コビット19シンドローム
あたしのアオハルは
突発的に起こる胃痙攣や過呼吸や過換気によって
食事や外出の自由が相当制限されていた。
加えて過保護すぎる親の拘束により
いやもう、ここ独裁国家ですかぁ?ってくらい
あたしには自由や娯楽がなかった。
それでもね…まーね…
心配した両親は完治を目指して病院を探してくれたのだけどね。
あちこち病院をたらい回しにされ、カネのかかる検査をし、結果「異常なし」。原因「ストレス」。
そっから、あたしの心療内科とのお付き合いは始まってるんだよね。
心療内科の担当の先生も今まで何人も変わっているのだけど、結局は「自分のメンタルのコントロール」の仕方を学ぶ…しかないよね。
あたしの場合、ストレスが積み重なると、肉体の某かが壊れたように、体が一気に氾濫を起こす。目眩、喘息、皮膚炎…等々。痛い、痒い、気持ち悪い…立ってられない…そしてバターンと倒れちゃう訳。
ただね、発症からもう30年くらいコレに付き合っているので、あーそろそろ来るなーみたいな予感があって、大事になる前に解決することが多くなってきた。
そして、ここ10年は、バンギャをやっていることで精神的な束縛から解放されていたらしく、「バッターン!!」といきなり倒れることはなくなった。
ライヴ通いに眉をひそめていた頭の堅い母も、あたしが元気になっていく姿を見て、ライヴに行くことに文句を言わなくなってきた。
しかしっ!!
ライヴに行かなくなって…はや1年。
未だに大手を振ってライヴ会場に行ける社会にはなっていない。むしろ収束が見えない。
それでも、あたしは、いつか…いつか…と。
自分だけでも感染せず、感染を拡げる側にならなければ…と。
くっそ真面目に、自粛を続け、ここ1年、病院以外の外出はまったくしていない。
食品の買い出しも最低限にしていた。
それでも仕事は接客販売業なので、マスクとシールド越しにお客様とお話はするけれど、お昼ごはんは、決められた枠の中で食べなければならず、お喋り禁止。売場の同僚との会話も最低限。懇親会なんて言語道断。
おまけに実家の両親や妹とも、電話やzoomでの接触だけ。結果…独り暮らしの蝶々さんは1年以上独りぼっちで食事をしているわけよ。
そうなのよっ
あたしはっ!!こんだけやってるのに、店(職場)には客が溢れているし、マスクもしないで騒ぐ客もいる。
それでも、あたし、ガマンした。
いつか、絶対に終わるってガマンした。
そんなことやってたら
店で夏の終わりの蝉ファイナルみたいになってぶっ倒れた。
店から救急車で病院送り。
あーぁ、やっちゃったな。
あと30分で閉店時間やったのに、耐えられんかった。
おまけに回復するのに時間かかったし、かなりのたうち回って、しんどかった。シネる痛みではないけど中途半端にツラくて、意識は飛ばないし、クスリも効かない…シナないのにシニたい…って思った。
いや、もーコレって
コビット19の弊害でしょ?
これ以上、自粛だの、なんだの決まり事が増えたら、あたしガチでクルってしまうと思うわぁ。
ねーもー、あたし、ライヴに行っても良くない?
危機意識の低いお客様を注意することもなく受け入れなきゃいけない接客業よりも
命懸けでコビット対策やって、観客にも徹底的に除菌を求めるライヴ会場の方が絶対に安全な気がする。
そりゃ、今までの汗みどろのライヴとは違うだろうけどさ…
このままじゃ、あたし、ほんとーに壊れるな…って思ってる。
こうゆう時、大好きな北出菜奈さんの歌をくちづさむ。
♪カミソリは痛い痛い痛いし
後処理めんどくさい
生きてる方がまだマシなの…ららら…♪
この歌、クスリも縄もけっこう苦しいし、
銃は手に入らないし、めんどくさいんだよな
それならば
♪生きてる方がまだマシなの…ららら♪
ってゆうメンヘラソング(ディスってる訳じゃなく賛辞。)
コビット19の間、何回コレを聞いて泣いたことか…
作者の菜奈ちゃんも、私達がツラい時にコレを聴いて欲しいと言ってる。
結局、あたしはいろんなアーティストさんの音楽によって、命をつないではいるけれど、
そんな大好きな人たちに、生で早く逢いたい!
あたしのコビット19シンドロームのクスリは
ライヴしかないっ!!
ほんとーに…
おわり
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