食器にふりかけを絶対につけたくない話。

 給食の楽しみの1つは、三○食品のやさしいふりかけという名前のしそこんぶ味のふりかけを食べることだった。そのふりかけにはことわざなどが書かれていた。私に配膳されるものにはいつも「漁夫の利」が書いてあった。私の人生がいつも第三者に邪魔されていると煽ってんのか??うるさい、黙れ。ふりかけ。

 私のふりかけの使い方は奇妙である。高校に入ってから指摘され気づいたが、茶碗や食器にふりかけを絶対つけたくない、いやつけないのである。


【参考】

☆みこぎゅん。のふりかけの使い方ッ☆キラキラッ

①ご飯を茶碗の片側に必死に寄せる

②一口分を取り、茶碗の側面に米を広げる

③ふりかけをそそぐ

④丸める


 要は、ご飯団子〜ふりかけ入り〜を作りたいのである。そして、そのご飯団子を作りながら食べる、つまり1つ作り食べ、次に移るということも私の中ではありえないことである。ふりかけをご飯団子に完璧に収納した後、一気に食べるのである。ちなみに、魚の骨でも同じである。骨を取りながら食べる、ということが大変嫌いで、全て取り終えてからゆっくりと味わいたいのである。マナー講師がいたら即、殺されるんだろうなぁ。

 この給食の日もご飯団子〜ふりかけ入り〜をつくりお月見団子のように重ねておいていた。いつもより丸くでき、気分は晴れやかだった。

 食べようと箸で持ち上げた瞬間、

 下にくっついていたご飯団子も弾けた。


 ふりかけが茶碗についた。

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