リーグワンで活躍する岸岡選手が今年も開催した『岸岡智樹のラグビー教室』。岸岡選手がこのラグビー教室を始めるきっかけとなった問題意識は「地域格差」だ。
自分で通学できる学区にラグビー部のある高校がない等、中学から高校に上がる段階でラグビーを続ける環境が減る地域がある。それらの地域のトップ選手は他地域の強豪校に進学することもあるが、ラグビーを辞めてしまう子どもも多い。
ラグビー教室のターゲットを小学4年生~中学生としたのは、どんな地域でもラグビーを続ける子どもたちを増やしたい想いからだった。
地域差は「日常への溶け込み具合」にある
都市部などラグビー人口が多い地域で開催した1年目に対して、今年は地方に足を延ばした。
「2年間では母数が多くない」と前置きしつつも実際に行って開催して感じたのは
ということだ。
その一方で、実際に地域に行って肌で感じる差は「日常への溶け込み具合」だった。
「日常への溶け込み具合」がラグビーを続ける、上手くなりたいと思う子どもたちの意欲に関わってくる。
地域によって差があっていい
岸岡選手は、ラグビーに向き合う姿勢や距離感に地域によって差があっていいとも考えている。かつ、地域による差の評価軸は1つじゃないとも考えている。
地方には種を蒔けば変わる土壌がある
2年目の今年は集客に都道府県ラグビー協会に働きかけた。実際に宣伝やバックアップ等の支援で動く協会があった一方で、都道府県の間に壁を感じることがあったという。
これはあくまでも組織の課題であり、その中で活動する個々の関係者が個人的にサポートしてくれることもあった。また、都市部とは違って地方だからこその良い特性があることも分かった。
すでに来年に向けて、地方への働きかけ方が見えてきている。
2年かかって地域格差のスタートラインに立った
実際に見て肌で感じた話をする岸岡選手だが、今の自分の状態を「歯がゆい」と表現する。
確かに情報だけで想像できるが、想像だけでは歯がゆさは生まれない。
2年間地域に行って子どもたちやコーチたちと触れたからこそ感じる気持ちなのではないだろうか。
2年かけてスタートラインに立った岸岡選手の次の挑戦が楽しみだ。
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