木村貴大と藤田慶和の夢へのトライ ラグビー講演会
豊田自動織機からニュージーランド🇳🇿に挑戦中の木村貴大選手と、パナソニックワイルドナイツかつ7人制日本代表の藤田慶和選手のラグビー講演会。
東福岡高校の同級生の二人は息がピッタリ。お二人の熱い想いいっぱいの講演会でした。
講演会が2時間、アフタートークが1時間半であっても、話は尽きませんが、印象に残ったことをまとめました。
勇気を出して行動すること
木村選手は、東福岡高校で三連覇時の主将・FLとして、鳴り物入り(と想像)で入った筑波大学。ですが、1,2年生の時は全く試合に出られませんでした。というのも、173.5cmという国内でもFLとしてはかなり小さい木村選手。「小さくても努力すればできる」ということを見せたかったのでこだわりがありました。
監督にSHへの転向を打診されたときは相当に迷い、藤田選手にも相談。最終的は「ラグビーをやりたい」「試合に出たい」からSHへの転向を決意します。
さらに苦難は続きます。日本にはSHのスキルに特化して指導できる指導者がほとんどいません。大学生になってから転向した木村選手にとっては、すぐにうまくなりたいが教えてくれる人がいない、というつらい環境でした。そこで、日本トップレベルのSHだった後藤氏に自分から連絡を取って教えを乞うたり、矢富選手には自分のプレービデオを送ってアドバイスをもらおうとお願いしたりと、自分から行動して、さらに努力を続けました。
そして、ついに関東大学対抗戦に出場。さらにはトップリーグ豊田自動織機シャトルズのSHのポジションを勝ち取りました。
自分から勇気を出して行動すれば、世界が変わる
ということを教えてくれました。
一日一生
一日を一生だと思って、精いっぱい生きること。藤田選手が好きな言葉の一つ。
最年少日本代表キャップ保持者、早稲田大学でも中心的に活躍し、早くから期待されていた藤田選手。藤田選手には、大学時代のケガ明けのAUS/NZL遠征、ワールドカップ2015大会などでの苦い経験と、それでも立ち上がってくる強さの話を伺いました
一番印象に残るのは、2016年リオ五輪7人制ラグビーの話。
選出される登録選手は12名+リザーブ2名。それまでの7人制の大会では中心的に活躍してきた藤田選手は、自分でも「段階的に調整を上げていけば、五輪で十分にできる」と自分なりに計算して合宿の準備を進めていました。
登録選手12名に入りましたが、大会直前に、同じ合宿で最初から全力で取り組んだ選手との交代を告げられます。その日からリザーブ(準備)選手となりました。
リオでは選手村には入れない、練習も大会用に準備された練習会場には入れないという恵まれない環境中でも、同じ状況の松井選手と砂浜ダッシュ、自重でウェイトトレーニングを続けました。選べれなくても、いつ呼ばれてもいいように最高の準備をされていました。
そして、東京五輪に向けては、「一日一生」で取り組まれています。
先を見過ぎず、毎日をしっかりやって大きな目標に到達する
当たり前だけど難しいこと、それでもやり続けることで先が見えることを教えていただきました。
2人の夢
東福岡高校で初めて出会ってから、同じチームだったり違うチームだったりしながらも、お互いに励ましあい刺激しあって成長されてきた二人。
2人の目標は「ラグビーワールドカップ2023フランス大会 で一緒にプレーをすること」です。
そのために、木村選手は、安定した環境を捨てニュージーランドで一段上に上がるための武者修行を、藤田選手は7人制ラグビーのトッププレイヤーを目指して合宿と練習を、と努力を続けられています。
ラグビー講演会を終えて
正直に言うと、行く前は「キラキラでイケイケのお二人が、キラキラな話をするんだろうな」と翳りのないまぶしさ☆を想像し、パワーを分けてもらおうと思っていました。
東福岡高校で3連覇をしたのに、大学では全く試合に出られず、自分の本意ではないポジション変更をして、何とか試合に出た木村選手。リオ五輪では登録外で、それでもリオに行って練習を続けた藤田選手。
こんなに辛い話・挫折したカッコ悪い話を、まっすぐに前を向いて話すことができるんだろう・・・
きっと、それは自分が努力し、勇気を出して行動してきたから、自分がやってきたことが自分の環境・世界を変えた、という自分への自信・信頼感なんだろう と思いました。
そして、さらには、自分の話を聴いて、一人でも前を向いて歩く人を増やしたい、という二人の熱く優しく強い思いが伝わってきました。
勇気を出して行動する。
自分が行動したら、変わっていく。
努力は自分を裏切らない。
かなえたい夢がなくても、毎日を楽しく生きる、充実させるために、自分ができることがある。元気と勇気をたくさんいただきました。
また、今日から頑張れそうです。
木村選手、藤田選手、スタッフの皆さま
ありがとうございました。
(おまけ)写真集
スライドも、観客を楽しませるいろんな工夫がありました。こちらは、ちょっと面白顔の「休憩」スライド。
お忙しい中、参加者全員にサイン入り色紙(裏に番号入り)のプレゼントがありました。かけがえのない宝物になります。
お二人の東福岡時代からのジャージが展示。今では体が大きい藤田選手も、高校時代のジャージは細い!!
アフタートークのつまみは、お二人の母校のある福岡のお土産 「博多通りもん」「めんべい」でした。このイベントらしいお心遣いに、一層テンションがあがりました。