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バーの思い出

お酒はたくさん飲めないし詳しくもないんですが、バーという場所への憧れがずっとあります。タイトルの写真はUnsplashから。

学生時代、父親に連れていかれた新橋のバーでボトルを入れてもらって以来「メーカーズマーク」というウイスキーが馴染みのある銘柄になりましたし、二十歳そこそこの自分は、煙草の煙がもうもうとし、ひそひそとした声で大人たちが話をするバーの雰囲気と、「レーズンバターをクラッカーに乗せたもの」の美味しさに、くらくらしたのを強烈に覚えています。


メーカーズマーク。栓のとこが可愛い

新社会人のころ、名古屋は千種(ちくさ)という駅ちかくの「バロンドール」という名のバーで、同い年くらいの若いマスター(もちろんサッカーが大好き)に、よく悩みを聴いてもらっていました。ジントニックという酒は"タンカレージン"を使うと美味しいよ、と教えてもらってから、その教えに従っています。本当に好きなんですよね、タンカレーのジントニック。

タンカレージン。たまに家でも飲む

そして、note社に入る直前には、渋谷のBAR BOSSAを訪ね、マスターの林さんに「ピースオブケイクってどんな会社ですか?」と聞いたりしました。林さんの、cakesでのコラム連載を愛読していたので、どきどきしながら話しかけたのを覚えています。2017年のことです。このときのことは、昔にnoteにも書きましたが、ずいぶん昔のことのように思えます。

10代の上京するタイミングでずっと読んでいた、村上春樹の小説に出てくるバーも好きです。物語の起点になるような扱われ方も良いのですが、主人公が都会のバーで暇つぶしをするようなシーンが好きです。バーへの憧れの原点はあれかもしれない。

こんなふうに、ホッとしたり、背伸びしたりするような、大人にとっての"セーブポイント"のようなバーがずっと好きでした。コロナ禍になってなかなか足を運べていなかったけど、すきな場です。

で、今年になって、Facebookを見ていたら、友だちが「ノンアルコールバー」なるイベントをやっているお知らせが目につきました。ノンアルの飲み物に、これまで興味があまり持てない人生を歩んできましたが、写真がすごく美味しそうでした。

友だちがつくってくれたノンアルモヒート。超おいしい

お店の雰囲気にもぐっときて、友だちに連絡をとって行ってみたのが、今年の6月のこと。月に二度、ノンアルコールバーを開いているらしい。このお店が、非公開で完全紹介制のバーということでした。

非公開で完全紹介制のバー。そんな大人っぽい響きのする場所には、なかなか人生で出会わないですよね。お店までの道のりは、すこし緊張しましたが、入店してみると、あたたかい店でした。

その日、友だちがつくってくれたノンアルコールのモヒートが美味しかった。またひとつ、バーで新たな扉が開いた気がしました。

さて、お知らせです。わたくし水野が、note社を退職し独立したのがもう2年半前。コロナ禍に入ってすぐの頃で、気軽に飲みに行くことさえ許されない時期でした。そんな中、人の温もりを求めて始めた「Twitterスペースでの雑談配信」が、もうすぐ2周年を迎えます。これを記念して、1日だけのバーをやることにしました。

先ほどの、完全紹介制のお店へ、二度目に訪れた時に、ママと話すことができまして、記念日の催しに使わせていただけないかと打診したところ、快諾いただけました。

ということで、お店の場所は申し込んだ方だけにお伝えします。(都内です)

「こたつラジオ」という名で配信を続けてきたので、バーの名前も「バーこたつ」としました。やさしい人達が集まる、ゆるい社交場にできたらと思います。

9月9日にやります。詳細はみずののTwitterから。

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みずのけいすけ
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