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プロジェクトを去るとき

業務委託でプロジェクト半ばにそこを去る場合、委託者側は正直にその理由を言うことは少ない。

「平行しているプロジェクトが忙しくなったので」
「体調を崩してしまったので」

と伝え、居心地や待遇の悪いプロジェクトから早々に離脱しより良いプロジェクトへ移っていくのだ。


今回、わたしは自分からチームへのミスマッチを感じ自分から切り出しプロジェクトを去ることにした。冒頭のように他のプロジェクトが忙しくなったと言えばそれで済むのに、わざわざミスマッチを指摘し、自分から去るとはあまり良い手段ではないのかもしれない。

それでも今回伝えることにしたのは、同じように働く尊敬するデザイナーさんが「去るときは、自分から言わないとね」と言っていた事をとても良く覚えていたからだ。

デザイナーが少ない組織ではデザイン品質を担保する要として存在するだけで保険として機能する側面がある。組織はデザイナーがいるから安心し、無意識に契約を更新してくれるケースが多い。だからこそ、自分から切り出して、組織が違うフェーズにある事を伝える必要がある。そういう事だと、当時の私はその人の言葉から感じていた。

結果から見ると自分の感じているミスマッチをチームのステークホルダーと話し、双方が話し合った上で契約終了を決められたのは良い事だと思えた。

チームメンバーが感じている事を聞く時間を設けてもらえ、そして私が本当にチームに貢献できていたか、それはどの箇所だったのかお互いに知ることができた。

プロジェクトへのミスマッチの原因は「スキル不足」だけではない

「わたしがコレを出来ないからチームに貢献できなかった」と考えてしまいがちだが、ミスマッチにはいろんな原因がある。必ずしも自身のみが原因であるわけではないので、悲観せず「何があればミスマッチが解消できたのか」を考えることから始めると良いだろう。

* 英語が話せれば良かったのか
* リモートワークシフト下でも出社したりして信頼関係を作れば良かったのか
* ステークホルダーをもっと説得できれば良かったのか
* もっとリソースを投入すれば良かったのか

そして考えた施策がプロジェクトのフェーズに合わない、自分の特性やリソースタイミングと合わないという事であれば、それらをチームやチームステークホルダーに伝え、一緒に考えることから始めてもらう事をオススメしたい。

そこで誠実に向き合ってくれたチームは自ずと大切にしたくなるだろうし、お互いがそう思えればフェーズとタイミングが合えばまた一緒に仕事することが自然な事になるからだ。

こんな記事も参考になるかもしれない。

別れじゃなくてこれが出会いさ

実際には別れ話しているんだから「この男は何を言っているんだ?」となるAnother Orion | 藤井フミヤという曲がある。

確かに契約終了に向かう話をしたからこそ、別の関わり方を模索する話題になるので、それが彼の言う「出会い」なのかもしれないなーと。


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