How to #ラグビーを止めるな2020 (選手編)
メディアでも多く取り上げられ、注目されている #ラグビーを止めるな2020 。この記事では、「選手編」と題して、プレーを見せる側の方を対象に、感想やよりよくなりそうなアイデアをお伝えするものです。参考になれば幸いです。
#ラグビーを止めるな2020 とは
すでにご承知かと思いますが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、春~夏の大会がなくなった、高校3年生ラグビー選手のリクルータとの接点のために始まった企画です。詳細は以下をご参照ください。
#ラグビーを止めるな2020 <公式>やり方ガイド
日本最大級のラグビー情報サイト「ラグビーリパブリック」さんより。
①高校3年生のプレー動画集を作成する。
②「#ラグビーを止めるな2020」をつけてTwitter上にその動画をアップする。
③ このプロジェクトの理念に賛同する現役選手、大学関係者、メディア(ジャーナリスト、ライター他)がその動画をリツイートする(すでに廣瀬俊朗さんをはじめ、多くの現役選手も賛同している)。
選手(プレーを見せる側)がやるのは上記①②のみ。
簡単だからこそ気持ちがあれば始められます。ですが、簡単だからこそ、「差が付くポイント」があります。
「大学ラグビー部が欲しいと思う人材」を大学のリクルータや監督に見てもらい・連絡をしてもらうために、より「効率的に」「効果的に」伝える方法を考えてみました。
<一番大切なこと>一歩踏み出す(その応援のためのnoteです)
あまたのラグビー選手の中で「頑張っていれば、いつか誰かが見つけてくれる」という夢のような話は、(皆無とはいいませんが)ありません。頑張っているのは選手ならみな同じ、その中で夢をかなえるにはどうしたらいいか。
月並みですが「踏み出さないと始まらない」
踏み出そうとしている選手はたくさんいると思っています。でも躊躇している人、「うまくいかなかったらどうしよう」「逆に変に思われたらどうしよう」と悩んでいる人もたくさんいるのでは、と思っています。
踏み出そう、と思ってる気持ちを後押ししたいと思い、このnoteを作成しました。
動画編集のコツ
①自分がどこにいるのか?は明らかにする
動画は試合の風景なので、プレー動画を見ていると、注目する人がどこにいるかわからない場合があります。せっかくなので自分を見てもらうために、動画の最初の数秒でも、自分にマークをつけるなどして、自分の位置がわかるようにしましょう。
②動画にプロフィールを入れる
Twitterは文章にプロフィールが入れられますが、今後動画だけがUPされるなど、動画だけが見られることを予想して、動画の中にプロフィールを入れるといいでしょう。最初の数秒に文字でプロフィールを記載したテキストを1つはさみます。内容はTwitterの文字で書くプロフィールと同じことを書くだけでも十分と思います。
③自分の強みとリンクした動画を選ぶ
プロフィールでは「タックルが得意」と書いていて、動画が走っている場面だと、いくら俊足でも、「タックル」を意識して動画を見た人は、違和感を覚えます。自分が一番見てほしいプレーの動画を選びましょう。
複数プレーを見せたい場合は、2回投稿してもいいでしょう。
④動画編集プロのテクニック(リンク)
#ラグビーを止めるな2020 の動画編集をお手伝いくださっている TAMAKERIMAN さん。動画編集のコツの記事を多く載せています。ツールは個人で持っているものが違うでしょうが、「カラーで目立たせる」「トラッキングする」など役立ちそうなポイントが多く紹介されています。
文章(プロフィール)のコツ
Twitterは140文字。動画を入れるとおおよそ120文字くらいになります。そこで「見てもらう」「声をかけてもらう」ためには、読み手視点に立ったコメントが必要です。じゃぁ、「読み手視点」ってなんなのか? 私なりにのコツを紹介します。
①必要事項は端的に書く
一番最初に認知するための基本情報は必ず書きましょう。名前は個人情報なので学校から止められる場合があるかもしれません。その場合でも、相手が連絡したいと思ったときに「呼びかけられるような名前」を書きましょう。
・名前、または呼び名
・学校名+学年、または所属チーム名
★ラグビーでメジャーではない学校の場合、都道府県名もあるとよい
・ポジション
・身長
・体重
②ハッシュタグは正しく
