アラサー、がんになる
このときはホクロか悪性黒色腫(メラノーマ:MM)疑いでしたが、基底細胞がん(BCC)でした。周囲の人にがん疑いで入院すること、結果BCCであったと伝えてあるので、X(旧Twitter)に病名を載せると身バレする可能性があり、こちらでご報告します。あとSCCとBCC間違えてて、診断書見たらBCCだったこともここに訂正させていただきます。Twitterと違ってnoteは書き直しが効くので助かるぜ・・・。BCCはざっっっくりいうと皮膚がんの1種で、がんの中では悪性度が低いやつ。皮膚がんは高齢者や、メラニンが少ない人に多い。原因はだいたい紫外線といわれている。
と、知ったようなクチぶりだが、めちゃ本読んだ。
学生時代にも勉強したはずなんだけどもう全然覚えていなくて、MM疑いと聞いた時もなぜか(予後が一番悪いやつや!)って思っていた。調べなおしたら、そうでもなかった。医学の知識、その程度です。
転移のチェックで、今後は定期健診が待っています。診察は平日のみらしい。有休を溶かしていこうな。
以下、今日までの経緯。
ーーーーーーーー
病気がみつかるまでの話
初期(ガン無視期)
今年の2月頃に頭にしこりがあることに気づいた。その時は、ほんと小さな白いポチっとしたもので、ニキビかと思ってスルー。その後、全然治る気配がなくて、老人性いぼ(頭部の脂漏性角化症)のほうかなあと思ってスルーした。
中期(認識期)
7月頃になり、頭洗うときの存在感が日に日に増してくのがわかった。
夏場の私、めっちゃ頭皮ベタついてるから脂漏性角化症が大暴れしてるのかな?しかし、本日もラーメンがうまいな。
後期(限界期)
9月半ば。触らずとも違和感(小さな疼き)という存在感をアピールしてくるため、駅前の皮膚科クリニックで診てもらう。大学病院の紹介状をもらい終了。いろんな意味で限界だった。
ーーーーーーーー
大学病院と関わり深い期間の話
初期(電話予約~入院まで)
電話したら、予約がいっぱいなため早くても来月の二週目以降が初診と説明を受ける。個人的には10月5日に大切な予定が入っていたので、10月の二週目以降で問題なかった。
予約がスムーズにとりにくいことを考えると、転職先の入社日とかぶるおそれがあるため、入社日を後ろにズラしてもらう相談をした。12月からでOKをもらえた。こうして仕事やプライベートも考えて動かないといけないのがAYA世代(思春期・若年成人のがん患者)あるあるだと思う。
しかし、その後すぐに大学病院側から、「予約枠に空きができたので早めに来れませんか?」という電話が来る。悪い予感がして早めに行ったら、診察中に医師が「(看護師にむかって)入院の空きがでたよね?(私にむかって)来週から入院でも大丈夫ですか?」と話始める。了承する。
皮膚がんの診察では、エコーゼリーを塗ったりするんだけど、頭皮を診てもらう人は髪の毛がゼリーでべたつくことを周知して検査にむかった方がいい。まあヘアワックスつけてる人くらいな見た目で歩いて帰れますが。
入院・手術の同意書へのサイン後は、血液検査やら心電図、レントゲンなどを行い、入院生活の説明などを聞いた。丸一日潰れた。ブラジャーが大嫌いで普段からカップ付キャミソール派なので、くのいちって思われたらどうしようってくらい着替えめちゃ早かったけれど、それでも丸一日潰れた。
今回、たまたま予約の空きが立て続けに起きただけで、そうじゃなかったら1か月先までがん細胞をくっつけて生活していた可能性がある。みんな紹介状もらったら、その日のうちに電話して予約とりつけてくださいね。
中期(入院~退院まで)
