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映画「JOKER」を観た

2019年10月9日(水) レディースデー。
6連勤が終わり、一日仕事のストレスを感じる必要のない休日。
ドライブでもしてスカッとしたいなー!っていう気分でした

ので、最近Netflixで10秒先送りに出来る楽さに胡坐をかき、一本しっかり映画を観るということを久しくしていなかったし、なんだか映画好き界隈のTwitterがDC映画の新作「JOKER」で盛り上がってるし、映画館までドライブだ!!!!!

我が家は父と私が免許持ちだけれど車は1台のみなので、もし休日に車が使いたくなったら私は父から借りるかタイムズのカーシェアを利用します。
父の車は気を遣うので、カーシェアのほうが気楽で好き。

…って、私の車事情の話になってしまった。


目的のJOKERの上映時間に間一髪間に合わない時間に到着したため(慣れない映画館へのドライブで迷いまくり)、Loftで化粧品を買い足したり、カフェで読みかけの小説を読み切ったり、新しい本を物色したりとなにかと有意義に時間を潰していざ次の回のJOKERへ!!!!

…あ、ちなみに読み切った本は最近映画化された恩野陸さんの「蜜蜂と遠雷」です。とっても面白かった… 映画は、キャスティングに不安があるので観ようか迷うけれど、自分の脳内イメージがどれくらい映画と違うのか確かめたくもあるので来週あたり行こうかなと思っていたり。
その時はまた記事にします

…大変、話があっちこっちへいってしまいましたが!!

もう既にJOKERを観られた方は大体の媒体の感想や解説は読まれたりしたでしょうが、これから観る方はこの先は読まないように…
あらゆる疑問が湧いて仕方ない問題作という感じだったので、前情報なしに観たほうが純粋に楽しめると思う。




私のジョーカーのイメージと言ったら、ダークナイトのヒース版ジョーカーとスーサイドスクワッドのレト版ジョーカーの両者。

どちらかというとずる賢く、頭の回転が速くて無慈悲なカリスマ悪魔的存在というイメージしか持ってなかったんだけれど、今作のホアキン版ジョーカーは全体を通してそういったイメージからはかけ離れた人物だった。

トゥレット症候群という、やってはいけない、言ってはいけないことを意思とは無関係にしてしまう障害を生まれつき持ち、お金に恵まれない中介護を必要とする母と二人暮らし、コメディアンを目指しながらピエロの仕事をするもうだつの上がらない毎日にアーサーa.k.aジョーカーは世間への不信感と孤独感を募らせていく。

トゥレット症候群を持っているだけでも充分弱者たり得て不満不平もたまりそうなもんなのに、そこに襲い掛かる不幸の数々。
この不運さこそが、本来は‘‘善良な一般市民‘‘であったはずのアーサーを殺人狂へと変えていってしまう最大のトリガーであったんだろうと思うと、これまでイメージしてきたジョーカーへも繋がる可能性はあるかなと。

私的に、そんな気はしながらもどうしてもこれまでのジョーカーと今作のジョーカーはかけ離れてるので、誕生の物語とはいえホアキン版ジョーカーがヒース版やレト版と同一人物であるとは思わない。
その両者も同一人物ではないと思うけれど。


なんやかんや言って、過去作品との繋がりは私自身そんなに求めてなくて、単独の孤立した作品として観たら圧倒的な狂気と説得力によってジョーカーというキャラクターの異常性が描かれていたし、何よりホアキン・フェニックスという俳優の力量たるや…恐ろしい。…恐ろしい。

全ての挙動にリアリティがあり、体躯の不気味なまでの細長さ、絶妙な不潔感、心に闇を抱えたことが簡単に読み取れる怪しげな表情…

これを全て「演じて」やっているっていうことに、マジに鳥肌モンでした。
観てるときは本気でホアキンがジョーカーであるということに納得しながら観てるから、終演後の虚脱感というか、非現実的な心持ちで、地に足がつかないような不安な気持ちになったよ。


しかし、ろくに笑えるジョークが言えるわけでもなく自分の状況を笑える強さも持ち併せない冴えないアーサーが、皮肉にも殺人によってあらゆるものから解放されてジョーカーとしての花を咲かせていくまでの過程でみるみるうちに表情や身体つき(というか振る舞いというか)に自信が満ち溢れてきて、これまた皮肉なことに色男になっていくっていうか、語弊を恐れず言うとカッコよくなっていくというか…

ものすごい平凡なこと言うと、やはり人間自信を持つとそれが見た目にも表れて立派に成長できるんだねぇ……アーサー、立派になっちゃって……(親目線)


中盤までは、久しぶりの映画館での大音響での銃声や怒号にビビりまくりながら時には目を隠しながら観ていたものが、最後にはもう釘付けで、マレーのトークショーに出るジョーカーの煙草を指に挟みながら袖で踊る姿には私の知っているジョーカーのそれを見つけて少し高揚してしまったりなんかして…

ラストシーンの「ジョークを思いついた」というセリフと殺された両親を前に無表情で佇むブルースのカットはしばらく物議を醸しそうですが、

今作の出来事すべてがイマジナリーラヴァー・ソフィーとの関係のように彼の妄想だった、なんていう説は信じたくないしそうではないと思うので、きっとその「ジョーク」っていうのはこれから先に起こる事柄を指して言ったことなんじゃないかと思います。


いやはや、ホアキン・フェニックスの作品はこれと言って観てこなかったんですが、もんのすごい演技力に度肝抜かれた…………。
なんでああも納得できるんだろう。日本映画であそこまで自然に観られる演技って片手に数えられるくらいしかないよ。

ほんと尊敬と畏怖しかない。役作りも凄まじかったようだし、うああ~~~もう一回観たいようで、すごく怖かったのでもう観たくない……笑

アカデミー賞、主演男優賞は是非ホアキンに獲ってほしい!!!!!

超絶ダークでバリ過激なので、心して観ようね!!!!


じゃ、また!:)

Miko

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