#ラグビーを止めるな2020 のハッシュタグは、一見簡単なようで、全角と半角が混じりやすい「記号」「カタカナ」「数字」が入っています。全角半角でも間違えると検索するときに引っかからない場合があるので、注意してください。
③強みは具体的に伝える(相手がイメージし期待できる言葉を使う)
単に「体力あります」では、相手はその選手が活躍できる姿を思い浮かべることはできません。自分が「どんなシーンで」「どんなプレーが」できるのか、を簡単でも伝えられると、読み手が自分のチームに入れた場合のイメージを想像できます。
× パワーには自信があります。
〇 得意なプレーはスクラムです。スクラムで接戦になっても耐える下半身を強化しています。
このほかにも、ランなど数値で伝えられる(50m x.x秒です)のも効果的です。
④<上級編>自分の意志を伝える
せっかく見てもらうなら、自分の希望を書きましょう。
もちろん自分が知らない大学やチームから声がかかることもあり、想像しなかったような出会いがあるのが、この活動のメリットです。
とはいえ、自分が「やりたいこと」を伝えることで、自分の希望にマッチした相手に引っかかりやすいです。逆に言えば、自分に希望や制約がある場合に、沿わないチームとのやり取りは、相手(大学・チーム)にとっても時間のロスなので、先に希望書くのも親切です。
・関東圏の大学で、プレーをしたいです。
・スクラムでの強さが売りなので、FW戦を徹底的に鍛えてくれるチームで自分を成長させチームに貢献したいです。
例えば上記の場合は、FWを強化したい大学は注目してくれるでしょうし、関西圏の大学からはオファーは来ないでしょう。
⑤<上級編>動画を見て相手にどうしてほしいのかを伝える
動画を見て「おっ」と思ったら、どうしてほしいのか、TwittterでDMが欲しいのか、学校に連絡してほしいのか。ただ見てほしいだけなのか。
#ラグビーを止めるな2020 では、次のアクションの規定がありません。そのため、次の行動が読み手にゆだねられます。「いい選手だな」「こいつ面白いな」と思ったらすぐに次の行動ができるように誘導することで、相手がスムーズに行動を移すことができます。
⑥アピールのテクニック(リンク)
元・ラグビー日本代表畠山選手が、ラグビー選手ならではのアピールの仕方を話しています。
https://www.instagram.com/tv/CAeXVeWpkbG/?igshid=1w52i7qww760z
【畠山さんアドバイス例】
・ポジションは特化する(ユーティリティは不要)
・強みを短い言葉でアピールする
・素材(足が速い、デカい等)はアピールする(素材は後からつけられない)
Twitter以外でさらにアピールする
せっかく動画を取って、プロフィールを作成してTwitterにUPしたのですから、たくさんの中に埋もれないようにリクルータや監督に見てもらうことができる工夫をしましょう。
①まとめサイトに依頼する
この活動に賛同、共感した方が、まとめサイトを作っています。Twitterから勝手にリンクしてくださるサイトもありますが、自分から管理する方に連絡することで、サイトに掲載してもらいます。
まとめサイトのメリットは「見やすい」こと。Twitterだと見る側が1件ずつ探す必要があり煩雑です。忙しい読み手は見やすいサイトがあれば、そちらから見るでしょう。
②見てほしい人、団体に送る
すでに意中の監督、コーチや団体(大学やチーム)が決まっているのであれば、直接送ることも効果的です。もちろんTwitterと併用することも可能です。各チームは公式サイトがあり、連絡先が記載または連絡フォームがあります。
③Twitter以外の媒体でも発信
自分が他にSNSやブログなどのメディアを持っていたらUPする。友達や先生、学校でサイトを持っていたら宣伝してもらう。その他のメディアをうまく使って、いろんな方法で拡散しましょう。
時間は有限
高校3年生は、とにかく「早く」。発起人の野澤さんも話しています。
高校ラグビーは「関東」「関西」「九州」に強豪の9割がいる。そのため、それ以外の地域にリクルータが行くのはリスクである。事前に映像があれば見に行きやすくなる。事前に上がっていてほしい。大会前に重要になる。
高校ラガーマンの聖地「花園」の冬の大会があるとして、地区予選はおおよそ9月くらいから開始します。遅くとも、9月より前にリクルータの目に留まっておく必要があります。さらにラグビーに特化して言えば、夏は菅平などで高校・大学・トップチームなどが集中して合宿を行うため、リクルータが見学・調査に行きやすい機会です。とすると7月には動画をUPしてみてもらいたいですね。
