デジタルデバイスで自然の旋律を学ぶ
篠田桃紅先生の「月」が素敵で、大好き。
先生の「月」を見ていると、月という文字は線で際立つ形なのだなと感じる。いろいろなものをそぎ落して、たった一本の線になった時にもそこから月の形が浮き出てくるような、そんな感覚になった。
どうしたらあんなに長くて、強くて、細い線を引けるのだろう。
一本の線で、あんなにも人を惹きつけられるのだろう。
アナログの自然物をできるだけ直接的にトレースしてみる
書道の線は定規で引くまっすぐな線とは違う。手のゆらぎをうまくコントロールして、美しいところで一本になったのが、線。枝や葉脈と同じで、けしてまっすぐにはなっていないけれど、全体としてまっすぐに見えたり、一本に見えたり、自然な美しさをまとっている。
そんな自然の旋律を学ぶのに、デジタルデバイスが使えるのではないか。
いろいろな枝を写真にとり、デジタルに取り込んでから、線をトレースしてみた。それを組み合わせて月を作ってみた。
今まで書いたデジタルの作品の中では一番線が際立つものが書けた。
作業環境
ペンタブレット:Wacom Cintiq Pro 16
使用ソフト:ArtRage Lite