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飾らない優しさの奥にあるもの

私の名前には優しいという字が入っています。
初対面の人にどんな字を書くのか尋ねらるとき、私は『優秀の優です』とは言わない。
だって優秀な人間だと思ってないから。
なので『優しいという字です』と伝える。

優秀の優ですと伝えるよりも優しいの字ですと伝える方が、私らしくて、シンプルに好きなだけ。

優しいっていう字があるから優しい人間にならないとって意識したことはありませんが、私が思う本当の優しさってのは、意識的な優しさではなく、自然に出る優しさこそが本物の優しさだと思っています。

■飾らない優しさと私のプライド■

私の両親は仲がいい。ふたりともユニークでとても明るい。そんな両親とは普段から色んな話をする。先日の家族キャンプでは焚火や鍋を囲みながら色んな話をした。外の寒さなど感じない程、笑いあり涙ありの温かい時間が流れた。

最近つくづく思うことがある。人や物に自然と優しくできたり、飾る事なく明るく振る舞える人は沢山の苦労や困難を乗り越えてきた人だと。そういう人は優しさに飾りがない。
そういう人は、強くて、優しくて、愛に溢れ、自分にも厳しい。少し照れ臭いけど、私の両親はふたりともそういう人だ。周りに与える優しさや愛情に一切、飾りがない。私もそうでありたい。そんな人間でいたいし、そういう人間で居続けることが私のプライドでもある。

だから私は、この先の困難からも目をそらさないし、寂しさなんかに負けない。強くて愛の溢れる女性でいたい。両親を見ていてそう思う。

優しさの奥にあるもの

父がよく言う。
甘やかしと優しさは全く別だと。
私の父は自分にも、愛する家族にも厳しい。
決して楽な方に流されない。まだまだこれから、油断禁物、自分の評価に甘えない。そう言い聞かせる人間だ。それは私の母も同じように思う。二人とも、飴と鞭が上手な人だ。甘やかすことは一切しないけど、厳しいの中に言葉に表せない程の愛がある。

優しさの奥にある愛情というのは、飾られた優しさでは感じることができない。意識的な優しさや、飾られた優しさの奥には、どんなに探っても本物の愛は存在していないと思っている。だから私は、飾らずに自然に出る優しさにグッとくる。私もそんな女性でいたい。嘘も飾りもなく、優しさの奥にある愛情を、自然と大切な人に与えられる女性でいたい。

父も母もそれが分かる人だから、厳しい中にも愛がある。親として家族としてどんな時も、私の目標や夢に真剣に向き合ってくれた。今も今までもそれは変わらないけれど、厳しさの中にも愛があることは優しさでもある。私の両親は、愛の調味料をたくさん持っている。

■人間関係の断捨離とそこから得たもの■

昨年の2020年、私は人間関係に大きく変化があった。言い方悪く聞こえるかもしれないけど、人間関係に断捨離をした。振り返ると、2020年は私にとって大きく変化した年だった。勇気を出して出した決断。ちょっとした事に幸せを感じたり、沢山の優しさに気付いたりもした。

もちろん人間関係の断捨離なんてここで話せるほど、簡単なものではなかったけど、その後は良い意味で別世界だった。

人生はそういうところも良くできてるもので、特に、出会いと別れというのは、その時自分が選択した方向に相応しい出会いと別れがつきものなんだと思う。

ただ、別れの中にも一時の別れというのもあると思います。その時はこの先繋がることを望んでいなくても、本当に繋がっている人とは、どんな別れ方をしても、最終的に繋がるものだと私は思っています。

そう考える方が出会いも別れも楽しめる。だって人生は一度きりだから。

人間関係の転機が訪れたのも、結局は自分の選択で起こったこと。その選択によって私の人生が大きく変化した。単純にそれだけのこと。その選択と悩んだ時間に、1ミリもマイナス要素は感じない。どんな出会いも別れもマイナス要素は存在しないということ。

全ては自分の気持ちで、自分で選択したから。
自分にとって人間関係の断捨離は人生のプラス。間違ってなかったと思える。私にとって2020年はプラスの年だったと思えます。

■優しさを求める人と求めない人■

みんな心のある人間。
どちらの優しさに当てはまるのかは、きっとその時の心の状況で大きく変わると思います。

心に余裕がない状態のときに、愛を求め、優しさを求めてしまうのが人間だと思います。

そういう時ってメンタルが弱くなってしまってる証拠なのかも。自分の思い通りの期待が返ってこないと寂しくなったり、孤独を感じてしまうものなんだと思います。

でもそれって、決してカッコ悪い事ではないと思っていて、それが人間らしくて素直な心の姿なんだとおもいます。

でも、弱ってしまった時に、心から求めていない優しさに逃げる事はしたくない。流されたりとしたくない。

女性は弱くてはいけない。強くいなきゃいけないシーンが多いからこそ、いつでも自分をしっかり持っている強さがあった方がいい。結婚、出産、子育て。母になり家族になることは心の負担や喜びも多いけれど、女性は、色んなステージで強くいなきゃいけない。もちろん、そこで弱みを見せられるパートナー選びは絶対に必要で大切。

余裕がなかったり、しんどい時、楽な方に流れたくなる。世の中に存在する成功を手にする人たちは、そういう楽な方には決して流されない。苦労をなくして成功はないと言われるように、楽をして幸せは掴めないと私も思う。そういう人は見返りを求めず、優しさを人に求めたりもしない。心に余裕があるから愛を沢山持っているんだとおもう。

■最後に■

何の見返りを求めることもなく、相手に優しさを求めることもなく、自分から愛情を与え続けることができる人は、街を探してもなかなかいないかもしれない。

けど私の周りにはそういう人しかいない。だから私もそんな人間でありたいし、結婚しても家族ができても、そんな女性でありたい。

生まれてから死ぬまで、優しさに触れる機会は沢山あります。美しさや優しさに感動したり、涙が出るほど嬉しいことだって沢山あります。それに気づいて沢山の幸せに感謝できたら、人生はどんどん素敵に変わっていくものだと思います。

『歳をとったら涙もろくなる。』ことも、沢山の優しさに出会えてきた証なんだと思います。

映画をみて涙が出たり、何かの優しさに触れたり。そういう時、自然に出てくる涙や感情。
優しさに感動できる優しい心を持っている証拠だと思うんです。

この25年、両親や周りに沢山の優しさを与えてもらいました。50歳になるまで残り25年、与えてもらった愛情を倍返ししたい。

強くて、カッコよくて、自然な優しさが溢れる女性でいれるようにいつも素直に生きていきたい。






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