「Employee Experience (EX) /エンプロイー エクスペリエンス」って何だ?
3つの「X」
数年前から、ビジネスの世界で、見たり聞いたりする3つの「X」
CX (Customer Experience)
DX (Digital Transformation)
EX (Employee Experience)
この3つの「X」は、別々ではなく、企業戦略を考える上で繋がって考えることが重要である。
(余談だが、なぜ、Digital Transformationが「DX」なのかと思って調べたら...1)TransformationのTransは交差するという意味があるため英語圏では「X」と表記する、2)頭文字をとったDTだけではプログラミング用語とかぶってしまうため、DXという略語になった、とのこと)
この3つの「X」の中でも、数年前から、HR(人事)界隈、特に、ITテクノロジーやサービス系の企業から聞くようになった、Employee Experience(略称 EX)という言葉。私も「Customer Experience のように、社員もお客様(※)だと考えると、確かにEmployee Experienceという視点は社員のエンゲージメントのために重要」だと、概念として気になっていた。
(※HRBPとしての立場だと、自分がビジネスパートナーとなる組織を率いるビジネスリーダーやその組織の社員のことを「クライアント」と呼ぶので馴染みがある)
ユニリーバにおけるEmployee Experience (EX)
そうしたら、私が勤務するユニリーバでも2020年頃からグローバルで「Employee Experience (EX) 部署を立ち上げる」ということになり、中国にEX Asia統括部門を作り、2021年4月から日本でもEmployee Experience (EX) 部署が立ち上がることになり、気づいたら、私がJapan EX Managerとして任命を受けることになった。もともと、ユニリーバでは、人事チームの中にPeople Experience Lead (PEL) と呼ばれる役割があったのだが、Employee Experience (EX) はそれよりも上位概念にありそうだ。
CX, DX, EXのような言葉は、気を付けないと、いわゆる流行語やバズワードとしてよく意味が分からないまま使っていることがある(自戒)。How(システム、ツール、手段)だけに目がいってもいけない。本質が何かを忘れないことが重要である。
私自身、これからEmployee Experience (EX) の仕事をするにあたり、Employee Experience (EX)を自分なりに正しく理解していきたい。
今まででも、会社は人事評価制度・報酬・福利厚生・オンボーディング(入社)プロセス、等、様々な点で社員にとってより良い環境になるように努力してきている。今まで作ってきたもの、これからEmployee Experience (EX)として作るもの、私自身の日々のEmployee Experience (EX) に関する学びや経験を少しずつでもnoteに記していくことが、Employee Experience (EX)という言葉や概念が流行りに終わらず、本当に、働く一人ひとりにとってより良い環境作りや社会に繋がる、と信じている。
ユニリーバのEmployee Experience (EX) については以下に記載がある。
https://www.willistowerswatson.com/en-PH/Insights/2020/04/unilever-embraces-the-digital-revolution-and-enhances-the-employee-experience
この記事の中で、私が気になったのは以下。
”Employees have more capacity to focus on more productive activities, learning, wellbeing or finding their purpose."
Employee Experience (EX) として実現したいことは、「社員がより生産的な仕事、学び、自身のWellbeingのための時間に集中できるような余力を作り、社員自身のPurpse(パーパス)を見つけられるようにする」
Purpose(パーパス)については、以前にこちらで書いてみた。
Employee Experience (EX) には、それを支えるIT技術が欠かせないが、私は敢えて、ユニリーバならではのEmployee Experience (EX) = 3W (Wellbeing * Work Engagement * Work Style) を追求したい。それが実現できたら、それは私自身のPurpose(パーパス)にもつながる。これは私自身のJob Crafting(ジョブ・クラフティング)でもある。
ちなみに、ユニリーバ以外で、Employee Experience(EX)として検索するといくつかの情報があった。このNoteが分かりやすかったので引用させてもらいたい。
今回は第1回目、これから私の、Employee Experience(EX)探求の旅、が始まる...