勇者と焔の剣士たちー勇者焔聖騎士について
こんにちわ。蒼紅命です。今日は遊戯王の記事です。今日は、勇者出張環境に一石を投じる(かもしれない)デッキを思いついたのでご紹介します。
・1.はじめにーこのデッキとの出会い。
僕は普段「Urnight」という遊戯王のイベントのDiscordのサーバーで遊戯王の話をしているんですが、そこの沙々羅さん(@sasaraaniki)がデッキの相談をしたときに、こんなカードを出してきました。
リザレクション・ブレス
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに「勇者トークン」が存在する場合に発動できる。
自分の手札・墓地からモンスターを2体まで選んで特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
その後、自分の手札・墓地から「勇者トークン」のトークン名が記された装備魔法カード1枚を選んで自分フィールドの装備可能なモンスター1体に装備できる。
この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。
どうやらこれでモンスターを蘇生して相手ターンに自分の動きを準備したかったようです。
しかし、発売当初から焔聖騎士を使い、同サーバーで【焔聖騎士おじさん】と呼ばれている僕の目には、下の「手札、墓地から「勇者」装備魔法を装備可能なモンスターに装備する」という効果がとても気になって仕方がなかった。
つまり、焔聖騎士おじさんの脳内では、こういう解釈になったわけです。
「勇者トークンさえいれば、蘇生しながらシャルルの対象を取らない破壊が飛ばせるってことでは?」
「勇者トークンがいれば、デッキから装備が誘発する勇者と、装備を使いまわせる焔聖騎士はそれ以上のシナジーが絶対にあるはずだ」
そこからは一念発起で、その日、外回りに出ていた僕は、電車に乗る前の待ち時間15分の中でデッキを形にしていくのであった……。
そうしてできたデッキが、これから紹介する【勇者焔聖騎士】です。ヒントをくれた沙々羅さんに感謝を込めて。
・2.デッキ内容
こちらがそのデッキの内容でございます。
※水遣いを恐らく一番高騰しているときに買ったので勇者セットだけで9000円くらいしました。リナルドも入っているので総額で言えばかなり高めです。
他の勇者の出張と大きく違う点は大きく二つ。
・【遺跡の魔鉱戦士】の採用。
・【運命の旅路】の複数採用や【光の聖剣ダンネル】【リザレクション・ブレス】などの採用
にあります。
では、動き方などを踏まえて何故このような構築になったかを解説します。
・3.デッキの動き
簡単に言うと「対象に取る効果を発動不可の状態からフリーチェーン破壊が相手の召喚、特殊召喚に反応して飛んでくる盤面を召喚権を使わずに作る」デッキです。これが維持されると
ってなります。しかし、その盤面を作るためには双方のテーマの動きからシナジーを理解する必要があります。
まず、それぞれのテーマの動きから軽くおさらいしましょう。
今でさえ水遣いとアラメシア、旅路とグリフォンライダーの出張が目立つ【勇者】ですが、恐らくテーマとして想定されていた動きとしては、
「勇者トークンをモンスターや装備魔法で強化して、フィールド魔法というダンジョンの中で戦う」であったと思われます。
そのため、勇者トークンは本来場に維持する必要があったと言えます。このデッキでは、基本的に勇者トークンは残す形で使っていきます。
続いて、【焔聖騎士】の動きについて。
【焔聖騎士】は、アストルフォを除くレベル4の下級モンスターが「戦士族に自身を装備させ、装備先にそれぞれ耐性を与える」という効果を持ちます。
耐性については以下の表のとおりとなります。
《焔聖騎士-オジエ》 効果破壊耐性付与
《焔聖騎士-オリヴィエ》 相手の効果の対象耐性付与
《焔聖騎士-モージ》 戦闘破壊耐性付与
また、焔聖騎士のエースモンスター、【焔聖騎士帝ーシャルル】は以下の効果を持ちます。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのモンスターに装備カードが装備された場合に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
(2):自分・相手のエンドフェイズに発動できる。自分の手札・墓地から装備魔法カード1枚を選んでこのカードに装備する。その後、デッキから戦士族・炎属性モンスター1体を選んでこのカードに攻撃力500アップの装備カード扱いとして装備できる。
「これのどこが嚙み合うんだよ……」と思ったYP諸兄。
これからこの2つのテーマの架け橋を紹介していきます。
今回その中で、以下のカードに注目しました。
【運命の旅路】
永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「勇者トークン」のトークン名が記されたモンスター1体を手札に加え、その後手札を1枚選んで墓地へ送る。
(2):モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。
デッキから「勇者トークン」のトークン名が記された装備魔法カード1枚を選び、手札に加えるか、自分フィールドの「勇者トークン」1体に装備する。
(3):1ターンに1度だけ、装備カードを装備している自分のモンスターは戦闘では破壊されない。
ここで先程の【焔聖騎士帝―シャルル】の効果を思い出してください。
(1):フィールドのモンスターに装備カードが装備された場合に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
……!!
