【朗読劇】KANAWA感想

ずいぶん時間が経ちましたが、2021年9月5日、博品館劇場で朗読劇「KANAWA」を鑑賞しました。
現地でのイベント参加は6月のフェイクスピア以来だと思うので、多分3ヶ月ぶり?くらいでした。
ここ最近のコロナの影響で、参加予定だったのが直前で無しになったり、オンライン開催になったりして、中々現地でお芝居を見ることができなかったのですが、やっぱり現地参加はいいですね。生で見るのがいい。

観劇したのは朗読劇「KANAWA」という朗読劇でした。能の演目である「鉄輪」を元にしたお芝居で、能と朗読劇の融合という新しいジャンルの朗読劇でした。
ステージ上に、三線・笛・太鼓の方がいて、舞を踊る方が要所要所で出てきつつ、朗読劇パートで声優さんたちがお芝居を見せてくれるという構成。

昨年「俺の家の話」というドラマを見て以来、いつか直接能のお芝居を観に行きたいなあと思いつつ、初心者には難しいかな?と思ってご時世もあったのでなかなか挑戦できていなかったのですが、私の大好きな声優さんたちがでる朗読劇とコラボなんて、今しかチャンスないぞ!と思って参戦しました。

会場に入ったらなんと前から2列目で無事死亡しました。(笑)
会場自体も大きな箱ではなかったので、思った以上に近くてびっくり、、、

ストーリーは以下のサイトにある内容のような形で、平安時代、都で出世することを目指した男性に捨てられた桔梗女性が、彼を恨み貴船神社に丑の刻参りをし、最後には鬼になってしまうという話です。

https://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_026.html

朗読劇の登場人物は、安倍晴明と藤原道長の甥、和人、桔梗、晴明の式神、みぬ、和泉式部などなど、キャスト3人でありながら結構ボリューミー。
能の基本的なストーリー以外はインプットしてなかったので、こんなに登場人物多いのかとびっくりしました。
ただ、だからこそ役者さんたちの凄さが際立ってました!1人何役も演じていて、かつ朗読劇なので目の前にいるのにちゃんと別に見える、、すごい、、、
あとでいろんな方のツイートを見て気づいたのですが、都で位の高い方を演じるときは扇で顔を隠している様子を表現するために台本を立てていたり、芸が細かい、、、
こういうところを発見すると、プロってすごい、と感動してすぐにテンションぶち上がるオタクです、、、

道長に依頼され、呪いの調査を始める安倍晴明と和人が、式神によって導かれて、桔梗の元へ訪れます。
またその中で和人が小さい時から憧れていた和泉式部様にも再会し、昔を懐かしみながらストーリーが進んでいきます。
前半はいろんなキャラが出つつ、安倍晴明と和人が桔梗の元を訪れたことで、桔梗の呪いや彼女の境遇を知ることになります。
夫に捨てられて、ボロボロになった家に住んでいる桔梗の描写が辛い、、
晴明がお金を置いていくことですら、辛い。彼女にとっては不本意だろうし、、、

後半に入る前に和人くんによる丑の刻参りの解説もついてました。
中島さんの和人による、藁人形を五寸釘でうつ!の解説。個人的にめっちゃ面白かったけど、ご時世的にあんまり声を出してはいけないかなと思い、静かに爆笑してました笑

後半戦では、桔梗が丑の刻参りをしていることが明らかになります。また和人の憧れの人であった和泉式部の様子がどこかおかしいことに気づきます。
美しく、歌の才能もあった和泉式部様。でもあの時の和泉式部様ではない、、
これが分かった時の和人くんとても辛かった、、、
その頃都には願い事が叶う、とされ丑の刻参りをする女性が増えていきます。

晴明と和人は貴船神社に向かいます。
そしてそこには、元夫に対して怨みを募らせる桔梗とそんな女性たちを率いる和泉式部がいます。

丑の刻参りを行い、桔梗はついに鬼になり、夫の元に向かいます。
最後には晴明の力に抑えられてしまいますが、彼女が人間に戻ることはありません。

物語を見ていた思ったのは、晴明たちの目線で語られるため「女の恨みは怖い」みたいな描き方をされてたのですが、個人的には平安の男クズすぎるってことです!
だって、出世のために別の女に乗り換えるとかマジでクズじゃないですか?
桔梗さんのメンタルとかよりも男のせいでこうなったわけで、ほんとに平安の男クズばっかりじゃん、、、
最後の最後に「本当に申し訳なかった」的な謝罪をしてたのですが、鬼になってしまった妻を目の前にしてよくそんな事言えるな、って思っちゃいましたね。マジで申し訳ないとか1ミリも思ってなさそう。
後で中島ヨシキさんのラジオで仰っていたのですが、最後の謝罪は「口先だけ」という演出があったそうです、、やっぱり、、、最後のセリフ1番ムカついた、、、

全編通して桔梗さんに感情移入して見ていたので終始しんどかったです、、

また、今回の朗読劇は、朗読と能のお芝居のコラボということで、要所要所で能の舞やお囃子が出てきます。
初めて能のお芝居を見たのですが、とっても迫力があって桔梗さんの気持ちがビシビシ伝わってきました。見入っちゃいました、、、

やっぱお能見に行こう

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