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カナダの医療崩壊とナースプラクティショナーのリーダーシップ

本日は大学院の授業のレクチャーに参加。
ナースプラクティショナー(NP)によるリーダーシップと題して、現在取ってるクラスのインストラクターである、経験豊富なNPから色々と学び、かなり刺激を受けた。

カナダはアメリカよりも20年ほど遅れているそう。
20年前にアメリカの大学院を出てNPになったこのインストラクターは、当時医者の指示なしで、麻薬も処方し、診断し、赤ちゃんを取り上げ、処置もやりと、かなり色々とやっていたそうだ。
それがお隣のカナダに来たら、NPはなにもできない。
医者達からの圧力で、NPはなかなか自律して動かせてもらえなかったそう。いまだに医者からの反対は多いらしい。
それでも最近はNPがクリニックを持ち、NPがチームリードとしてプライマリーケアを提供する、NP-led clinicが少しずつ増えてきた。
インストラクターはオンタリオで初めてできたNP led clinicの立ち上げに携わりケアを提供してきた。
ファミリードクターの多くはお金のことばかり考えていて、患者さん達のことを親身に考えていると思えないような言動もこれまでいくつもあったといっていた。
友人のファミリードクターもそんな感じだし、ファミリードクターへの不満はよくきくので、新しい話ではない。
僻地など医療が不足している地域にも医者はなかなか行きたがらないと。
それなのにNPが自律して診察したいというと反対するという、納得のいかない話。
インストラクターからの、カナダのこの医療崩壊においてNP達が重要な役割を担っていく、リーダーシップを発揮して動いていけば必ず結果は出るという、心強い言葉。
影響力を持つ政治家や州長に掛け合う機会を作っていくことも大切だと。

こういう素晴らしい人達がNPの先駆けになり、行政を変え、地域を変え、地域医療を改善していくんだなと、身をもって感じた一時間だった。


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