水面の1滴
娘の中学の入学式で、いきなり全員PTAに加入させられ、入学式後に役員決めがあると知り、『非入会』を選択してきた話を今までしてきたが、ここへ来て、お?と思う事となった。
【みんなやっているんだから、あなたもやりなさい】
【みんなやっているのに、やらないあなたはずるい】
という羨ましさのエネルギーを、周囲のお母さん方やPTAの幹部の人から今まで感じとってきた。しかし、じゃあ私と同じように、ある日突然旦那さんが亡くなって、家も無いから実家で暮らす為に引越しして、実家の駐車場が1台分しかないという状況で、全員分かき集めても5万円くらいにしかならない廃品回収の為に車を出すというボランティアという強制。全くこれと同じ経験を羨ましいと思うのだろうか?と問うたつもりだった。
PTAには入会しない事を承諾してもらって、会費だけは、3年間分に相当する額を、寄付という形で支払ったが、PTAに関するプリント類は、他の人と同じように配布するという。そうして先日配られたPTA総会のプリントには、『会員数』の欄がマイナス1(私の分)になっていなかった。
あの会長さん、会員数が減った事を総会で突っ込まれたら面倒だと考えたな!
少しムカッとしたが、私とはもう関係ない組織の事だ。気にしない、気にしない。
すると学校からのメールに、PTAからのお知らせという事でこんな事が書いてあった。
『今年度の廃品回収の活動は、無しとします。時代の変化に合わせて活動内容を見直して行きます。』
会長さん!やればできるじゃあないか!!
思わずメールに向かって言ってしまった。私がPTAに加入しないという選択をした事は、誰にも響いていないんだなと少しガッカリしたけれど、静かな水面に落ちた水滴の1つとなり、きっと波紋を作ったんだ。
「うしおととら」の白面も羨ましい気持ちであんな事になってしまった。
先日観た「おいしい給食」で、給食大好きな先生を問題視する教育委員会の海坊主も、本当は自分も給食が大好きで、素直に好きを表現できる先生が羨ましかったんだ。
羨ましいと思う気持ちが出てきたら、「大丈夫、自分にも出来る!!」と思えば、他人に干渉する事なくみんな楽しく生きられるのかもしれない。