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漱石と大江健三郎 (英語対訳)3 Soseki and OE Kenzaburo (English translation)3
3 漱石と大江健三郎の共通性 (2)
漱石と大江健三郎は、ともに英文学や仏文学に学んだことで、西洋の思想や文化に触れた経験があります。しかし、彼らは単に西洋を模倣するのではなく、日本の伝統や歴史にも敬意を持ち、自分たちの言葉で表現しようとしました。
漱石と大江健三郎は、ともに日本の近代化や戦争に対して、批判的な視点を持ちました。漱石は明治時代の社会や政治における矛盾や不条理を風刺し、個人の自由や人間性を求めました。大江健三郎は戦後の日本における原爆や核兵器の問題や、アジアへの侵略戦争の責任を問いかけ、平和や民主主義を訴えました。
漱石と大江健三郎は、ともに自分の体験や思いを素直に書くことで、私小説というジャンルに貢献しました。漱石は『道草』などで自分の生い立ちや家族のことを描きました。 大江健三郎は『個人的な体験』などで自分の病気や家族の死などを描きました。
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