「急ぐとうまく編集できない」のであれば、一度上げてみる。そして編集がうまくできたらもう一度上げると、繰り返しタイムラインに上がるので、目にも止まります。
「応援したい人」に頼ろう
ボランティアで動画編集をする方や、まとめサイトを作った方がいるように、「応援したい人」は、きっとたくさんいます。私もその一人です。私はこのnoteを通じて、活動を知ってもらおうと記事を書いています。
#スポーツを止めるな2020 で野澤さんもこう言っています。
Twitterには「見たい人」「見られたい人」のほかに「応援したい人」がいる。この人たちがラグビー界はあったかかった。頼んでないのにまとめサイトを作ってくれている人とか。
最初のうちは、日本代表にもコメントしてねとかリツイートしてねとお願いしたが、途中から見返りなく入ってくれてきてくれた。
社会では大きな何かをするのに一人ではやりません(できません)。得意な人や応援してくれる人を巻き込みながら物事を進めます。
「応援したい人」はTwitter上にもいるし、きっとあなたの周りにもいます。動画編集が苦手なら、動画編集をやってくれる人に相談する。宣伝してほしいなら、宣伝をお願いする。
応援したい人を巻き込んでください。自分ではできないこと、自分よりももっとうまくやってくれる人がいます。
(個人的な感想)「応援したい人」を巻き込むコツ
自分のことに他人の時間を使うのは… と遠慮しているのかもしれません。「応援したい人」の私が個人的に思うのは、以下の3つです。
・何かを「やる」と公言している人はよっぽど「応援したい人」なので遠慮は不要
・できるだけ意に沿いたいので、依頼が具体的だと助かる(助かる、であってMustではない)
・今日の明日だと時間がとれかもしれないので、時間の余裕はあるとうれしい(時間がある方が、より期待に応えられるので嬉しい)
あとは、一般的に誰かに何かをやってもらった時と同じ、大切なのは「ありがとう」を伝えることだと思います。
(個人的な感想)道はこれだけじゃない
本当に行きたい大学があるのなら、大学のラグビー部に直接コンタクトを取るのも方法です。#ラグビーを止めるな2020 は大学のリクルータの声から生まれたように、大学側も情報を欲しています。
大学ラグビー部は、公式サイトを持っているところが多く、公式サイトに連絡先が書いてあります。せっかく動画をつくったら希望する大学に送ってみるのもいいでしょう。
また、入試で合格するのも方法です。大学ラグビー部は、トップリーグや社会人と違って、「大学に在校している」が入部条件です。入試まであと半年以上あります。実際に、一般入学からトップリーグに入団した選手もたくさんいます。
なお、ラグビー日本代表WTB福岡堅樹選手も一般入試(後期)で筑波大学に入学、大学でプレーをしつつ、ラグビー日本代表にも選出されました。福岡選手の場合は、医学部を目指すという道ではありましたが、結果として自らラグビーができる大学を選択されました。
自分で夢をつかんでほしい
ヒト・コミュニケーションズサンウルブズ2020に参加っした木村貴大選手は、自分の夢をかなえるために行動をしました。
その1つが、スーパーラグビー2020 ヒト・コミュニケーションズサンウルブズへの入団。サンウルブズ集合時には練習生として参加していましたが、練習でのプレーのアピール、練習内外でのリーダーシップの発揮が認められ、サンウルブズの試合出場の切符をつかみました。
みんなが等しく「流れに乗っていれば見てもらえる」時代でないからこそ、自分が少し動くだけで差が付きます。その差で世界が変わります。
少しだけ勇気を出して、動いてみよう
応援は、自分で動く人についてきます
(参考)#ラグビーを止めるな2020 ビジネスモデルキャンバス(選手⇒リクルータ編)
「大学ラグビー部が欲しいと思う人材」を売り込むビジネスモデルキャンバス(ビジネスモデルキャンバスは、こちらを参照)。
情報が選手から顧客への一方向発信で、顧客からの連絡を待つしかないモデルになっています。そのため「①どうしたら連絡をもらうことができるか ⇒ ②どうしたら興味をもって見てもらえるか」が重要になると考えました。
サポートはラグビー関係のクラウドファウンディングや寄付に充てます(例:ブラインドラグビーのイングランド遠征)。「いいな」と思ったら、サポートをお願いいたします。