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マグロってどんなお魚?

マグロはおいしいお魚であるのと同時に、大変興味深い生態のお魚です。ここではマグロにまつわる興味深いトピックをいろいろとご紹介していきます。


マグロの語源は?

マグロは遺跡の発掘調査の出土品などを基に、縄文時代から食べられていたと言われています。平安時代には書物にマグロが登場しますが、当時は違う名前で呼ばれていました。当時は「シビ」「シビウオ」「シビノウオ」等と呼ばれていたそうです。マグロの赤身が獣の肉に似ているということから、獣の肉を意味する「宍」と「魚」で「宍魚(シビ)」と呼ばれたということです。ところが、鎌倉時代から江戸時代にかけて、シビが「死日」を連想させるということで、縁起が悪いので呼び方が変化していくことになります。

マグロの語源は大きく分けて2つ説があると言われているのですが、そのどちらも「黒」にちなみます。

①「真黒(真っ黒)」が変化したとされる説

マグロが泳いでいる姿を海面から見ると黒く見えることから「真黒(まぐろ)」になったという説があります。また、生きているマグロは背中が青いですが、死ぬとすぐに真っ黒になってしまうことから「真黒(まぐろ)」になったという説もあります。

②目が黒いことから「眼黒(まぐろ)」となったという説

マグロの眼は大きく黒いことから眼黒(めぐろ)→マグロとなったという説です。メバチマグロなどは確かに真っ黒な眼をしているなぁと感じることがあります。

この手の話は、長い時間をかけて名前が変化・定着していきますので、どうしても1つの説が正しいと断定することは出来ませんが、「黒」が語源であることは間違いなさそうですね。

マグロは何科のお魚?

マグロはサバ科に含まれます。マグロよりも圧倒的に小さな魚であるサバ科に含まれているのは違和感があるかもしれませんが、ライオンやトラがネコ科の動物であるのと同じような物かもしれません。

カツオとすごく近いお魚であるということがよく分かりますね。味は風味がだいぶ違いますが、見た目はマグロと見間違えるほどよく似てます。

ちなみに、カジキマグロと呼ばれることが多いため、マグロの仲間と思われがちなカジキですが、マカジキ科・メカジキ科など、別の科のお魚となります。ただ、市場では大きなお魚であるということから、マグロと同じ大物*(おおもの)に分類されているのも興味深いところです。
*地域によっては太物(ふともの)と呼ばれる

マグロは何を食べているの?

マグロが捕食すると言われているものの例

イワシやイカ等を食べると言われています。同じサバ科に属し、種類としてもとても近いカツオを食べるというのも驚きですね。オキアミはともかく、人間もおいしく頂いている魚介類を沢山食べていると考えると、マグロがおいしいのも当然かもしれませんね。

マグロが泳ぐ速さはどのくらい?

マグロは通常、時速30km前後の速さで泳いでるといわれています。速くなったり遅くなったりを繰り返しているので、速い時には時速60kmくらい出ることもあるそうです。

在来線最速の特急列車「京成スカイライナー」

そして、瞬発力ということで言うと、危険が迫っている時などにはなんと時速160kmにも達することがあるそうです。もちろん数秒のお話ですが、大谷翔平選手の球速や、在来線最速の特急列車「京成スカイライナー」の最高時速と同じ速さで泳げるのはすごい能力と言えますね。

マグロの口が開いているのはなぜ?

写真や絵などでマグロを見る時、多くの場合は下の絵のように口が開いた状態となっているかと思います。

クロマグロのイラスト by sakanaまる

これはマグロの呼吸の仕方と関係があります。たとえば金魚やコイなど身近な魚が泳いでいるのを見る時、エサを食べていない時でも口をパクパクしていますね。えら呼吸をする魚は口とえらぶたを開け閉めして、ポンプのように水を取り込み、えらで水中の酸素を吸収しています。しかし、マグロのえらぶたはあまり自由に動かすことができません。そこで、口を開けたまま泳ぐことで、水が自然とえらを通るようにしています。そのため、マグロは泳ぐことをやめてしまうと呼吸ができなくなってしまいます。マグロは寝ている時もずっと泳いでいるので、休まず働く人のことをマグロに例えたりすることがありますが、寝ている時も泳いでいる理由は呼吸の仕方と関係があったのですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。マグロが大変興味深いお魚であるということがご理解頂けたかと思います。ここでご紹介した以外にもまだまだ興味深い生態のお魚ですので、機会があれば、インターネットや本などで深堀してみて下さいね♪


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