【Kalafina】「東から西へ」吹く風について考察する②
前回の記事
『storia』と『symphonia』の歌詞に含まれる、
「東の風に」
「風は西へ」
という表現。
これってどちらも、
「東から西へ吹く風」を表しているように聞こえます。
単なる
「風が吹く」
ではなく、わざわざ風向を定めているということは、何か意味があるはず。(たぶん)
いろいろ考えましたが、私の結論としては、
この「風」とは、貿易風を表している
というのがしっくりきました。
貿易風とは、簡単に言うと地球の赤道周辺で常に東から西へ吹いている風のことです。自転の影響で、このような常に一定の方向に風が吹くという現象が起こっているのです。
貿易風について説明されているこちらのページに、こんな一文がありました。
《貿易風は帆船の船長により、何世紀もの間、世界の海洋 (ocean) を横切るために使用され、 ヨーロッパ帝国がアメリカ大陸に拡張することを可能とし、 太平洋、大西洋を横断する貿易航路を設立することを可能としたものである。》
(webページより引用)
つまり、貿易風は人類の航海の歴史と深い繋がりがあるということです。
おさらいになりますが、
『storia』
『symphonia』
はNHKの
『歴史秘話ヒストリア』
のテーマ曲でした。
2曲の「風」とは、貿易風のこと。そして、
「旅をして、未知の世界を発見してきたこれまでの歴史」
を貿易風の要素によって表現している
と考えられるのではないでしょうか?
ここからは余談ですが、
「東から西」
といえば、太陽が昇り降りする方角でもありますよね。今回は風なので関係ないかもしれませんが…
この太陽の動きの時系列的なイメージから考えると、
「東から西」=「過去・現在から未来」
みたいに捉えることもできます。
こういう描写も歴史というテーマにはぴったりに思えます。
「過去・現在から未来」
というイメージをもとに改めて曲を聴いてみると、なんとなく…
『storia』(opテーマ)
は、「美しい過去を懐かしむ」
『symphonia』(edテーマ)
は、「過去から続く未来を歩いていく」
という感じにも聴こえるんですよね。
op→edという順序に合わせて曲を作っているんだとしたら驚きです。
以上、完全に自己解釈でしたが大好きな2曲であることは間違いありません。今回紹介した部分はYouTubeでも聴くことができるのでぜひ聴いてみてください。(前半にリンクを貼っています)
おわり