……!!
そうです!!
【運命の旅路】と勇者トークンとシャルルがいれば「相手や自分の召喚、特殊召喚に反応してデッキから装備魔法カードを装備して相手を対象を取らずに破壊できる」のですわ!!!!!
毎ターンこれですわ!!
永久機関の完成ですわ!!!
また、【運命の旅路】には「1ターンに1度だけ、装備カードを装備している自分のモンスターは戦闘では破壊されない」という戦闘耐性付与もあるため、自分たちで装備魔法扱いのカードになれる焔聖騎士たちはかなり場もちが良くなるのもお得なポイント。
しかも、焔聖騎士と勇者には展開する上でもきちんとシナジーがあります。
それは、【遺跡の魔鉱戦士】の存在です。
効果モンスター
星4/炎属性/戦士族/攻2300/守1000
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「勇者トークン」が存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに「勇者トークン」が存在しない場合、このカードは攻撃できない。
(3):「勇者トークン」のトークン名が記された自分のモンスターが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動できる。
デッキから「勇者トークン」のトークン名が記された罠カード1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
勇者トークンがいると特殊召喚できる炎属性、戦士族、レベル4、ということで【焔聖騎士ーリナルド】や【焔聖騎士ーオリヴィエ】からローランまで召喚権を使わずにシンクロできます。
また、その際に【運命の旅路】の効果で勇者トークンに装備魔法を装備できるため、【焔聖騎士ーオリヴィエ】のコストにしても戻ってくる、というところも無駄なく使えるいいところ。
さらには、【焔聖騎士ーアストルフォ】の効果で除外してレベル4の元にもなるので、墓地からシャルルに付けたい焔聖騎士を残しておける、のもエコロジー。
後は、【焔聖剣ーデュランダル】なんかで持ってきても強いかもしれませんね。
基本の動きは
アラメシア発動→勇者トークンSS旅路を置く→旅路効果で魔鉱戦士サーチ
※この時手札から焔聖騎士を捨てると後で装備できるので無駄がありません
→魔鉱戦士SS→旅路効果でダンネルorドラコバック装備→リナルド効果SS→シンクロSローラン→レベル4焔聖騎士NS→シンクロシャルル
efシャルル効果&ローラン効果→オリヴィエ&メタルシルバーアーマー装備
※手札にローランorゴッフェニ
理想の最終盤面はこんな感じです。【メタルシルバー・アーマー】があることにより、相手は「デッキ、手札、墓地、除外ゾーンのあらゆる場所のモンスターを対象に取る効果を使用できない」状態になります。
(勇者トークンはアグネスデジタルです。えっ?なんでアグネスデジタルが「勇者トークン」なのかって?そりゃあ)
で、この盤面を作るのに必要は要求値は【アラメシアの儀】と【リナルド】なので、実質的には手札2枚でこの盤面が完成することになります。
4.強みと課題
さて、このテーマの強みの話もしましたが、当然弱みもあります。
それぞれお話しましょう。
・強み
1.召喚権を使わずに展開ができる。
やはりこれに尽きます。
これまでの焔聖騎士は、イゾルデに行くためにも何がしかの召喚権を使わねばならず、そこでサーチやリクルートを止められて動きが止まることが多々ありました。
