現役リーグワン選手が全国各地でラグビー教室を自ら主宰する「岸岡智樹のラグビー教室」。
開催前インタビューから半年が経ち、2年目の挑戦を終えた岸岡選手とオンラインで対面した。リーグワン開始まで1カ月強に迫りチーム活動で多忙を極める時期だが、インタビューでお会いした岸岡選手の表情は明るく穏やかだ。
まずは率直に感想を聞かせてもらった。
1年目からの一番大きな変化点は合宿形式の「サマーキャンプ」を実施したことだ。一泊二日で集合から解散まで24時間、セッション(練習)2回と講義2回、さらには食事時など生活の中でもラグビー選手が身近にいる濃厚な時間を作った。
「日々の積み重ね」というプレゼント
合宿形式にしたことで、半日間のラグビー教室とどう違ったと感じているのか。
セッションは1日目と2日目の2回に分けて行う。どちらもパススキルを重視するメニューであるため、2日目の最初に「1日目にできたことは2日目でできて当たり前」と伝える。その言葉に応える参加者に驚いた。
それは岸岡選手がコーチとして見ているからだけではなく、参加者である子どもたちにも伝っている。
二日間をトップレベルの選手と過ごした経験は、単なるラグビースキルにとどまらず、これから成長を続けるための「日々の積み重ね」という大きなプレゼントとなった。
問いかけて深めるためのきっかけづくり
ラグビー教室のセッションでは、ラグビーの基礎基本である「キャッチ」「パス」を徹底した。
参加者はクラブや部活で既にラグビーをしているため、ラグビーボールを投げる基本動作は習得済。その子どもたちに何を伝えるのか。
一泊二日の合宿形式だからこそできる繰り返し練習。さらに2日目の朝には講義②で1日目のセッション①のビデオを見ながらを講義②でディスカッションしたうえで、基本に加え「試合で精度高く使うこと」を考えたセッション②に臨む。
岸岡選手が所属するトップレベルのチームはアナリストがいて撮影されチェックすることを日常的にやっている。高度なことはできなくても、大人がスマホで撮影して子どもが見るだけでも成長につながる体験を入れた。
達成度80%、満足度120% 差は伸びしろ
ラグビー教室開始前、サマーキャンプをするきっかけをこう話していた。
ここまで話を聞いて、2年目を始める前に岸岡選手自身が「挑戦したい」と考えていたことを実行できたサマーキャンプだったように感じた。
2022年版ラグビー教室を「達成度80%、満足度120%」と評価する。高くて充実した評価と思える点数だが、その結果を冷静にとらえている。
ラグビー選手・岸岡智樹がラグビー教室で得たもの
インタビューの最後に、「ラグビー教室から岸岡選手に返ってきたもの」を聞いた。最初の一言は「めちゃめちゃ大きいです」だった。
岸岡智樹のラグビー教室から飛躍する岸岡選手の挑戦は続く。
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