられその意味を問う問題(頻出)とそれを他の社会問題にも生かす方法を問われました。いずれも頻出で今年も似たような問題が出るのではないかと思います。問三はすべて通して数学の問題であり、過去問ではあまり見なかったパターンですがそこまで難しいわけではありませんでした。
出来としては大問一が結構壊滅的で恐らく半分くらいしか取れず、ただ大問2、3で計算ミスもなく記述も要点を抑えらえたので感触としては合否は半々といった感じでした。

終わった後近くの席の人に話しかけましたが、普通に無視されたという変な思い出があります。

一日目の夜は、学校の先生に問題を送り付け採点してもらいました。面接で一日目の反省点を聞かれることがあるためです。自分でもトナリエのサイゼで自己採点をしました。あとは軽く面接の原稿を読み直し、他の時間は寝るなどして過ごしました。概してリラックスできていたと思います。

二日目

今年の受験者が多かったせいか二日目は二部制になりました。受験番号で二分され前半は午前、後半は午後ということになりました。自分は前半組でした。
ホテルを今日までしかとっていなかったので、受験に関係ない荷物の置き場がなく困っていたのですがつくば駅のコインロッカーが幸運にも空いていたのでそこに収めました。

面接の部屋は三部屋あり、受験番号順に三人ずつ呼ばれていく感じでした。
時間が押していたのか時間は一人10分前後。ただネットでは例年15分程度のようなので今年がどうなるかは定かではありません。

入室すると面接官は三人、自分の側には椅子と長机とホワイトボードがありました。名前等を確認され、まずは志望動機を聞かれます。私は3分程度と言われましたがこれも年度と各部屋で違うようでやや杜撰なやり方ではある気がします。2分程度で話せるように練習をしておくのが無難かと思われます。

私が志望理由を話しているとき普通に面接官同士が書類等を回覧しており聞いているそぶりがなかったのでかなり不安でしたが動じずにしゃべり続けてください。

その後それを基にした質問をされます。私は「そのことが社会工学類で学べると思いましたか?」と尋ねられました。というのも私が社会工学類ど真ん中の志望理由ではなかったのが原因と思われます。皆さんは分かりやすく社会工学類で学べることを言った方が無難と思われます。

時間がなかったのか、すぐに一日目の反省を問われました。治したいところがいくつかあったのですが時間がないので早めにと言われ簡単なコメントのみとなってしまいました。そうなっても落ちるわけではないので焦らないようにしましょう。

その後は英語の文章が渡され少し時間を空けた後すぐ訳するように言われました。簡単な文章でしたが少し焦ってしまい、やや自然でない訳になってしまいました。例年通り二行程度で内容も筑波大一般の対策をしていれば難しい文章ではありませんでした。

次に数学のグラフ図示問題ですが、私の年は四次関数の式を渡され、それを三分以内にグラフにするという内容でした。簡単ではあるのですが、制限時間が厳しく最後まで書ききれる問題でもなかったので、終わらなくても焦らなくていいと思います。(これも部屋によって制限時間がなかったり緩かったりしたそうで、どうも運営体制に少し疑問を持ってしまいます)

以上で面接は終わりました。結構ミスを連発してしまったと自分では思っていたのでほとんど落ちたと思っていました。その日のうちに仙台に帰りました。

合格

諦めて共通テストの勉強をしていた12/13が合格発表の日でした。確か10時頃で授業中だったので休み時間になってから見ました。既に受かっている友人もいたので彼らと教室で一緒に発表を見ました。

結果は合格。マジかよといった感じでした。すごく嬉しかったです。
受験生活は案外あっけなく終わりました。

という感じで、月並みですが、落ちると思っても案外受かります(もちろん、落ちると思って落ちた人や受かると思って受かった人、受かると思って落ちた人もいます)。本番は心の余裕をもって望んでください。一般が本命くらいの心持ちだと余裕を持てると思います。

ちなみに一般の場合の受験校の予定ですが、理科を捨てている時点で効率はほぼ筑波一本だったので前後期ともに筑波社工。無理だったら同じく理科一教科だった金沢大の理系一括を受けていたと思います。私立は理科大の社会基盤と明治の建築辺りだったと思います。

締め

読んでいただいてありがとうございました。怠惰が原因で、合格してからだいぶ月日が経ってからの執筆だったので記憶が完全ではありません。他にも何人かnoteを書いている方がいるのでそちらも参考にしてみてください。

他にも何か質問があればツイッター@t_udi_incDMまでどうぞ。
健闘を祈ります!








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