2022 My WILL - PX (Personal Transformation: パーソナルトランスフォーメーション) 支援
2021年、ファンリーシュで私が仲間と取り組んだのが「PX (Personal Transformation パーソナルトランスフォーメーション)」というプログラム立ち上げだった。今まで組織の成長を牽引してきたミドル・シニア層(厳密な年齢で区切るわけではないが、40代中盤から50代後半ぐらいをイメージ)の方々が、『自分の強みや個性を最大限に活かして、より豊かな人生を送るために組織内外で主体的なキャリアを描く。個人の成長とキャリア実現を支援をする』という内容。
本格的な展開の前に、複数の企業から参加者を募って3カ月間にわたってパイロットプログラムを実施したところ好評だったので、今後に向けてメモを書いておきたい。
2022年の私のWILL(意思・意図、自分が自然と情熱とエネルギーが湧いてくること)は、「このPXプログラムを必要としている人に体験してもらい、一人でも多く支援する」こと。
このPXプログラムについては、ファンリーシュ代表 志水静香氏が詳細に記載してくれているので、先に紹介したい。
・なぜ、ミドル・シニア層に注目したのか?
・変革の最初は「Being(自分の価値観や信念、自分がやりたい目的)を知ることから始まる
私のnoteでは、このPXプログラムを立ち上げるに至った想いや志、パイロットプログラムを実施してみた感想など、私の視点で書いてみたい。
(Why) PXプログラム立ち上げのきっかけ
ファンリーシュでは、いつも「VISION x WILL」を元に事業化していく。2021年1月、ファンリーシュ仲間で集まり「2021年にファンリーシュで実現したいアイディア」をみんなで出した時に出てきたアイディアが、この「ミドル・シニア人材向けPX(パーソナルトランスフォーメーション)」だった。そこには、ファンリーシュメンバーの以下のような想いがある。
・企業は終身雇用や年功序列から脱却し「社員一人ひとりのキャリア自律」を支援することが求められてきている。
・社会や個人の働き方も変化し(人生100年時代、変化のスピードが早く、何度でも学び直しキャリアを作る)若手20代を中心に、プロボノや複業もキャリア開発の一つになってきている。
・人生100年時代のキャリア開発では、1社の企業内だけ行っている「年齢別キャリア教育」だけでは経験できない「越境学習体験」を通して、「変わるべき」という危機感からではなく、「変わりたい」「変われる」という自信を持つことが大切ではないか。
(Who) ミドル・シニア層の人たちの、組織を超えたIKIGAI発見・キャリア自律支援
ファンリーシュでは、私も含めて、企業内で人事や人材・組織開発、に携わっているメンバーも多い。その私たちが、普段、企業内で感じる課題は以下のようなものであり、キャリア教育など取り組んでいるが、事業変化のスピードに追い付かないこともある。
・ミドル・シニア層は今まで「会社や所属組織が期待することを自分のゴールとして成長してきた人が多い」ので、キャリア自律の変革、と言われても何からスタートしてよいか分からない人が多い。
・ミドル・シニア層が、所属組織に依存することなく、イキイキと働き続けたら、続く若手世代が「人生100年時代のキャリア」に希望を持つことができる。
(What) Being(自分の価値観や信念、強み、自分がやりたい目的)を知る
PXプログラム構想の基盤は「越境学習体験」であり、ファンリーシュ協業パートナー企業や講師による「ワークショップ」と、個人の行動支援をするコーチ、参加者同士のコミュニティで成り立っている。
PXプログラムの軸となるのは「所属する会社や組織の期待値ではなく、在りのままの自分=Being(自分の価値観や信念、自分がやりたい目的)を知る」こと。
パートナー企業である株式会社フィラメント(新規事業創出のための閃きと行動を引き出す伴走型アイディエーションファーム)の新規事業創出アイディアから生まれた『面白がり力』『オポチュニティ・ファインダー』というワークショップは「仲間とワクワク・ワイワイ議論しながら自分の視野・視座・視点を広げたり、今までのキャリアを棚卸したりする」構成になっていて、過去の自分の成功体験に捉われてしまいがちなミドル・シニア層の人たちが「新しい視点で未来の自分のキャリア」を自由に発想するのに最適な内容となっている。
『リーダーシップ』のワークショップでは、テーマを「自分と向き合う、他者を理解する、一歩踏み出して行動する」として、特に『セルフ・リーダーシップ』『オーセンティック・リーダーシップ』に重点を置いて、自分自身を探求してもらう。
(How) パーソナルコーチング
ワークショップと並行して、PXプログラムでは「パーソナルコーチング」を取り入れてみた。コーチは、皆、事業会社やプロフェショナルコーチとして活躍する人たちで、各人の知見をもとに「ミドル・シニア層の人たちのPX(パーソナルトランスフォーメーション)支援のため、企業視点ではなく個人に寄り添う最適なコーチングスタイルを模索しよう」と、試行錯誤しながら進めた。PXプログラムで、キャリアカウンセリングではなくコーチングにしたのは、参加者のWILLを引き出し、内面の変化を汲み取り、行動変容に結び付けるため。
PXプログラム参加者はコーチング初体験者ばかり。初回に「コーチングとは何か?コーチングではテーマもゴール設定も自分自身にある」というところからスタートして「自分のPX(パーソナルトランスフォーメーション)とは何か、何を実現したいのか?」という点を、それぞれのペースで、コーチは常に個人に寄り添うコーチングスタイルで支援した。
PXパイロットプログラム参加者からは、プログラム終了後に「コーチング体験は初めてだったが、自分の支援者としてコーチが伴走してくれたことでは大きな励みと勇気となって一歩踏み出せた」「自分を見つめなおし、自分を受け入れ、次の行動に変えるきっかけになった」というフィードバックがあり、パーソナルコーチングはPXの重要な鍵だと実感できた。
2022年PXプログラム発展に向けて
ファンリーシュとして、PXプログラムのパイロット実施を通して「ミドル・シニア層の人たち向けのPXプログラムは、個人の成長とキャリア自律への意識変革に効果的である」と確信している。しかし、意識変革はPX(パーソナルトランスフォーメーション)の最初の一歩でしかない。行動変容に至るにはどうしたらいいのか、実際に自分の描くキャリアを体験できる機会をどのように作るか、等、2022年はPXプログラムをさらに発展、推進させていきたい。
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