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無性に通訳仕事がしたい!

アーティストの取材通訳から遠ざかって数年。どうしたわけか、最近、”無性に通訳仕事したい”病に罹っています(笑)。

もともと1年足らずコロラドの片田舎で生活して、すっかり日本語を忘れて帰国した程度のポンコツなバイリンガルですので、同時通訳なんちゅー高等なテクは持ち合わせていません。

しかーし、数多のミュージシャン、エンジニア、プロデューサーたちの取材を通して、四半世紀ほど逐次通訳テクは磨いたので、それなりの仕事はできます(たぶん)。

最近の”本当に英語を話せるのか?"レベルの通訳さんの仕事を翻訳したことが刺激になったのかもしれません。鈍っている英日の切り替えスイッチに油を差したい気持ちがムクムクと湧き上がっているのです。

数日前に、ロンドンから一時帰国している友人と、半日楽しくおしゃべりしながら遊んだのですが、彼女は人生の半分をロンドンで暮らしているにもかかわらず、「最近もっと本を読まないとダメだと思っている」と言っていました。

曰く「知っているボキャブラリーで説明してしまうので、なかなか言葉が増えない」と。

そうなんですよね。単語そのものを知らなくても「これこれこういうもので」と説明すると、相手が「ああ、それ、〇〇ね」と適切な単語を出してくれることがよくあります。それに胡座をかいてしまうと語彙が増えないという悪循環に陥るわけですわ。

それに、同じ単語を何度も繰り返し辞書で調べることで、何とか脳内に定着できるので、この「繰り返し」が本当に重要になってくるし、意識してそうしないと定着しないんですよ。

加えて、通訳というのは、対象となるジャンルで頻出する単語を事前に調べて、意味や用法を把握してから行わなくてはならない仕事です。通訳現場で「知らない」は通用しませんので。

ところが、音楽業界で取材通訳をしていた頃、こんなふうに"通訳仕事をする上で必要な準備"について考えたことは一度もありませんでした。

音楽と楽器に関する情報を相手から引き出す取材ゆえ、背景の情報は事前に調べてきっちり把握はするのですが、現場でのやり取りはまさしくライブ感覚。

取材対象はステージに立つのが仕事の人なので、彼らはこちらの言葉の感性をキャッチしつつ、自分の感性で言葉を放つという、会議通訳などとは全く違う状況が展開されていました。

そんな状況下でお気楽極楽な通訳仕事をしていたせいで、言葉選びはほぼほぼ感覚頼り。どうしてその言葉を選んだのかなど、考えることすらなかったわけです。

ところが、音楽業界以外の翻訳仕事をするようになって、翻訳の細かい部分まで意識が向かうようになると、言葉の意味や使い方という点が気になり始め、ズブズブと翻訳沼にハマってきたわけです。

そして今、その視点を持てた自分にどんな通訳ができるのかにヒジョーに興味があります。だからムショーに通訳仕事がしたい!(笑)

そんなこんなで、これからは通訳仕事も増やしていこうと、ワクワクしながらその手段を探っております。うふふ、楽しみだ♪

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