【RWC2023】注目選手 プロップ(PR)編
気は優しくて力持ち。スクラムの最前線で体を張って相手を押し込むため、スクラムへの想いは誰よりも強いプロップです。
プロップ(PR)とは
略称:PR、背番号:左プロップ 1番/右プロップ 3番
スクラムの最前列で前から敵が押してくる力を支え、後ろから味方が押してくる力をしっかり相手に伝える役。代表クラスでは体重は120kgを超えるのは当たり前で最重量級の選手が多い。こんなに力がかかる辛いポジションを引き受けるプロップは優しい縁の下の力持ちで「結婚したい男No.1ポジション」と言われます。
1番と3番はスクラムを組んだ時に、片側だけ相手に押されるかか、両側から相手に押されるかが異なります。1番は片側だけなので「ルースヘッドプロップ(Loose head prop)」、3番は両側から相手に押されるので「タイトヘッドプロップ(Tight head porp)」と呼ばれます。
注目選手① 稲垣啓太選手(日本)
日本国内では不動のNo.1。
2013年から2022-23年まで9年連続リーグワン(前身はトップリーグ)でベストフィフティーン。それは規定試合数に常に出場しているということでもあり、安定したプレーをし続けられることを意味しています。日本代表チームトップレベルの運動量で1試合当たりのタックル数もチームトップレベル。
前回大会では「笑わない男」とメディアにも取り上げられ人気者に。貴社から「発言を編集しないで記事にできる」と称賛される論理的で的確にチームをとらえたコメントはまさに賢者。
ワールドカップで50キャップ達成。
おめでとうございます。
注目選手② エリス・ゲンジ選手(イングランド)
イングランド一列目の要であるとともに、攻撃を仕掛けるゲンジ選手。時にはハーフライン付近でボールを受け取って、バックス並みのスピードで相手を振り切るトライを見せることもあります。代表選でリザーブスタートが多いのは、後半の相手の体力が落ちてきたところに畳みかける戦術かと思うほど、爆発的なパワーを見せてくれます。
注目選手③ タニエラ・トゥポウ選手(オーストラリア)
トンガ出身のオーストラリア代表。135kgの巨体はスクラムで押され負けない力強さはもちろん、ボールを持てばタックルを押し倒し、自ら走ってトライをとります。巨体が相手のタックルを押し倒しながら走る姿は愛称どおり「トンガン・ソー(トンガの雷神)」。
その他の注目選手
日本代表では、右プロップ具智元選手は父親がラグビー韓国代表PRであるサラブレッド。愛くるしい笑顔からは想像できないパワープレーで相手を圧倒します。スクラムで相手に押し勝った時の雄たけびに注目。
世界的には、開催国フランスで「シザーハンズ(神の手)」と異名がついたほどのスキルの高さを持つシリル・バイユ選手、3大会連続で南アフリカのスクラムを支えるタイトヘッドプロップフランス・マルハーバ選手、アイルランド代表タイグ・ファーロング選手など。強くて上手くて速いプロップが目白押しです。