ヌカヅケ小説 ヌカヅケのヒッ! NO.5
容器の中には『菌』の焼き印が押されたくったりとした五本のヌカヅケのキュウリが入っていた。
印がなければ偽造ヌカヅケと間違えそうな代物だ。
発酵が進みやすい時期であるのに,トコ上げが遅かったのだ。
仕事に不慣れな新人のヌカドコ員の仕業に違いない。
配付されたキュウリを一本手に取って、贅沢にも先っちょをかじった。
早いとこ使ってしまわないとすぐに消費期限がやってくるヌカヅケの味がした。
わたしはこの夏手に入れたいと考えていた物をあれこれ思い浮かべた。
いらっしゃいませ。 いただいたサポートは多圭智みき変態ワールド妄想に使わせていただきます。