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PTA改革の話(1)

4月初めの入学式の後、中学校の先生が体育館の扉を締め切る。さっさと帰る人が居ないようにする為だ。

娘の小学校のPTAを改革しようとする流れで、近隣の小中学校が連携して「つながる会」という団体がある事を知り、既に改革している小中学校のPTAの方々の話を聞きにいくという機会があり、副会長の私は会長さんと一緒に参加して、他の学校の役員の方々と意見交換をした際にびっくりした事のひとつだ。

娘が入る予定の中学だった為、尚更驚いた。それぞれ家庭の事情もある中、何も考慮せずに、イヤイヤ役員をやらせたところで上手くいかない事ぐらい大の大人が。学校の先生ともあろう方々が。予想も出来ないのか…。

私は、そもそも、なんでPTAが必要なのかというところから調べてみることにした。すると、戦前にPTAなんていう制度はなく、戦後GHQが日本に作らせるように命じたのだとか。おのれマッカーサーめ。

もともとはアメリカの子持ちのお母さん2人が、ガレージセールを始めて、その売上を学校に寄付したのが始まりなのだそうだ。それが現在バザーとなって残っている。

バザーの売上げを個人的に学校へ寄付するとか、それは個人の自由だし、例えばその売上げで学校にWiFiを整備するとかデジタル機器を設置してくれるとか考え方によっては子供の成長に助かるのですすんでこちらもバザーをしようと思うが、収支報告書を見ると、バザーの売上げ金の使い道が、バザーの時に役員がお揃いで着る服や、役員の飲食代に使用されている。印刷物も大量で、その印刷代に労力とお金が使われている。書記は毎日のように学校へ来なければならない。おまけにバザーに出品するものを分別する役員の労力も半端ない。賞味期限切れの素麺やコーヒー、蓋の開いた洗剤、とても未使用とは思えない子供のおもちゃ…ほとんどゴミ箱行きのものをわざわざ仕事を休んで分別するのだ。

ベルマークやテトラパックの回収もそうだ。わざわざ小さく切られたベルマーク1円分を台紙にひたすらのりで貼っていく。テトラパックも然り。10キロ分集めたテトラパックをダンボールにひたすら詰めていく。こんな作業を、仕事に有給を出してまでしなくてはいけない。

転入した娘の小学校では、「親父の会」というものがあるらしく、それはとても良い事だが、父親が死んでしまった娘のところにまで「親父の会」の申し込み書が来る。

昔昔、「体育座り」は奴隷がすぐに立ち上がって反発出来ないように座らせる方法だったそうだ。今、昔昔支配していた側の国は子供に体育の時間に体育座りをさせる事はしていない。子供達はあぐらをかいている。

80年近く前に強制されたシステム、もうさっさと手放した方が良いと思うのだ。3つの小学校を経験して、それぞれの地域の良いところ、悪いところを知る事が出来て良かったと思う。知らずに同じ場所に留まっている人がほとんどだからだ。世の中が自粛ムードになった為に、結局PTAの集まりも無くなったようだ。副会長をしていた学校の会長さんからお知らせが来て、会報を無くして、HPにお知らせを掲載して、会員の方から情報を取りにいく形にしようと進めていた事が、今、とても役にたっていて良かったとの事だ。ほんの少しでも誰かが「楽になった」とか「良かった」と思ってもらえたなら、苦労した甲斐があって嬉しいよね、と言いあった。

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