しかし、勇者トークンさえいれば出てこれる【遺跡の魔鉱戦士】を採用することで、初動に充てるためのデュランダルなどをリナルドやオリヴィエに使うことができるようになったので、シャルルがかなり立ちやすいデッキになりました。
2.手札誘発にある程度幅が効く
これまでの焔聖騎士は、増殖するGや灰流うららなどにかなり弱く、撃たれた日には通常召喚ぼったちエンドなんてこともしばしば。
しかし、このデッキの場合にはアラメシアから旅路を置いた場合、増殖するGを打たれたらグリフォンライダーとドラコバックで様子見、灰流うららなどで止められれば焔聖騎士の動きにシフトなど、それなりに幅が効くようになりました。
二ビルは知らん。
3.場もちがいい
このデッキは、やはり【メタルシルバー・アーマー】とオリヴィエのコンボを使うだけあって勇者トークン含めてかなり場もちがいいです。
相手は、まずモンスターを破壊したり除外する択がかなり狭まるのと、そこに行きつくまでに必ずシャルルの破壊で中継点を破壊できるので、相手は後続が続きにくく自分の盤面は長持ち、ということができます。バックの警戒札はエルドリッチなどの影響で増えてはいますが、積んでいなければ結構しんどいとのことです。(Urnightサーバー調べ)。
ちなみに、【光の聖剣ーダンネル】はちゃんと【聖剣】カテゴリーに属するので、【焔聖騎士ーモージ】の墓地効果のコストでデッキに戻せるので1枚でも結構長持ちします。
そして、【遺跡の魔鉱戦士】の場もちが良くなることで【リザレクション・ブレス】などのサーチもしやすくなり、蘇生しつつ装備して……という動きにつながるのです
では次は弱みの話です。
・弱み
1.妨害札や誘発のスロットがほぼないので、後手に弱い
このデッキに関しては、展開をメインにしているので誘発などを積み込むスロットが現状ありません。なので、後攻だとしんどい時が結構あります。一応アラメシア→グリフォンライダードラコバックで動けないこともないですが、後手でもある程度巻き返せるようにするのが現在の課題と言えるでしょう。二ビルを積んでみたりするのはいいかもしれません。
2.効果無効が少ない
このデッキでは着地時破壊と対象に取る効果を発動不可による妨害をメインとしているので、それ以外の効果無効を持ったモンスターやカードが現状【流離のグリフォンライダー】と【ゴッドフェニックス・ギア・フリード】くらいしかいません。しかもどちらも条件付きなので、なかなか狙った時に打てない時もしばしば。
ここはもうプレイングで何とかしていくしかなさそうです。
5.まとめ
11/23 京都のサテライト交流会で試験運用を行いました。すると……?
何と【相剣】(バロネス、デストロイフェニックスガイあり、誘発ガン積み)に勝つという大快挙を見せてくれました!!!
やはり、【メタルシルバー・アーマー】と【焔聖騎士ーオリヴィエ】を用意しつつ、毎ターン破壊が飛んでくるのはかなり強いようです。
勇者の出張の形の一つとして、とても可能性を感じた一瞬でした。
※11/25追記
なんとこの勇者焔聖騎士、割と最近環境で結果を出しているらしく、日本選手権での予選での優勝報告もありました。世界は広い……。
書いた後に知ったのでかなり今自分の無知が恥ずかしいですが、今回はあくまで【焔聖騎士と勇者のギミック両方を噛み合わせ、両立させる】タイプのレシピをご紹介したかったので、この記事はこのまま残します。
※大会優勝レシピなどはどちらかと言うとグッドスタッフの到達点が煙玉シャルル、という形なのでちょっとやりたいことと違うのです。
最後まで記事を読んでいただきがとうございました。
これを読んでくださった皆様が、「このデッキ面白そう!」など、何か感じるものがあれば幸いです。
ではまた。どこかでお会いしましょう。