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青リンゴと赤リンゴとごちゃ混ぜの世界

目の前に青リンゴと赤リンゴがある。

「あ。緑と赤だ。」

きっとみんなの頭に最初に浮かぶのは、リンゴの色の情報じゃないだろうか?


目の前に緑の本と赤のさくらんぼがある。

「本とさくらんぼだ。」

どうだろう?

「本」と「さくらんぼ」、そのものの名前が頭に浮かんだんじゃないだろうか?

さらに「さくらんぼ食べながら本読みたいなぁ。」とか。


私は同世代が苦手だ。私は似ている人と一緒にいるのが苦手だ。

何故だろう?


青リンゴと赤リンゴのときと同じように似たものが並んでいるのを見ると、

自然と違いが目立つんじゃないだろうか。

例えば、同じ地域の同じ年齢で集められた学校、学年、クラス。

クラスの中で性格が暗い人、明るい人。成績が良い人、悪い人。

スポーツが得意な人、苦手な人。ご飯を食べるのが早い人、遅い人。

こんな些細な違いでも、クラスの中では目立ってしまう。

いじめに繋がることもあるかもしれない。


同じ地域、同じ年齢、同じ学校、同じクラスの人達。

それが全く違っていて、多国籍、多世代が集まった時、

わざわざ算数の成績で比べないし、足の速さで比べない。


高校生の最後の夏に、色んな国の色んな年代の人と関わるようになって感じた。

私は、そんなごちゃ混ぜの世界が好きだ。

自分が自分でいられる。相手も自分も尊重できる。

ひとりの人間として、それぞれの特徴を大切にできる。

そしてさらに、協力してまた新たなものが生まれるかもしれない。


私には学校での楽しい思い出も沢山あった。

ただ偶然に同じ地域、同じ年齢で集められたことによって、

自分から出逢いに行けば、会うことのなかったはずの人達に出逢えた。

だから、そんな環境もあって良いと思う。

やる気のある人もない人も、音楽が好きな人も嫌いな人も、

とりあえず一生懸命に協力して歌った合唱は楽しかったから。

もうこの先の人生でできることのない経験だったから。


その一方で、学校がすごく嫌いで、人が嫌いで、

家や学校が全てなんだ、自分の居場所なんてない、と感じ悩む人もいるだろう。


そんなあなたに伝えたい。


あなたが今いる窮屈な場所以外にも、一歩外に出れば、

もっと広くて大きな世界、ごちゃ混ぜの世界があるんだよ。


青リンゴと赤リンゴの世界から飛び出して、

ごちゃ混ぜの世界に旅に出ようよ。


このメモがどこかの誰かに伝われば、嬉しいな。