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分数の割り算がすんなりできた子は、その後の人生もわりとすんなりいくらしい……?
スタジオジブリの名作「おもひでぽろぽろ」の中に、
「分数の割り算がすんなりとできた子は、その後の人生もわりとすんなりいくらしい」
というような台詞があった。(あいまい)
主人公がおやつのリンゴを食べながら、分数の割り算について独自の解釈を披露するシーンである。(お姉ちゃんに「ひっくり返せばいいのよ!バッカじゃないの!?」って、どやされるシーンもあったな)
わたしは、「分数の割り算は、ひっくり返すモノ」という教えをすんなりと受け入れた。
それなのに……すんなりとは来てないじゃないか!と思う事が多々あるww
ある日の授業(それは参観日だった)
何の教科だったかは覚えていない。中学の父兄参観だっただろうか。
覚えているのは、その内容だけだ。
「絵の具の青と黄色を混ぜたら、緑色になりますね。それでは皆さん、絵の具の青と黄色だけを使って、葉っぱを模写してみましょう」
そんなことを先生が言った気がする。
とてもシンプルな「検証」の授業だ。
しかし、わたしは完全に固まってしまった。まるでメデューサと目を合わせてしまったみたいに。石になったかのように。
なぜ分かり切ったことをする必要があるのか
青+黄色=緑
こんなことは分かっている。
それなのに、なぜ、今、分かり切ったことをしなくてはいけないのか?
子供の頃の、わたしには、それが理解できなかった。
でも、「どうして、分かり切ったことを、やらなくちゃいけないんですか?」と質問したら、わたしが白い目で見られるであろうことは、経験上、知っていた。だから、もう、頭の中で「なぜ」が、エンドレスリピートだ。壊れたレコードみたいに(曲は広末涼子さんの「大スキ!」で)
「とってもとってもとってもとってもとってもとってもとってもとっても」
わたしは黄色と青色の絵の具を前にして、フリーズしたまま、ただ時間ばかりが過ぎていった。
そっか何も考えずにやれば良いのかと、急に気がついた
自分の席に座ったまま、茫然と何もできずにいた自分だった。しかし、急に、ひらめきが起きたのだ。
「そっか!余計なことを考えずに、とりあえず、やりゃいいのか!」と。
しかし、その時には、残り時間5分ほどになっていた。
わたしが占いをする場合、だいたい「大器晩成」と出る。つまり、こういうことなのだ。(いや知らんけど)
今なら素直に黄色と青を混ぜられる
もし今、同じように「黄色と青で緑色をつくって塗ってみましょう」と言われたら、ずいぶん素直に行動に移せると思う。
さらに言うと、あの頃より、ずっと楽しく、その行為をできるとも思う。
あの頃は、やたらめったらに、色々なものにぶつかっていた。ものごとに疑問をもつことは良いことなのだが、肝心の頭がすごく硬かった。視野が狭かったのだ。
それで、何か気になるもの(理解できないもの)にぶつかった時、そこから何かの回答を導き出すまでに、ものすごく時間がかかった。
今も、ぶつかるにはぶつかる。ただ、以前よりは、柔らかく、受けられるようになった気がする。
多少、あの頃よりも「大人になった」のだろう。
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