入院生活、規則は病院によって違うんだろうけど、私が入院したところは食べ物や飲み物を持ちこんで良いところだった。そんなことつゆ知らずで、何も持ってきてなかったので、売店でめっちゃお菓子を買って食べて過ごしていた。入院中の楽しみって、食べることとブルアカしかないからね。
お風呂はシャワー室しかなくて、予約制。1人30分使える。けれど前後の人のこととか考えると20分で出るのがマナーと思っていて、はやく済ませていた。わりとそういうの気にするタイプで、たとえばみんなが行きたいタイミングに、1つしかない洗面台を占領するの嫌すぎて必ず一番に食事を済ませてみんなが食べ終わる前には歯磨きを済ませたりしていた。生きるの下手すぎわろた。
手術日の前日はシャワーで清潔にするの必須。朝ご飯はスキップ必須。
手術しやすいように腫瘍周辺の毛を切った。ホッチキスを刺すタイプの手術をした。
てか自分の頭頂部が平らすぎてびっくりした。しょっちゅう三転倒立遊びしているとこうなるんですね。
手術終わりが昼ご飯の時間とかぶる場合は、昼ご飯までもがスキップになるらしいから、食べ物ストックしといたほうがいい。私はそうなる予定だったけど手術時間がたまたま早まることになり、昼ご飯を食べられることになった人です。なにかと運が良い。
手術した日は傷口がずっとズキズキして眠れなかった。頓服薬の痛み止めは出ていた。痛いときに好きにのんでいいが6時間開けて飲むようにという指示だったから(絶対服薬ではないんだ、人によって痛みが違うのかー)と思った。私は痛み止め飲んでも脈打ってる感じとか、うっすら残る痛みとか気になってなかなか眠れなかった。
術後は、指示のもと風呂キャンセル。で、風呂キャン姿のまま退院。10月21日に抜糸と病状説明があると言われ、ネットの情報よりも抜糸までが長いな・・・と思った。約2.5週間後だった。
ガーゼ張ってた部分が強すぎる寝ぐせみたいになっているわ、短い毛が飛び出ているわで、気になる人は帽子とか持ってきているほうがいいかもです。気にならない私はこのまま松戸駅でお買い物をした。
入院生活の反動で、周囲を気にしない飯ナンバーワンを買った。くさうま。
後期(退院~抜糸まで)
10月5日の大切な予定、済ます。
身体温めないよう言われてるから、雨天の涼しさサンクス。
抜糸までは、ひとまず入浴禁止だった。冬の温泉が大好きなので、10月21日に抜糸をめちゃくちゃ楽しみにしてたら、傷口が膿んでいて、まだ塞がってなかった。ホッチキスや手術の糸の存在を気にせずゴシゴシと洗うよう伝えられていたけど、怖くてちょっと避けていたら、このザマです。とはいえ予定通り抜糸は実施した。痛みゼロだった。
がん告知、説明、次回の予約、傷口の薬の処方をされ終了。
今は念入りにシャワーで頭皮を洗って薬塗っている。経過を載せようと思っていたけど、ガーゼをペタっで済んでいたの不思議なくらい意外と傷口は大きくて、みせられない感じだった。今年の温泉は控えるべきっぽい。
思ったよりすべてが早め早めに事が進み、入社日である12月1日まで暇になっちゃったから、温泉以外で何して遊ぼっかななどぼんやり考えている現在。
ーーーーーーーーー
自分のメンタル面の話
正直ベースに言うと、病気に対してそんなショックとかはない。というのも、自分が医療従事者で、療養や精神科で働いたり、若いがん患者も診てきたからなんだと思う。
がんだからバンドや仕事を辞めさせられる、みたいな、社会から切り離されるほうがしんどいかな。現状はそうなってないので、良かったです。
めっちゃ笑って過ごしてたら長生きしてた☆の人になるわ。
参考文献
高橋和久 編:講義録 腫瘍学:2009
医療情報科学研究所 編:がんがみえる:2022
笹野公伸 編:シンプル病理学:2015