デザイナーの心のデザイン 〜傷つくのは仕方ない、そこから早く復帰するために〜
2019年にとあるイベントのLTで話したネタです。
今日それを強く認識するエピソードがありました。記事にまとまっていないのでエピソードを絡めて書き留めておこうと思います。
https://speakerdeck.com/woopsdez/dezainafalsexin-falsedezain
フィードバックを受けて凹んだ経験はありますか?
いや、普通に凹みますよね?
わたしはメンタルが弱いのでこういった言葉を聞くと侮辱されたと感情的になったり、自分はなんてダメなヤツなんだと自分で自分が傷つくような事を反芻してしまいます。
反骨心が宿る人もいるので、フィードバックを受けたあとの反応は人それぞれです。
しかし、「アナタへの批判じゃなくて、作品への批判だから、傷つく必要はないよ」と言われて「無理では???」と思ってしまいます。
傷づく必要はないと言われても、やっぱり傷つくじゃん!
皆で案を出して作り出したものであれば「わたしだけが考えたんじゃない」から傷づきはしないでしょう。
しかし、多くの叩き台や案出しはデザイナーの初稿から始まることが多いです。
判断はすべてデザイナーによるものなので、その判断が間違っていたのではという意見に聞こえてしまいます。
「傷づかなくていい」と言われても無理なんです!!!
傷ついてもいいので、そこから早く復帰できるようになろう
本能レベルで感じてしまうものを無視するのは、たいてい良い結果にならないと私は考えています。
ですので、「傷つかないようにしよう」ではなく、「傷ついた後にすぐ復帰にできるようにしよう!」という方向性で対処を考えていきます。
ステップをルーティン化し自分をあやしまくる
心が落ちつくまでには相応の時間がかかります。
それを決まった手続きに落とし込むことで、今まで8時間凹んでいたのを4時間で復帰できるようにし、パフォーマンスを維持しようというのが目的です。
では、早く復帰するためにはどのような工程が必要でしょうか?
自分の感情にしっかり浸り、反復することです。
感情を自覚する
傷ついた時に起きた感情がなんであるかを知る必要があります。
人に聞いてもらう時に出てくる「さも正当そうな理由」はだいたいが自分が悪者でありたくないための建前です。
今日わたしが体験した出来事を例にとります。
はい、これウソです。そもそも悲しくなくて怒ってます。
この時、自分自身も本音を認められればいいのですが「正しくありたい理性」が邪魔をします。
そして自分も騙されてしまう事があるから厄介です。ここで本音から目をそらし続けると不機嫌が継続します。
まあ、わたしは旦那さんに甘えてキレちらかしましたけど。
認めることの大切さ
ここで大切なのは
と、ちゃんと認めることです。
自分が思ったことを複数回反復し、正しくはないかもしれない感情が湧いていることを知ることです。正しさは一旦忘れて自分の内面に集中します。
そこを越えられると物事を客観視できるようになっていきます。
他人を強く責めたい自分と正しくありたい自分、両方の側面から出来事を見つめられることによって、少しずつ馴化していきます。
「正しくない自分」と「正しくありたい自分」がそれぞれ存在していいんだ。と思えるようになることが大切だなぁと思うのです。
「思っちゃうのは仕方ないもんね。」
「じゃあ、それは理解した上でわたしはどうありたいの?」
と思考を進めることができるようになります。
これによって、その場で噴出していた怒りの一部をカタチにすることができ、相手を罵しること以外で沈静化を試みられるようになりました。
あとは定期的に思い出されるトリガーに対して、これを繰り返し
「過ぎてしまったことである」
「次に起こさないようにすればいい」
と自身の心に方向性を提示し、落ちつけるだけです。
良い事を考える
次にテンションがあがること、集中できることをしましょう。
別の仕事に打ち込むのでも良いです。甘いものを食べたり、寝るのも良いでしょう。全力で怒りを思い出さなくてすむように別のシチュエーションに集中します。
元気が出るスクショを貯めよう
とくに仕事で凹んだときは、「そんな私でも貢献できた事実がある」という事がなによりも支えになります。そして思い出すよりも視覚情報の方が強く回復します。カタチにしておくの大事。
そのような実績がない場合はどうすれば良いのでしょうか?
自信の作り方
アナタの自信の源とはなんでしょうか?
若いのにデザインスキルが卓越していること?
それとも見た目が可愛いこと?
モテること?
時間経過で変化や比較で得る自信「以外」のものを見つけておく事が大切です。
自信は過去から積み上げる
過去に達成できた事を自信にすると良いです。スクショもそうですね。あれは過去で変化することもありません、また他人と比較するものでもありません。
ですので、過去に達成したことを記事やスクショなどでまとめておく事は強くオススメしています。
自分が無力に思えるとき、復帰の助けとなるからです。
もしアナタが自分には何のとり得もなく他者より優れているものがないと感じているのであれば、過去にやってきた事を振り返れていないのです。
カタチに残す過程で自分の評価を正しく行う手続きをふみましょう。