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子連れ登山記〜日和田山〜

「今週末、埼玉の日和田山(ひわださん)登ろう」

夫から突然の提案。

理由を尋ねると、3歳半の息子に「次の休みなにしたい?」と聞いたところ「やまにのぼりたい!」と返答があったそうな。

息子は2歳を過ぎた頃から、休日は昼寝をしなくても過ごせる程のエネルギーがついていた。そこから体力は日々増していて、今では"体力オバケ"と化している。

電動自転車でいける距離の公園が4箇所ほどある(これは子持ちの親からするととてもありがたい…!)のだが、毎週末その時の気分でどの公園にするかを決め、遊具で遊んだり、かけっこしたり、散策したり…様々な方法で彼なりに楽しんでいる。

もちろん全てに私たち親も関わることになるため、平日よりも休日の方がはるかにエネルギーを消耗し、帰宅する頃にはそれはもうクタクタのヨレヨレである。

あんなに小さい身体のどこにこれほどまでのエネルギーが蓄えられているのだろう?

話しは逸れてしまったが、そんな息子の今回の週末アクティビティははじめての登山に決定!
(三連休初日の10月12日)

夫調べによると、提案してきた埼玉の日和田山という山は標高305Mの低山で、3歳児から登れる登山初心者にもおすすめの山のようだ。
今回は子連れのため日和田山のみになるが、幾つかの山が連なる為縦走も可能。


今回登る日和田山については以下の2コースとなっている。

・男坂(岩場が続く険しいコース)
・女坂(緩やかな傾斜が続くハイキングコース)

なにより子連れに嬉しいポイントは、都心からのアクセスが良く、最寄りの高麗(こま)駅から徒歩15分程で登山口まで辿り着けるところであろう。


私たちは電車で飯能駅を経由し、高麗駅まで向かうことにした。飯能駅までは西武鉄道の特急列車S-TRAINの指定席を利用。

子連れの電車(30分以上の乗車)で一番の悩みは、子が座席に座れない時の対応ではなかろうか。混んでいると更に状況は悪化する。

発車後5分で「だっこ!だっっこ!!」とはじまるのだ。登山前にこちらの体力ゲージは半分以上減ってしまうことになる。指定席の場合はそれがないので大変ありがたい…!

特急ということもあり、我々が乗車した駅からは30分程度であっという間に飯能駅に到着した。子がぐずることもなし!!素晴らしい!!!

クロスシートに歓喜!写真を撮る余裕まで

西武池袋・秩父線に乗り換え、約7分ほど電車に揺られたのち高麗駅へ降り立った。移動時間としては1時間もたっていないが、周りにはなんとものどかな風景の広がっている。

高麗駅到着
駅前にはインパクト大の真っ赤なモニュメント
のどかでとにかく気持ちが良い
高架下のトンネルを抜けて、いざ日和田山へ!
コスモスが咲き乱れ、秋を感じる道中
無人販売で花なす?はじめて知った
パプリカのような色合いがとても綺麗〜

大人の足で15分の距離だが、3歳半が一緒だと倍かかった。しかしこの日は天候にも恵まれ、秋のお散歩気分で登山口に辿り着くことができた。

日和田山登山口
開始しばらくは緩やかな傾斜を進む

どんどん突き進む息子。整備されていて歩きやすい道が続く。少し行くと鳥居が見えてくる。

登山口で撮った大まかな地図


登頂までに鳥居が2つあるのだが、その1つ目である。
一礼してからくぐるとすぐ先に男坂・女坂に分かれる分岐点が見える。

3歳の子連れ、ここは女坂でしょう!とそちらへ足を踏み出そうとした時

こっちがいい!!!と男坂を指差す息子

私「こっちで大丈夫?ずっと急だから、とっても疲れると思うよ?」

息子「大丈夫、こっちにいく!」

夫「サポートするし、頑張って登ってみるか」

大きく頷く息子。

ということで、想定外の男坂へ進むことに。
夫のサポートの下、やる気に満ちた息子の足どりはいつもより早い。5分程行くと、水場が現れた。

川のせせらぎが心地良い
透明度が高く見入ってしまう

水場で癒されたのも束の間。
目の前にはかなりの勾配の岩場が存在を主張している。

急だが、登り始めは階段のようになっている足場が多く歩きやすい
マンツーマンでサポートを受けながら、必死に登る息子
軍手やちゃんとした登山靴を用意せねば
岩、岩、岩!登り切ったらまた岩
岩肌の凹凸が美しかった
涙が出そうになるほど懸命な姿

次から次へと現れる岩場&根が入り組んだ道を行き、息子と一緒にゆっくり40〜50分程かけて(大人の足では約15分の距離である)男坂を無事クリア!

男坂を抜けたところに第二の鳥居が
3人でここから見た景色は忘れられない

ここが山頂と錯覚するほどの絶景に疲れも吹っ飛ぶ。
すぐ近くに金刀比羅(ことひら)神社があったので、参拝してから山頂を目指すことに。

何をお祈りしたのだろう
日和田山山頂を目指す

更に登り進め、いよいよ山頂へ。
ラストスパート!息子の足取りは軽快。

日和田山山頂。他の登山者も多かった
記念にパシャリ
山頂からの景色。個人的に第二の鳥居からの方が好きだった
光を浴びた葉っぱがキラキラしていた

しばらく山頂での休憩を挟み、帰りは勾配の緩やかな女坂へ。下りの方が難しいことに気づく。
苔で滑ったり、スピードがついてつまづきそうになりながらも、徐々に下っていく。

苔って魅力的
岩肌にあらわになった光と影

下りもたっぷり時間をかけて、安全第一で。

はじめての登山、休憩をかなり多めに挟みつつトータルで約2時間半であった。(登山口から登山口まで)

登頂までのコースで男坂を選んだからだろうか。低山ではあったがもの凄い達成感が…!

3歳半の息子を連れての登山、心配もあったが、誰ひとり怪我することなく無事に終えることができて良かった。息子は山頂にいた他の登山者に男坂を登ってきたことを褒められ(まくり)、しばらくは誇らしげな顔を見せていた。

※小さい子を連れて行くという方は、(男坂を選ぶ場合は特に)万が一に備えキッズ用トレッキングシューズや軍手を用意したほうが良さそうだ。

日和田山、初心者の方にもぜひ登ってもらいたい山だと思った。
はじめての登山は忘れられない思い出になった。

近いうちに、また行こう。


使用したカメラ:LUMIX G100D
    レンズ:TTartisan 25mm f2

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