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会社のビジョンを定めるということ

会社設立に関するnote記事を書き始めてから、気がついたら1年間が経っていました。正直、とてもあっという間だった気もするし、長かった気もします。そんなわけで弊社ANKR DESIGNのビジョンを作ってみました。

私の中で会社を立ち上げたときに考えて居たことでもあるのだけど、最初の1年間は、会社の方向性を特に定めず、眼の前のプロジェクトに全力で取り組もうと考えていました。

しかし実のところ、残念ながら上記は言い訳であって、一緒に会社をやっている人たちからは、さっさとビジョンとか会社の方向性を定めてくださいと何度も何度もせっつかれていたのです。

例えばこんな感じである。

「なにも定まってないのに他人巻き込むのは、ちょっと無責任かなと思う。友達間なら"空気読んで動く"が通用しても、もっと遠い他人を巻き込むならそういうわけにはいかないし…。」
「デザイン会社してんのに、自分の会社のデザイン出来てないとかナシだと思います」

などなど。上げれば枚挙にいとまがないし、このようなことをストレートに言ってくれる人と一緒に仕事ができている私は大変幸せだなと思う。と同時に、さっさとなんとかしなければと焦るわけです。


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弊社ANKR DESIGNで、いわゆる補助金と呼ばれるものを申し込もうかと思っています。補助金には様々なものがあるのだけれど、多くの補助金を申し込む際には事業計画書と呼ばれるものが必要です。しかし実は大変恥ずかしいことに、弊社はこれまで事業計画書すら作って来なかったのです。

そこで事業計画書を作成すべく事業計画書の作り方のような本を何冊か買ってみたところ、どの本にも共通して書いてあることがある。

会社のビジョンを定めましょう

なんと恐ろしいことに、どの本を読んでも同じことが書いてあるのです。事業コンセプトを決めてからビジョンを考えましょうと書いてある本もあれば、ビジョンを考えてから事業コンセプトに落とし込みましょうと書いてある本もあります。これらはどちらが先というよりも、両輪で作って行くものなのだろうなとは思うのですが、いずれにしても作る必要がありそうです。


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世の中の会社のビジョンをいくつか調べてみると会社ごとに様々に定められており眺めてみると結構面白い。強引に分類するならばいくつかの種類に別れており、下記のような2x2でマッピングできるような気がました。

例えばですが、有名企業のビジョンを分類するとこんな感じでしょうか。

社会-価値型

世界中の全てのアスリートにインスピレーションとイノベーションをもたらすこと(Nike)
日本を、元気に。世界を、元気に。(楽天)
デザインの力を証明する(グッドパッチ)

社会-手段型

情報技術で人々の生活と社会をアップデートする。(Yahoo)
テクノロジーを介して何百万人もの人の生活を変える(apple)
番組やサービスで情報を伝え、教育し、楽しませ、人々の生活を豊かに。(BBC)

自社-価値型

よりオープンに繋がれた世界をつくり、シェアすることで、人々に力を与えること(facebook)
全ての人のプライベートドライバー。(Uber)
Airbnbは、世界中のユニークで感動的なスペースを提供するホストと本物の経験を探す旅行者をつなぐ。(AirBnb)

自社-手段姿

未来を発明する会社へ。(博報堂)
世界中のお客さま、社会から支持され、 必要とされる会社へ(資生堂)
アジア50億人の心を動かす企業へ(イオンモール)


分類は結構適当なので、もっと良い分類方法があるかもしれない(というかもっと良い分類方法を思いついた人はぜひ教えて欲しい)。とはいえ、このようにして分類してみると、会社のビジョンを定めるにあたり、自分がフォーカスしたい部分はどこかなと考えるヒントになる気がします。


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さて、問題はここからです。ビジョンを分類してみたのだけど、そもそも弊社でビジョンを定めるとき、どの分類に当てはまるビジョンを定めるべきなのでしょうか。

上記を考えるとき、そもそもビジョンは誰のためのものなのか。例えば社内向けのものなのか、社外向けのものなのか。大手企業、あるいはそこまで行かずともそれなりの規模の企業の場合はビジョンはおそらく、社外向けであると同時に社内向けでもあり、ある意味ではcredo的な意味合いもあるはずです。

ところが弊社のような企業の場合、社内向けのコミュニケーションは様々な方法があり、ビジョンに頼る必要はない。そう考えると、社外に対して自分たちの価値あるいは提供するソリューションの内容を示すものが良いのかもしれません。

などと、ビジョンとはなにかについて、考えたことを少し書いてみました。

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