紳士靴のセミオーダー初体験
「スーツ用の革靴がだいぶくたびれちゃって。新しい靴を作ってもらおうかなっと思って相談に来ました。」名古屋市のTさん、初めての紳士靴オーダー体験です。
なさそうで起こしている靴のトラブル
三喜屋では足の観察・測定に入る前に「靴を履いていて気になるところはありませんか?」といつもお聞きしています。「余りそういうことはありません」というお答えをただくことがあるのですが、深く掘り下げていくと―
・足の幅やつま先がキツク感じたり、痛くなることがある
・靴の甲が足の甲にあたって痛い
・外くるぶしがこすれて靴ずれになることがある―といったなんでもなさそうでいて実は靴が足に合っていないお話が次々と出てくることがあります。
特に幅が広かったり甲が高めの足の方はサイズを上げて靴選びをされるようですね。この選び方をすると幅の広さや甲の厚みがうまく納まっても、前後の長さが必要以上に長くなります。また、革素材は足になじむと伸びてゆるんできます。足の留まりが悪くなるので、足は前滑りしやすくなります。そして滑りこんだつま先や足幅の広い箇所が靴の壁や天井で圧迫を受けたり擦れたりして痛みを起すようになります。靴のサイズが大きくなれば履き口(足を入れる靴のスペース)の高さも深くなりますから、外くるぶしも擦れて靴ずれができやすくなりますね。
Tさんの足を測ってみると25.0㎝のFという、足囲(足幅の厚み:周径)は厚みがあるのですが、足全体はやや細い肉付きの薄い足をしておられました。こういうタイプの足の方が幅や甲周りだけで靴を選ぶと先ほどのようなトラブルを抱えやすくなるので、気をつけましょう。
実際の足のサイズと靴のサイズ
さて、実際の足のサイズをTさんにご説明をすると、「今まで26.5㎝とか27.0㎝の3Eや4Eの靴を履いていたんだけど、僕の足ってそんなに小さかったの?」と軽いカルチャーショックを受けられたようでした。こうして足の特徴やサイズを把握していくことが足に合った靴選びの近道と言えます。そして測定した各サイズを参考に足と相性の良い木型(靴を作る土台)選びから始めることで今までより履き心地のいい靴をお作りできるのがセミオーダーシューズの特徴です。
色やデザイン・素材選びの楽しみ
木型選びとサイズが決まるとデザインやカラー・素材選びへと進んでいきます。数十種類のデザインから希望を絞りカラーを決めていきますが、「種類が多くてどのタイプがいいのかなぁ」と迷いながらも楽しそうなTさん。
「今日は自分の足の本当のサイズや痛くなる原因が分かっていい経験ができました。靴の出来上がりが楽しみです。」1か月ほど時間を頂いて丁寧に仕上げますので、楽しみにお待ちくださいネ。
お仕事に、礼装用に足に合った紳士靴を履いてみたい、そんな方のお役に立てればうれしいです。どうぞこちらからご予約ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?